7月23日(水)     大丹生(晴れ)

 3連休もすべて仕事。水曜日に休みをとった。そして、疲れ果てたときの定番、大丹生に向かった。黒鯛釣り具店でサナギ、オキアミ、丸貝少々、団子(中)を購入し、4時半過ぎに釣り場に到着した。おじさんを起こして5時前に出船。大丹生には防波堤を含めて釣り人はいない。おじさんは防波堤際のカセをすすめてくれたが、今回ははじめて安物のパラソルを持参していたので、筏を選択。おじさんは岸側の筏に運んでくれた。岸側の筏はあまり乗らないが、今年はある程度チヌがいるように感じていたので、筏へのこだわりはなかった。おじさんの薦めに素直に従った。釣り座は防波堤向き右より。まずはイガイをパラパラ撒きながらの落とし込み。2,3投やってはみたが、反応はない。前回同様、あまりイガイで粘る気はなかったので、すぐに釣り座を離れて、左端でも取り敢えずイガイを落とし込んでみる。反応無し。糸を手繰りあげていると腹が急に痛くなってきた。手繰り上げたイガイを再び放り込んで考えた。「あかん。韓国料理の食い過ぎから、どうも腹具合が・・・。今日はどう考えてももたない。でもさっき送ってもらったばかりで呼ぶのもな〜。どうしよ。我慢か・・・。」すると着底直後、穂先が海面に入った。「うお!すごいアタリや。かかったぞ。」良型の引きだったが、すぐに筏下にもぐり込まれた。「あかん。どう考えてもロープにとどいている。でも、まだロープには付着物が少ない。もしかしたら擦れても上がるかも。巻いてしまえ!」いつ引っかかるかと思いながら巻き上げるが、なかなか引っかからない。「よし、見えた。良型や。」無事、40pをかるく越えたチヌをすくった。久しぶりの大丹生良型にやや興奮。ラインにはやはり傷が入っていたが、致命傷にはならなかった。5時半だった。



 写真をとって同じ場所に再びイガイを落とし込む。「釣った瞬間は腹の痛みが収まったが、やっぱり我慢できんぞ。」すると着底してしばらくするとコンコンコンというアタリ。「よし、またきた。」しかし気が焦って早合わせしてしまった。「しまった。完全なチヌアタリやったのに・・・。でも、チヌが複数いるということや。」その後、2,3投するもあたりはでない。今日みたいな日はイガイの落とし込みで釣果を上げられそうな気はしたが、腹の痛みが関係したのか、イガイで粘る気には全然ならなかった。もとの釣り座に戻って団子釣りを始めた。アタリはでない。というより、まず集中力がゼロ。6時半とうとうおじさんを呼ぶはめになってしまった。

 団子釣りに切り替えてから、オキアミにはヒイラギ等がかかるので、丸貝、サナギ、時々イガイをローテーションするが全くアタリはでない。7時過ぎより早くも暑くなってきたので、今回初登場のパラソルを立ててみた。「やっぱり、違うな。これがあるだけで、今日はまだ釣れる気がする。」しかし、そのパラソルであるが、8時半、ガタという音が背後でしたかと思うと、あっという間に前の筏まで飛んでいってしまった。人が飛ばすのは幾度と無く見たが、やっぱり簡単に飛ぶことを身をもって経験した。飛んだパラソルであるがたまたま柄が上になり、まるでヨットのように筏と筏の間をスイスイと泳いでいた。おばさんに緊急出動を要請するが、おばさんが現場に駆けつける30秒前に傘がひっくり返り沈んでいった。「あ〜あ、これで暑さがきつくなれば、いったん上がらんと無理やな。」頑張りきれないとあきらめたが、当日は晴れてはいたが、ずっと風が吹き続け、意外にもほとんど汗をかかない。「ラッキー。風がある間はがんばれるぞ!」イガイ釣りへの未練を多少引きずりながら、釣り続けた。全くアタリのない海に変化が現れたのは10時をまわった頃だった。サナギにはアタリはないのだが、イガイや丸貝には何かが触ってくる。ただ、餌がとられたり、潰されたりすることはない。「???、でも状況が良くなっているようだ。もし、チヌならそろそろサナギを食うかも。」サナギハリス団子投入。小さいが明確なアタリがでる。「よっしゃ、かけたぞ!」上がってきたのはこれまた40pほどの良型だった。「お〜、やっぱり団子釣りにしてよかった。」時刻は10時20分だった。次は丸貝ハリス団子。しばらくすると明らかに押さえた。丸貝の残骸が上がってきた。「しまった。でも、完全な時合いや。今日は良型の固め釣りができるかも!」その後はサナギよりも丸貝に反応がよく、2,3回アタリを失敗した。「下手やな〜。アタリの半分はかけないと。今日は貝へのアタリのタイミングがあってない。時合いなのだから早く釣らないと。」丸貝を止めて、再びサナギハリス団子。今度はアタリをとらえて追加。型は先ほどのチヌより一回り小さくなったが、30p台後半。11時10分だった。その後1,2度それらしきアタリがあったように思ったが、時合いは11時20分頃終了してしまった。「今の時合いで5枚はいかないと・・・。」ただ、最高の時間帯に時合いがあったことで、当日は必ずまだ時合いがあると確信した。

