5月23日(金)     白杉(晴れ)

 最近調子のでてきた白杉に行くことにした。一人1〜3枚程度型のよいのが釣れ始めたそうだ。前日はなぜかなかなか寝られなかった。今回は久しぶりにチヌの顔が見られるという思いで気持ちが高ぶったのだろう。「筏下にある程度いれば、釣れるはずだ。」そんな思いがあった。
 当日は2時半には自宅を出て、黒鯛釣り具で団子(小)、丸貝、サナギ、氷を購入。合計2800円。そして4時過ぎには渡船場に到着した。すでにもう一人の釣り人は到着されていた。荷物を降ろしていると、向こうから声をかけてくれた。気さくな方で、いろいろ最近の白杉の様子を話してくださった。楽しく話していると山弘のおじさんが早くも来られ、4時45分に出船した。私は3号に降り、もう一人の釣り人は他の筏でイガイをとられた後、1号に降りられた。山弘渡船では、1,2号が改修のため、イガイが付いていない。条件的には3号の方がよいので、申し訳ない気がした。
 5時頃より釣りを開始。もちろん、イガイでの落とし込みから始める。「さあ、くるぞー!」こない。「あれ?今度こそ!」こない。「どうしたんだ!」こない。「う〜ん。でもしばらくすればくるはずや。」20分、30分経過したが無反応。さらに筏の4隅に落とし込むが無反応。潮は適当には動いている。そんなに条件が悪いとは思えない。6時前、1号の釣り人が1枚上げられた。「お〜、やっぱりいるぞ!」すぐにもう1枚。「おお!爆釣状態か!」あせってきた。条件のよくないと思われる1号でも、釣れた。イガイの付いている3号にいないわけがないと思った。それとともに1号の釣り人に同情していた自分がアホに思えた。「上手くもないのに、あれこれ人の心配している場合じゃないな。みなさん、私よりずっと釣りを知っているのだから、そんなこと考えるのは失礼や・・・。」その後もアタリなく時間が経過した。1号も追加がない。イガイの落とし込みは団子を打たない方がよいと聞いているが、いれば朝一から食ってくるはずという先入観もあり、迷う。8時とうとう団子投入。「やっぱり、よう粘れない。」1号の方はイガイの落とし込み一本でやられている。「イガイ釣りで通す粘りがないな〜。まだまだ経験が足りない。餌はある程度決め打ちできるようになったが、どうしても団子釣りでサナギや丸貝で釣りたいという思いが強い。冬場の団子神話の崩壊は、撃沈に次ぐ撃沈で、牡蠣釣りやエビ撒き釣りを知る前からある程度体得した部分があった。でも、この時期は、まだまだ納得するには経験不足。もっと痛い目にあわないと新しい釣りは自分のものにならないな。」
 時間はどんどん経過した。サナギハリス団子でやるとウグイが何本か釣れたが、チヌのアタリはない。12時半、潮が左から右に流れ始めると外道の活性が上がった。「おお、時合いか?」すると1号の釣り人が1枚追加された。「やっぱり時合いなのか。でも、イガイオンリーに軍配は上がったか・・・。やっぱりセオリーは強しか・・・。」結局、納竿の5時まで、状況が好転することはなかった。完敗。ショックだった。チヌがいないとは思えなかった。アタリがなかったというよりはアタリを出せなかったという表現の方がよい。今までの撃沈とは意味が違うと思った。1号の釣り人は良型を3枚上げたのだから。
 帰りに山弘のおじさんが戸島で釣りをされている方の様子を見に行かれた。8枚、良型が釣れていた。大漁だった。磯周りの浅場にあれだけいるということは、まだ乗っ込みの余韻が残っていると感じた。筏の本番はあと2週間ぐらい後かもしれない。陸に上がるとそそくさと片づけて、1号筏の釣り人に挨拶して家路についた。今回は山弘のおじさんがわざわざ連絡をくれたので行ったわけだが、下手くそなため、かえっておじさんに気を遣わせてしまった。また、1号筏の釣り人も釣れたイガイの大きさやアタリなどを教えてくださったのに、帰りの船では意気消沈してしまい迷惑をかけた気がする。「今度は釣って、山弘のおじさんを安心させないと!」そう思った。せっかくの平日釣行だったが、ちょっと悲しい結末になってしまった。次こそ、1枚。変な欲望捨てて1枚に集中しようと思う。

釣果:6月から流れを変えたい。