11月23日(金)   平(曇り後晴)    中潮

 今回はがじろうさんが付き合ってくれることになった。釣行場所は、がじろうさんとの協議の結果、釣行日が三連休の初日にあたるので、人を避けて穴場の平に行くことにした。しかし、穴場と言っても11月初旬には小チヌ倶楽部のこたろーさんと矢野さんがしっかり結果をだされており、当てずっぽで選んだわけではなかった。更に平への釣行に各種の釣り雑誌等に記事を書かれている堀さんも参加されることとなった。堀さんの記事は読み応えがあり、勉強させてもらっているがお会いするのはもちろん初めてであった。楽しみであった。

 当日は黒鯛釣り具で丸貝、サナギ、シラサ半杯を購入。団子は大浦釣り具のものを使用した。大浦釣り具で堀さんとがじろうさんと合流し、渡船場に向かった。クレイブリッジを渡ったあたりで、大浦で購入した団子を持ってくるのを忘れて取りに戻るという冴えないことをやってしまったが・・・。出船は6時20分。まだ薄暗かった。じゃんけんの結果、渡船場に近い順にがじろうさん、堀さん、そして私が各筏にわかれて降りた。私が乗った筏が最も実績のある筏で、おそらく小チヌ倶楽部さんが釣られた筏だった。「なんとか、釣りたい!」この筏では釣り座は、真ん中の筏に向いてとるのだが、あいにく風雨が強い。最初は岸向きで始めた。まずはいつも通り丸貝の落とし込み。反応なし。しばらくやるもやはりダメ。表層には小アジがボイルしている。たぶん、大きな魚に追われているのだろう。「魚の活性は高い!?」次はサナギを落とし込む。無傷。そしてシラサ。しかし、シラサにも反応はなかなかでない。やっと細かいアタリがでたと思ったら、あわせ切れした。たぶん、フグだろう。30分ほど、落とし込むが反応は鈍い。風が少し弱まったので、いつもの釣り座に移動。しかし、この釣り座も状況は同じ。まったく気配は感じられない。7時半頃からは団子を投入。シラサでやると思い出したようにアタリがでるが、どれも外道丸出し。チャリコやアジが釣れる。8時にもなるとシラサですらほとんどかじられない状況になってしまった。「あ〜、またか・・・。ここ数ヶ月ずっとこんな状況や。」もちろん諦めるわけではないが、あらぬ夢はもうなくなっていた。「あとは突然のアタリを拾うだけ。のんびりやりますか・・・」寒さに身を縮めながら、ただ穂先を見つめた。

 隣の筏の堀さんも同じような状況だったと思う。しかし、同じ一発狙いでも、私はポケットに手を突っ込んでの置き竿。堀さんは穂先を下げていつでもあわせを入れられる体勢と取られていた。チヌを釣ろうとする気迫に差を感じた。堀さんの記事からは事前に状況判断をして1枚1枚のチヌを狙って丁寧に釣ることの楽しみを感じることがよくあるが、その通りの釣りだと感じた。

 その後天気は昼頃より晴れてきたが、風の方は13時頃まできつく吹いた。14時半、残りの時間は丸貝で通そうと思い、残ったシラサをつまんで10匹ほど捨てた。大きめのシラサを付けて8Bで落とし込んだ。すると途中でコンと手に感触。顔を海面に向けるとラインが横に走っていた。セイゴだと思いあわせるがのらない。もう一度シラサを落とし込むとやはり途中でアタリ。あわすと強烈な手応え。油断してたので、リールが大バックラッシュ。当然、魚は筏下に潜ってハリス切れだった。「う〜ん、ハネかスズキか。もしかしてチヌ。いや状況的にまずチヌはない。でも、確かめておかないと。」ラインをほどきながらそんなことを考えた。15時、残り10匹ほどのうち、7匹を撒いて再びシラサで試す。しばらくは反応がなかったが、10分ほどしてアタリ。今度はしっかりかけた。結構強いがやはりチヌではない。上がってきたのは50p弱のハネだった。「やっぱりな。これならいっぱい釣れるんやろけど・・・。」結局、その後納竿の17時までやるもチヌアタリは1度もでなかった。厳しい天気の中での、厳しい海の状態だったが、特に極端な疲労感はなかった。逆に雰囲気ムンムンの状況に当たると、こんな状況に慣れてしまっているので、極度の興奮で釣りにならないのではないか思ってしまう。

 陸に上がってから30分ほど3人で話した。こうも厳しいと舞鶴湾の話題で盛り上がれないのが残念だが、そのような状況でも、よりよい釣果を目指して可能性を高める工夫をすることが大切だと堀さんと話していると思った。5時半過ぎ家路についた。3連休の初日だったので、渋滞が心配であったが、スムーズに帰れた。京都縦貫道を降りて、完全に市内に入ったあたりで、当日初仕事のETCが「料金は割引、250円です。」と突然言った。「おまえ、今頃何言うてんねん。大丈夫か。」と心配になった。

釣果:12月は釣るぞ!