12月19日(日)   大丹生(曇り)   小潮

 今回は仕事疲れで体調も思わしくなく、行けても予約なしですむ大丹生かなと思っていた。出撃を決めかねていたが、土曜日の夜、やっぱり行くことにした。しかし、行くと決めると長浜が気になった。電話してみると、お客さんは少ないのだがカセだけ予約が入っているそうだ。天気が悪いと刈又はさびしいし、やっぱり大丹生に決定した。最近の釣り速の西田渡船釣果欄は2週ほど何も書いていなかった。電話して聞くまでもない。「さあ、寝よ。」

 自宅を5時前に出発し、途中、団子(中)、丸貝、サナギ、オキアミ、ボケ15匹を購入、合計3800円。大丹生には6時半過ぎに到着した。おじさんに「久しぶりやな〜。」と言われた。「そうやな、昨年より回数減ったし、おっちゃんそう感じるやろな・・。」岸よりの筏に上がった。7時頃より釣りを開始した。いつものように小団子を5個投入してから、仕掛けを準備する。サナギハリス団子出撃。もちろん朝一ボッコーンなどなかった。丸貝反応なし。ボケも・・・。「何もおらんのか〜。」いつもより早いペースで小団子を投入する。すると20分もしないうちに外道が集結したようだった。サナギを結構ボロボロにする。長浜より活性は高い。もちろんオキアミやボケは役に立たない。早くも丸貝中心に移行。外道が集結したうえに、朝のうちは北東の風が強くアタリが分からない。「まあ、風だけ考えれば長浜行かんで正解やったな。」と思ったが、チヌがいなければ意味がない。ところが8時頃、丸貝を回収すると見事に潰されていた。「おおお!筏下に早くもチヌがいる!。」今年の大丹生は全くチヌの気配を感じられず、釣れる以前に「チヌおるんか?」と不安になることが多かっただけにうれしかった。しかし、チヌの存在は確信したが。アタリはでない。当然丸貝をとられることもなかった。9時過ぎ、チチッというアタリ。以前大丹生に来たときのアタリだ。チヌだと思ったが、その後アタリはでなかった。あげると丸貝がなかった。「やっぱりいる。」しかし、アタリは続かなかった。10時過ぎ、トイレに行きたくなったのでいったん陸に上がった。

 用を足して、筏に戻るとわずか10分ほどの間に餌取りが集結していた。筏に下ではなく、筏の上に・・・、餌鳥が。カラスと鳶にサナギがほぼ食われた。「まあ、ええわ。今日は丸貝でやるし。」相変わらずアタリはない。11時40分、前回の大丹生でのアタリ方のもう1つのパターンがでた。突然穂先が入る、くわえて走るようなアタリだ。瞬間的にあわせたがのらなかった。丸貝まっぷたつ。「あ〜あ、やってしもた・・・でもあのアタリは難しいは・・・。」そしてまたもや時間が経過していった。時刻は14時になろうとしていた。「チヌはいるけど、魚影の薄さを感じる。長浜の方が絶対チヌ多いわ・・・。3度目のアタリをとれなかったのが敗因やな・・・。でもチヌ釣るの難しいことは最初から分かってたことやし。そうや、1枚いいのを釣ればいいんや。だいだい、ようけ釣りたかったら、釣れてる釣り場に行くべきやし、そんなつもりで大丹生来ているわけでもない。1枚、1枚!」気持ちを切り替え、夕方の時合いに備えてせっせと団子や丸貝、イガイをひとしきりまいた。その後は落とし込み中心でやった。大量爆撃がしばらくしてきいてきたのか、2時20分頃になると、大して団子を打ってないにも関わらず、活性が上がってきているのを感じた。半貝やオキアミ、ボケは底までもってないようだった。2時30分、丸貝投入。なんとなくだが、チヌが釣れるような気がして集中した。極小アタリの後、穂先が突き刺さった!「よっしゃのった!底がきれない。久しぶりの大型や。」予定通りのヒットで、顔はほくそ笑んでいたと思う。その油断がいけなかったのだろう、・・・バレた。終わった・・・。「あ〜最悪。最後の時合いの最初の1枚を、底でバラした。もうチヌおらんは。」案の定アタリはなくなった。今度こそ本当に終わったと思った。「来る前から何となく、ボウズになりそうやなと思っていたがやっぱりな。でも、バラシがあっただけまだましか。チャンスはあったんやから。」

 その後は、外道の活性も低下していった。3時半、底の状況を知るために久しぶりにオキアミを落とし込んでみた。反応有り。「まあ、何かいるな。結構アタリはわかったので、今度はかけたろ。」もう一度オキアミを落とし込む。「あれ〜、何も反応がない。途中でとられたか?」糸を張ってみるとオキアミの重さを感じる。あげてみるとやっぱり残っていた。「なーーもおらんのか・・・。まあ、残るならもう一度オキアミや。」着底。小さなアタリがある。外道がやっぱりいるのかと思った。しばらくすると小さな魚がひっぱるようなアタリで、穂先が入った。あわせた。「お、何や?」結構な手応えのあと、猛然と魚が走った。「え、チヌや!今度はバラさへんぞ。」2度あわせを入れたかったが、すでに先手をとられてタイミングを逃していた。切られるような引きではないが、横に走られたため、変に方向を変えられるとロープにやられそうだったので、立ち上がって魚の方向に移動しながらまいた。「格好はどうでもいいや。」上がってきたチヌを見たときはちょっと緊張した。このドキドキ感がやっぱり釣りの魅力だと思う。「ふーー、やったあ。」

 その後1時間ほど、さらにもう1枚を狙ったが不発だった。1枚釣って満足してしまったのもあるが、日没を前にした4時半に納竿することにした。今回の収穫は真冬に期待できると思えたことだ。もちろん、爆釣するなどとは思っていない。釣れるかもしれないと思いながら、大丹生で糸を垂れるだけで十分だ。HGだから釣れてほしいのだけど、今年1年ダメだったし。でも、また年がかわる。「あきらめへんよー、来年こそ大丹生で年なしや!」

釣果:1枚(37p)