８月１７日（日） 大丹生（晴れ）
大丹生に行きたいと言ってくれる人はめったにいないのにヒラマサさんから大丹生へのお誘いを受けたので、行くことにした。黒鯛釣り具店で団子（大）、サナギ、丸貝、氷を購入し、４時半に大丹生に到着した。４時５０分に出船し、前回と同じ筏に上がった。筏を見るとイガイは完全に死んでいた。水温の上昇が気になった。イガイは使えないので、最初は丸貝の落とし込みから始める。特に目立ったアタリはなかったので、６時頃から団子を打ち始めると、３０分ほどでブクブクと泡が上がってきた。「お！、いいぞ。前回と同じや。ボラかコノシロが寄ってきた。表層には何もいないが、まあ、底で活性があればいいか。」弱々しいが団子アタリも出始めた。サナギはかじられることはないので、チヌはまだのようだった。「そのうち、必ずチヌも寄ってくるはず。次はまずボラの活性があがり、そしてボラの活性の合間がチャンスや。」
７時、サナギハリス団子を投入。着底直後、コンコン、グッと明確なアタリ。反射的にあわした。「うん、かかった。でも、ボラやろ。かけてしもた・・・。」しかし、引きはチヌっぽい。「ボラじゃないのか？」確信を持てないまま上げてくる。水面下に魚が見えた。「チヌや。しかもいい型！」無事すくったのは４０㎝中ごろのチヌだった。こんなに早くに釣れるとは思っていなかった。「今日はいけますよ、ヒラマサさん！」爆釣の予感がした。しかし、その後はアタリはない。それどころか、コノシロやボラの気配すらない。「・・・。何か違うな～。」８時半までの間に、サナギに２回、丸貝に１回、反応があったが、あわせられるアタリではなかった。「チヌは多少いるようやけど。食い渋っている感じ。他の魚は暑さで逃げたのか・・・。」１０時の時合いを信じて打ち返した。
１０時になったころには時合いを信じる気持ちはトーンダウンしていた。魚の活性が全然感じられない。せっかくヒラマサさんが来てくれているのに、「恐るべし大丹生」状態だった。二人で粘り強く打ち返したが、全く効果はなく時間だけが過ぎていく。１２時、１４時と期待するがチヌの気配はない。１５時くらいだったが、ヒラマサさんにスレでチヌの鱗が上がってきた以外は気持ちを前向きに持っていく要素がほとんどなかった。１６時５０分、ヒラマサさんと納竿時間の相談をした。「１８時までに気配がなかったら、そこでやめましょう。今日は１７時にゴングが鳴るようにも思えないし。」潮も適当に流れている。風向きも北風。釣れないのは暑さのせいに思えた。「夜になったら筏に戻ってくるのかもしれない・・・。」
１７時５分、サナギハリス団子を放り込んだ。この時間になると、お手上げ状態を１０時間過ごしたため、単なる機械的な作業になっていた。ところが着底後すぐに突然激しいあたり。びっくりしたが、ボラの団子アタリと判断し、アタリを我慢して見送った。しばらく続いた団子アタリが収まり、一呼吸おいた次の瞬間、凄い勢いで穂先が突っ込んだ。あわせたが、おそらくタイミングが遅れたのだろう、かからなかった。完全なチヌのアタリだった。「あちゃ～、いいアタリやったのに。でも今日も来たぞ、５時の時合いが！」それから２０分ほどはボラの団子アタリだけで、チヌアタリはでないが、ボラの活性が高まり、チヌがいることも先ほどのアタリで確信していたので、必ずチヌアタリはでると集中した。予想通り５時半からチヌアタリが出るようになった。決定的なアタリを２度ほど失敗した。「いかん、今日はサナギのアタリがとらえられない・・・。」１７時４０分、餌を丸貝に代えて落とし込む。２分ほど放置すると細かいアタリがでて、若干押さえたところをあわすとかかった。「よし！」型は小型だったが、夕方に追加できた。「次は大型と勝負！」もう一度、餌をサナギに戻す。アタリはでるが、あわせきれない。１８時、ヒラマサさんが半貝で３７㎝を釣る。二人で喜んだ。その後も１度、明らかなチヌアタリをミスしたところで、納竿の準備に入った。アタリ連発という時合いではなかったが、まだ筏下にはチヌはいたと思うし、日没前のドカーンの可能性もあったが、引き際を間違えないことも楽しい釣りの条件。大丹生の巨チヌとの勝負は次回に持ち越しすることにした。
当日であるが、我々の他にも７，８人の釣り人がおられたが、釣れている様子はなかった。ただし、ほとんどの方が５時で納竿されていたので、もし粘られていたら他の筏でも釣果はあったかもしれない。また、早朝と夕方がよいように思うが、昼間に釣れないのは暑さのためのような気がする。曇りや雨の日なら、今の大丹生なら、釣れる気はする。あと１回、この夏に大丹生に行ってみたい。「大丹生、フィーバーになるといいな。」１３時間半もの長時間、アタリのでない初めての釣り場で我慢して付き合ってくれたヒラマサさんに感謝して、夕暮れの大丹生を後にした。
釣果：２枚（４４.５・２９.５）
