4月3日(木)     白杉(晴れ時々雨)

 トシさんからの情報で舞鶴の乗っ込み本番も確実に近づいていると思った。1枚の確率なら久美浜での長竿だと思ったが、平に行こうと決めた。釣行前日に平に電話した。ところが何やら都合が悪いそうで渡船を断られてしまった。「せっかく行こうと思ったのに・・・。残念。」ならば久美浜に行こうかとも思ったが、遠いので気持ちが向かない。「長浜も調子よくないようだし。山弘さんに行こう。」電話してみると、1,2号はすでに予約が入っていたが、3号は空いていた。

 当日は4時に自宅を出発。途中、黒鯛釣り具店で団子(小)、ボケ25,シラサ半杯、オキアミ、フグ対策にサナギを購入した。渡船場には5時半に到着。そして5時45分、他の2人の釣り人と共に出船した。私は3号に降り、残りのお二人は2号に行かれた。山弘のおじさんによると1号の釣り人は後から来られるとのことだった。1号と3号はくっついているので、朝一の釣りに集中できると思った。3号の岸向きの筏中央に釣り座を決め、まずはボケを落とし込んだ。着底するがアタリはない。「いたらすぐあたってくるからな〜。」動かぬ穂先を見ながら、一昨年の爆釣を思い出した。「今日はそんな日じゃないということやな・・・。」その間、2分ほどが経過しただろうか、穂先にフワと1回押さえるようなアタリがでた。構える。「フグのアタリじゃない!」しかし、その後は続かなかった。15秒ほどが経過しただろうか、少し穂先を上げて聞いてみると手にグッと魚の感触があった。「居食いか?」あわせをいれた。重量感のある手応えがあったが、リールが空回り。ふけた糸がリールのハンドルにからんだ。「ほんまにこのリールは。」丁寧に糸をはずして巻き始める。「さて、何がかかったんやろ?」魚は時々突っ込みを見せるが、それほど強烈ではない。「チヌか!いやいや油断大敵や。ポン級アイナメかもしれん。」そんなことを考えていると水面下2メートルくらいのところで魚影がひかった。「うお!チヌや。」無事40pほどのチヌをすくった。「久しぶりのチヌや。連敗脱出やけど、チヌって確信してなかったから、いまいち感動ないな〜。」釣れたチヌを見るときれいなチヌだったので、居着きではなく、外から入ってきたものだと思った。「乗っ込んできたのか。それならきっとまだいるぞ!」すぐにスカリに入れて次を狙った。「もしかして、この後も入れ食い!?」第2投目もボケ。しばらくするとアタリ。しかし、今度は明らかに突っつくアタリ。釣れてきたのは超小型のドンコみたいな魚だった。次はフグ。「あかん、もう外道が寄ってきたか。」その後も餌と場所を変えながら7時半までの約1時間半落とし込みを続けたが、チヌらしきアタリはなかった。団子の投入を始める。特に状況の変化はない。オキアミは残りがよいが、ボケと牡蠣はフグの餌食。オキアミやイガイ、シラサを中心に餌をローテーションした。8時頃から雲行きが怪しくなり、やがて雨が降ってきた。幸い、雨は30分ほどで止んで、晴れて来たが相変わらず釣れるのはフグばかりであった。

 11時過ぎ、あまりの暇に長竿の誘惑に負けてしまう。広範囲を探れる。スコーンと入るウキを見たい。すぐに用意する。そこに1号筏の釣り人が来られた。せっかく用意したので、長竿を振り始める。すると当日2度目の雨が降り出した。1時間ほど長竿をやるが、アタリはでない。撒き餌も打っていないので、単なる当てもん状態。「やっぱり、中途半端な両天秤はあかんな・・・。」12時半、長竿を片付ける。雨が再び止んで、晴れてきた。14時睡魔に負けて、大の字。14時半、目覚めるが今度は風が強くなる。15時頃からは完全な強風状態。「白杉は風に弱いし、よくこういう日にあたるな〜。」釣れるとは思えなかった。そして、16時、1号筏の釣り人と共に納竿とした。電話すると山弘のおじさんはすぐに来てくれた。「ありがたい。」帰りはいつもの行路と違って大回りで帰る。なぜかなと不思議に思ったが、島影から湾内に出て理由がわかった。強風のため海が相当荒れている。おじさんは追い風は怖いと言われていた。向かい風になるように行路をとられたようだった。船は安定していたが、波しぶきをかぶり、びしょびしょになった。貨物船や自衛艦が側を通る。自衛艦の衝突事故の記憶も新しく、はっきり言って怖かった。「船がひっくり返ったら助からない。やはり救命胴衣は必要やな。」右手に見える自衛艦の写真をとった。



 陸に上がると病み上がりにもかかわらず、がじろうさんが来てくれていた。当日の釣りは満足にはほど遠かったが、1枚釣れただけでも、ツキがあったと思う。あと1週間もすればチャンスがくるような気がしたが、春の集中出撃はこれで終わり。今度はゴールデンウィークごろになると思う。例年はぜんぜんゴールデンではないが、遅い乗っ込みチヌが釣れることを期待したい。がじろうさんがくれた釣りのDVDをおみやげに帰路についた。「早く元気になってくださいね、がじろうさん。」


釣果:1枚(42.5p)