9月16日(土)     大丹生(曇り時々雨)  小潮

 本当は17日に釣行しようと思っていたが、台風が近づいていることもあり、急遽16日に変更した。行き先は大丹生。当日は3時過ぎに出発した。黒鯛釣り具で団子(大)、丸貝、アケミ貝、サナギ、氷を購入。合計3900円。大丹生には夜が明ける直前に到着した。おじさんが薄暗い中出船されたお客さんを送って、戻ってきた。小雨が降っていたので、避難箱付きの筏がよかったのだが、すでに3台ある避難箱付きの筏には、3組5名のお客さんが乗られていた。一番岸よりの筏にのった。

 「さあ、釣り開始だ。巨丸貝でガッツーン!きっと大丹生は応えてくれるに違いない!」しかし・・・、反応はない。半貝だと何かがさわるが、チヌとは思えない。2時間、3時間が経過するうちに、早くも釣れない予感が強くなってきた。「全然あかん。何かついてないな〜。いろんなことやってるんやけど、釣れる以前にチヌアタリが皆無や。アタリをだせないのが、へたということやとは思うけど。あまりにも条件が厳しい。」せっかく釣りに来ているのに、ごちゃごちゃ後ろ向きな事ばかりが頭に浮かんで、落ち着かない。11時にサナギで初めてよいアタリがでたが、25pほどのチャリコだった。また反応の無い時間が経過する。底ではほとんど魚の活性が感じられなかったが、3時頃から1時間だけ、何かがいるような気配があった。3時半、親指の爪ほどの丸貝をひったくるアタリ。しかし、のらなかった。当日唯一のチヌの可能性のあったアタリであった。そして、なんとも表現のしようのない気持ちで、アタリ見たさに粘っていたら、陽が沈みかけていた。頃合いをはかったようにおじさんが迎えに来てくれて納竿とした。6時15分頃だった。

         

 当日の大丹生であるが、西田のおじさんによると、他の3台の筏は1枚ずつの釣果があった。1台は朝の早い時間にサナギで30p弱、同じく午前中にもう1台では、バラシ1回と35p。そして、沖側の千歳よりの筏では、11時から14時頃まで上がられた方が、戻ってきた1投目に丸貝で51pを釣られた。

 帰り道に考えた。「なんで、こんなにへたくそなんやろ・・・。ちょっとずつは上手くなっている気がしたのに。さすがに今日は収穫はない。・・・でも本当に何も収穫がなかったのか?」春から初夏にかけては、過去最高の出来だった。大釣りもあったし、厳しい状況でも1枚拾えることもあった。逆に今は最悪、この時期にここまで連敗した記憶もないし、連敗するとも思っていなかった。何が違うのか・・・。調子の良いときは、次回の釣行に関して、事前にいろいろ考えていた。釣り場の過去の実績、餌、釣り方、海の状況などを予想していたし、当日の状況判断も的確だった。集中力もあった。ところが今は釣りに行く事ばかり考えて、その他のことに神経がまわっていない。良いときはすべてが良いように転がり、逆に悪い時はますます深みにはまるとはこのことだと思った。今思えば、連敗のはじまりは、初夏まで調子が良かった分、「この時期は釣れるであろう。」という油断があったように思う。何も考えずに、盛期の釣り方をやっていた。「手がえしよく、団子を投入し、腹を空かせたチヌを寄せて、時合いでボコ釣り。」という強欲なプランの釣りばかりやっていた。ところが6連敗中の何回かは、そのような可能性のない状況にあった。特に今回は、冬か乗っ込み後のような状況だった。なのに頭の中は連敗した分、大釣りしたいという気持ちが強く、状況と気持ちが乖離して混乱した釣りになってしまった。チヌの活性が、このところ高くないのはわかっていたのにもかかわらず。

 次回の目標は調子の悪かったこともよかったことも忘れて、事前に予想して準備し、当日の海の状況にあわせた釣りをしてみたい。釣果はその次である。こんな取り留めもないことを書いていると、また釣りに行きたくなった。・・・あせったらいかん。

釣果:気持ちの整理ができた。