10月15日(日)     大丹生(晴)  小潮

 釣行前日の夕方、長浜に電話するとカセや雁又は予約でいっぱいということだったので、大丹生に行くことにした。人の多い休日は、好調な釣り場でも釣れないことが多いので、すぐに決断できた。当日は3時過ぎに自宅を出発。餌は団子(中)、丸貝、サナギ、オキアミ。合計3600円。大丹生には5時10分頃到着。すごい人だった。「まあ、しゃあないな。」昨年だったか、同じような経験をしたので、多少は予想していた。どこに止めようかと迷っていると、「お、来たんか。」と西田のおじさんが声をかけてきた。おじさんは車を止める場所を指示すると、防波堤やらカセのお客さんを運ぶため、船着き場に行ってしまった。

 おじさんがピストン輸送している間、ボーと別の船着き場で待つことにした。5時半、筏に渡してもらう。場所は沖側千歳より2台目だった。いつも通り丸貝の落とし込みから始めるが、全く反応無し。「仕方ない。これも予想していたしな。」反応のない海を相手にするのは辛いが、今日は一つ楽しみがあった。16800円もするリールを買ってしまい、そのリールを使うことだ。私の今までのリールが4つも買える値段。よく雑誌で、「底から2ヒロほど上で団子を割ってそのままゆっくり落とし込んだら、食ってきた。」などと書いてあるが、「そんな釣り方、できるかーー。」と思っていたがこのリールならできる。5Bの錘でどんどん糸が出ていく。感動的だ。しばらく、リールの性能を試していると、バックラッシュしてしまった。「ほーー、こんなことでバックラッシュするのか。」とまた感心してしまった。海の方は、早々に団子を投入するも、変化無し。7時には早くも旅立つことにした。まずは釣り座のある岸向きの面を探る。ダメ。裏側に移動。沖を向いて右側に、丸貝を落とし込む。着底直後、コツと小さなアタリ。「お!初めての反応。」続いてちょこちょこさわっている。構えた。そしてククク、クッと押さえた。「よっしゃ!」もらったと思ったが、なぜか素針だった。「・・・・・、あれ?しまったーー。」その後、何投かするも二度とアタリはでなかった。他の場所も探るがダメで、再び釣り座に戻った。「今日の状況を考えると最初で最後のアタリやったかも。失敗したな〜。」

 その後もオキアミすら上がってくる海との格闘は続いた。「あかん。2時間毎に旅立ってもいるが、どこも反応なしや。もう打つ手がない。」ふと思いついた。「マーやん直伝。巨丸貝や。」半分やけくそで、5号の針では間に合わない大きさの丸貝を付けて、落とし込んだ。「かかったーーー!」なぜかかったのか、思い出せない。たぶん、誘い上げるときに手に感触があったので、あわせたのだと思うのだが・・・。必死でやりとりする。切られることはない引きだったが、針はずれがこわかった。無事GET。「おおお、貴重な1枚や。」10時過ぎのことだった。当然、続いて巨丸貝を落とし込むが、アタリはそれっきりだった。しかし、周りでもチヌが上がっている気配のない中、1枚釣れてよかったと思った。

 数がでるなどと最初から思っていなかったので、その後も焦りなくいろんなことを試したが、全然歯がたたない。12時から15時は風も強く大変だったが、もう1枚を目指して根気よくやった。定期的に筏周遊ツアーにも出かけたので、周りからは落ち着きのない釣り人に見えたとは思うけど。16時、もう追加は厳しいと思った。ふと見上げると、秋ののどかな、そして美しく思える大丹生の村の風景が目に入ったので写真にとった。



 16時半には団子の大量爆撃を終え、ひたすら通りすがりのチヌに目立つよう大きめの丸貝のちょい投げに徹した。16時45分、着底してしばらくして軽いアタリだが、クイッと引っ張った。あわせた。というよりあわせてしまった。「しまった。早かった・・・。」当日3度目のアタリだったのに、あきらめが強かったので突然のアタリであわててしまった。17時、隣の筏の方が上がられるため、おじさんがやってきた。「おじさん、5時半に来て。」「中舞鶴の友達が来てるぞ。」ふと岸を見るとがじろうさんの車が見える。どう考えても逆転はない。やめることにした。筏から上がってがじろうさんと話していると、すぐ暗くなってきた。日が短くなった。今年もあと3ヶ月を切った。「もうちょっと、たくさん釣りたいな。でも、厳しい中で1枚釣れたし、まあ十分か。」納得して帰路についた。



釣果:1枚(35p)