 天気は徐々に厳しくなった。風はあったので、耐えられないことはない。上手くいけば、14時と17時の2回、時合いがあるように思っていたので、いったん陸上がりするかどうか迷いながら、結局、上がらず釣り続けた。12時頃からボラが登場した。ボラの団子アタリは強くなったり、無くなったりを繰り返した。ハリス団子にしているので、チヌアタリかボラの団子アタリかを完全には区別することはできないが、刺し餌のサナギが無傷だったので、チヌアタリはほとんどなかったと思う。予想していた14時の時合いはなかった。16時頃よりボラが上ずりはじめ、底では団子に触ってこなくなった。17時、団子から切れたサナギに小さなアタリ。あわせどころがなかったので、見送った。上げてみるとサナギがきれいにない。「おお!久しぶりにサナギがなくなった。もしかして。」続いてサナギハリス団子。クッククと穂先が入った。先ほどと同型を釣った。「17時になってゴングが鳴ったか!」連続してサナギハリス団子投入。またもや明確なアタリ。「よっしゃ、連発や。完全な時合い突入!んん、んんん。全然動かんぞ。これは!」とてつもないのをかけたのはすぐわかった。筏下に向けて凄い引きだ。竿を海中に突っ込んで耐えるが、当然、巻けるとこまではいかず、徐々に糸がでる。「あかん。とれる状態や無い。」しばらくしてハリスが飛んだ。「大丹生、巨チヌ連敗記録よ、どこまでも。」当然、場は大荒れ。せっかくの時合いがとぎれてしまった。せめてもう数枚釣ってから、巨チヌと対決したかった。

 チヌアタリがなくなると今度はボラが団子にあたってきた。17時半もしかして、ボラだと見送っているアタリにもチヌアタリが混じっているかもとあわすも、やっぱりボラ。タモの中で大暴れされ、気づくと山さんから頂いたタモの柄が壊れていた。「クソー、ボラめ。お気に入りやったのに・・・。今日はいい日には違いないが、ものを失ったり、巨チヌをばらしたりと微妙や・・・。」時刻は18時になった。団子もほとんどつきた。しかし、ラスト2投のサナギハリス団子へのアタリはチヌのような気がした。あきらめモードで集中もしてなく、かけられはしなかったが・・・。団子もなくなったので、サナギを落とし込み、後かたづけを開始。18時20分、終了しようと放置していたサナギを上下に誘う。着底後、コンコンとアタリ。「のった。」上がってきたのは更にサイズダウンしたがチヌ。「まだいける!」再びサナギを落とし込む。しばらくするとまたアタリ。「よし、連続や。」ところが、今度もまた更に小さくなり20p台だ。戦意が低下し、もういいかと思った。そして6時半納竿した。久しぶりの釣果に西田のおじさんも喜んでくれた。しばらく、船着き場でおじさんと一緒に涼んだ。「多くの釣り場が5時頃で終わりなので、この時間帯まではいないしな〜。ボ〜とこのまましていたい。でも、この風が止むと蚊がでてくるけど。」19時、大丹生を後にした。



釣果:6枚(44.5・40・37・36・30・27p)