3月7日(金)     上佐波賀(曇り)

 土曜日に上佐波賀でトシさんの逆転年無しGETの報を受け、がじろうさんを誘って上に出撃することにした。当日は4時半に自宅を出発し、途中黒鯛釣り具店で、ボケ15、シラサ1杯を購入し、6時20分渡船場に到着した。がじろうさんと船頭さんはすでに到着していた。このところの上の状況であるが、日曜日は釣り人が何人か来られたようだが上がらず、前日は19番にお一人来られたそうだが釣れなかったそうだ。要するに釣れてない。
 
 6時40分頃出船。釣り人は我々二人だけ。筏群に着くと19番の釣り人が筏上に残した牡蠣を積み込んだ。それだけで相当な牡蠣があったが、料金は先払いですでに牡蠣ロープ1本分を払っていた。18番到着後、積み込んだ牡蠣を降ろし、更に船頭さんがもう1本牡蠣ロープを上げてくれた。いきなり筏上にひろがる牡蠣の山。「安いから特に文句はないけど、すごい量やな。餌としての売り方ちゃうし・・・。」牡蠣山はひとまずおいといて、まずはボケの落とし込みから始めた。着底するとすぐにボケを軽くつつくアタリ。構えてあわせのタイミングをはかるが、結局あわせどころはなかった。外道だと思ったが、結構はっきりしたあたりだったので、期待がもてそうな気がした。再びボケを落とし込む。しかし、今度は何の変化もない。その後は牡蠣を中心に落とし込むが一切あたりはでない。天気予報では時々雨が降りそうなことを言っていたが、風もなく時々晴れ間もあり、釣り日よりだった。雰囲気はいいように感じた。根気よくがじろうさんと二人釣り続けた。トシさんによれば、釣れた時間は3時で、その前日も3時頃やはり年無しがあがったそうだ。牡蠣ロープについているイガイやフジツボ、イソメなどの集魚効果満点の牡蠣ゴミは10時までにすべて撒き終えて夕方の時合いに備えた。

 その後はシラサやボケにはアタリがでないが、牡蠣はたまに何かがさわってくる。しかし、牡蠣がとられることはほとんどない。1度だけなくなったがその時はハリごとなくなったのでフグであろう。12時頃、軽いアタリにあわせると何かがかかった。アイナメかと思ったが、35pほどのウグイだった。「なんだ、触るだけの正体はこいつか・・・。」それからも静かな時間が過ぎていった。焼き牡蠣やカップラーメンを食べた。午後からは時々小雨が降ったが、それほど疲労することなく、時合いの時間を迎えた。しかし結局今回も何の盛り上がりもなく、17時納竿となってしまった。「もっと遠投を多くしてもよかったかな〜。でも、どうしても竿下にこだわってしまう・・・。次回はもっともっと工夫しよう。この春は厳しいと流石に自覚できたし、ここ2年のよかった時のイメージをすてないと釣れないように思う。」 5時半、上佐波賀を後にした。がじろうさんが、漁師顔負けのような牡蠣作業をしてくれたおかげで、魚はないがクーラーボックスの中は新鮮な牡蠣でいっぱいであった。

 その日の晩、チューリップの解散コンサートのドキュメントをテレビで見た。私は音楽にうといのでチューリップについてはよく知らないが、「あーだから今夜だけはー君を抱いていたいー。」という歌は大学の新歓で歌われているのを聞いて、とても印象に残っている。懐かしさを感じながら番組を見ていた。番組終了後、風呂に入った。番組の中で何度もでてきた「青春」という言葉が浮かんきた。「青春か・・・。一言で言えるのもじゃないけど漠然とした将来に向けて進みながら出会った小さな成功や失敗、喜びや悲しみ、漫然と過ごした時間などのすべての出来事の総和がそうだったのかな〜・・・。もしかしたら、釣りは第二の青春なのかも。特にゴールがあるわけでもない。でもどこかに向かっている。」そんなことを考えていると、ここのところの完敗も、あとではよき思い出の1コマになるのかなと思ってしまった。どこにいってもやられてばかり。反省を生かせず、同じ失敗を繰り返す。釣れる気もだんだんしなくなっている。それでも釣りに行ってしまう自分の行動に意味を見つけた気がした。「・・・今度はどこに行こう。」

釣果:ウキ釣りがしたくなってきた。