9月10日(日)     上佐波賀(雨)  中潮

 今回は黒逢杯のため、上佐波賀に釣行することになった。午前2時過ぎに自宅を出発し、途中、団子(大)、丸貝、サナギ、オキアミ、氷を購入。合計3700円。上佐波賀には4時過ぎに到着した。参加者のほとんどはすでに到着されて車で休まれていた。ゲスト参加のトシさんと相談し、使用する筏を決める事にした。当日はトシさんを含め、13人だったので筏は絶好調の18番に3人乗り、その他は1、13、16、18、19、25を使うことにした。5時頃になると皆さん起きてこられて挨拶をして、5時半頃出船した。船頭さんが大きな船を出してくれたので、1度で渡船がすみ、大変助かった。抽選の結果、私はマーやんと13番に乗った。「よーし、がんばるぞー!」

 さっそく準備をして、第1投は丸貝。反応なし。すると「お、当たっている!」とマーやんの声。見ると穂先に反応が出ている。まだ落ち込み途中なのにさわっている。着底してしばらくして、クッとひっぱたところで、あわせ。かかった。マーやん、第1投目で30pくらいのチヌGET。聞くと餌は巨丸貝。私の丸貝にはない大きさだ。7時頃、またも巨丸貝でマーやんが30p後半のチヌGET。私の小粒丸貝やサナギには全く反応がないが、マーやんの巨丸貝の錘なしでの落とし込みには時々アタリがあるみたいだ。「うーーーん、でかいのしか食わないのか・・・、そんなことあるんや・・・。」

 そうこうしているうちに、早くも天候が崩れてきた。まずは強風。強風が弱くなると今度は雨。また強風。最悪の天気と化してきた。そんな中、9時半頃だったか、再度マーやんがかけた。今度は結構引いている。上がってきたのは40pオーバーの良型だった。「いいな〜。巨丸貝デーやな〜。チヌの活性は悪くないはずなのに、あたらんな。」チヌはいるはずなので、風雨に打たれて寒くなってきてはいたが、がんばった。マーやんから巨丸貝をもらって私も試すがアタリはない。10時過ぎ、マーやんが首をかしげている。聞くと、どうも着底までに餌を取られたらしい。朝一も着底前からあたっていたのでチヌは多少は浮き気味なのは十分考えられる。「でもあんな巨丸貝を中層でどうやってとったんやろ・・・。・・・マーやんとこはチヌいるんやな〜。」するとすぐにまたマーやんが私を呼んだ。丸貝が見事に食いちぎられていた。「おーーー。」2ヒロくらいのところでやられたそうだ。「えーーー、3連発でアタリ。しかも2ヒロ・・・。すごいとこまで浮いているんや。浮きチヌは釣れないというけど、巨丸貝バリバリやん。」マーやんと私の釣り座は4メートルほど離れていたので、私の下にはいないと思ったが、表層から少しづつ糸を出して落とし込んでみた。すると2ヒロくらいのところで、竿がいきなり舞い込んだ。一瞬のすごい手応えの後、バレた。2号糸がぶち切れた。「こんなに簡単に2号がきれるんか・・・。」逃がしたことは残念だったが、すごく新鮮な驚きだった。話にはこういうことを聞いてはいたが、自分で経験しないと心からは納得できないものだ。なんだか、釣りのレパートリーが増えた気がした。バラシの影響は一瞬だったので少ないかと思ったが、表層での反応はこれ以後なくなってしまった。もちろんマーやんも。また同乗者を巻き込んだバラシをしてしまった・・・。

 その後、天候は更に悪化。雷まで鳴っている。いったん陸に上がる人も出始めた。11時過ぎ巨丸貝を大きく上に誘って落とすとき、なにやらフワフワとしたアタリがあったように感じた。回収すると丸貝がなかった。チヌだと思った。11時半、同じように誘うと今度は着底してしばらくして、細かいアタリが出始めた。大きめのアタリが出たところであわせたが、のらなかった。「早かったか・・・。」だめなときは、なかなかタイミングがつかめない。「チヌだったのに・・・。」12時過ぎ、コツッとしたアタリ。押さえるのを待ったが、反応なし。上げると丸貝が無くなっていた。「今度は極小アタリか・・・。」チヌの気配を感じる時間帯だった。

 風雨はその後も続いた。午後からは海に適当な濁りが入ってきだしたが、紅茶のような変な色をしている。体も冷え、集中力も低下してきたが、何とか1枚釣りたいという気持ちでがんばった。しかしアタリはない。そしてとうとう4時50分になり、納竿の準備に入った。片付けもほぼ終わり、タモをしまった時にポチャンという音がした。ふと見ると海に竿がある。一瞬何が起こったのかわからなかった。尻手ロープを探したがついてない。片づけに入るとき、ラストチャンスを期待して竿のロープを先にはずしていたことを思い出した。その間1秒くらいか。我に返って、腹這いになって海に手を海に突っ込んだがわずか20pほど届かなかった。沈みゆくリール付きの竿を見ていると、完全にへこんだ。放心しているとすぐに迎えの船がやってきた。しかし、船の中でみんながワイワイ楽しそうに話されているのを聞いているうちに、へこんでいた気持ちもすぐに和らいでいった。「残念だけど、仕方ない。お金の問題と考えよう。」

 当日の釣果であるが、1番は朝一に1度バラシがあった。13番ではマーやんが3枚、16番はトシさんが2枚、大本命の18番は3人乗ったためにチヌが警戒したのか釣果はなかった。19番ではクマさんがなんと実寸54.5の年無し、25番は小型だが2人で6枚上がった。本当はみなさんに釣果があれば、特に遠くから来られた方に釣果があればベストだったのだが、悪天候を考えれば大会としては上出来だった。陸に上がった後も、クマさんの鯉のような色をした年無しをネタにみんなで大笑いした。その後表彰式、記念撮影をして解散した。個人としては全くツキのない1日だったかもしれないが、みなさんのおかげで楽しい気持ちで家路についた。最後にこのような大会になったのも、状況を提供してくれた多頓会のさとやんさん、釣り方、筏番号等詳細なアドバイスを連絡してくれた多頓会のだいちゃん、予約のために何度も上佐波賀に足を運んでくれたがじろうさんのおかげだと思っている。三人に感謝したい。

       
        (大物賞 クマさん54.5p!)                  (背びれが立ちました?)


       
     (優勝 2尾長寸 マーやん77.5p)               (最多匹数 グッチーさん)

            
          (撮影 明石のトシさん)            (マーやん、おめでとう。巨丸貝釣法、あらためて勉強になりました。)

釣果:上佐波賀13番付近で竿を釣った方がおられれば、ご一報頂けると幸いです。