6月5日(土)    白杉(晴れ)

 オッチャンさんが雁又で爆釣されたのち、雁又は好調が続いていたようだが、私の行ける週末までは、たぶんもたないだろうと思った。木曜日の晩に山弘渡船に電話してみると、当日は4番で4枚、型のよいチヌが釣れたそうだ。土曜日の予約状況を聞くと、2,4番はすでに予約が入っているらしい。そこで、1番を予約した。

 釣行日は3時過ぎに出発した。黒鯛釣り具店でシラサ1杯、サナギ、氷を購入し、釣り場には4時半頃到着し、ほどなく山弘のおじさんが来て、出船となった。おじさんに前日の状況を聞くと、4番で3枚と2回のバラシがあり、1番は釣り人はいたが釣れなかったそうだ。筏に到着した。釣り座はいつもは岸向きに構えるが、1番とほぼくっついている3番には後で釣り人が来られるとおじさんが言っていたので、落ち着いて釣るために、3番から最も離れた筏の隅に坐った。まずはイガイの落とし込み。反応はない。それならばと、前日の釣り人が釣っていた岸向きの面をまず探ろうと思い、早々に釣り座を離れてイガイの落とし込みを始めた。撒き餌の残りにに寄ったチヌがいきなり食ってくることを大いに期待した。しかし、アタリはない。「撒き餌、入ってるんやろか?なんか、そこらへんに団子が散ってるけど、長竿のウキ釣りのあとみたいや。」あきらめて釣り座に戻った。

 イガイをパラパラ撒きながら落とし込みを続けた。1度のアタリもなく、1時間、そして1時間半が過ぎていった。「アタリないなあ〜。何にもおらんのかな〜。」前回の釣りを思い出し、イガイのむき身を落とし込んでみた。するとすぐに細かいアタリがでた。「おっ!なんかいるやん。」上げるとハリスがザラザラだった。「フグか。フグはいるのか。」次はイガイの半貝にしてみた。やはり着底後すぐに細かいアタリ。「活性高いやん。」一旦アタリが切れて、しばらくするとピュッと穂先が入り、すぐに戻った。「僕は外道です。」というアタリだった。フグに餌をやられたと思ったが、そのまま放置した。すると数秒後、ヌゥ〜と穂先がお辞儀した。「まだ、餌ついとったんか。」思いっきりあわせた。予想外の重量感が腕につたわった。「お?根がかったか。」すると根掛かりが動いた。「え!魚か。なんや。重いけど、首はふらないし、強い突っ込みもない。でも、イガイの半貝でヒラメはないやろし・・・。相当重いな。やっぱりチヌか?」そんなことを考えながら、巻き続けた。海面を見ながら巻き上げると、しばらくしてギラッとひかるのが見えた。「チヌや!でかい!」浮かせて1ッ発でタモ入れ成功。一見して年無しとわかった。「やったー!」一瞬身震いし、思わずほくそ笑んでしまった。「釣れたな〜。久しぶりに釣れた。あんなアタリでこんなに簡単に釣れるとは・・・。」6時半のことだった。

          

 「よし、あと1枚追加するぞ!まだまだ時間はある。きっとこれから時合いや。」次もイガイの半貝。しかし、今度は待ってもあわせどころがない。上げるとハリがなかった。「フグか。でもフグは、うっとしいがチヌのバロメーターやな。フグの活性があるときがきっとチャンスや。」その後も半貝を中心に釣り続けた。半貝にフグアタリがでたのも7時過ぎまでで、そのあとはうんともすんとも言わなくなった。「あれ〜、もう終わり?でも、突然の一撃があるかも。集中、集中。」ところが根気よくやるも全くお手上げ状態。半貝もむき身もとられない。もちろんシラサは中層から底まで、どこでやっても無事生還。「何にもおらん。」時間の経過がとても長く感じた。ときどきうとうとしながら、がんばった。「粘っているうちに、もう一度くらいチャンスがあるはず。何とかあと1枚。」静かな時間が経過して、12時になった。暇なので写真を撮った。

         

 釣れる気配はなかったが、せっかくの釣行、もう少し海の上にいようと思った。13時半、久しぶりに半貝に何かが触った。しかし、餌はとられることはない。生命反応を感じたという程度。14時には2号の有名な釣り師が上がられた。こちらは20分に一度くらいの割合で、穂先がかすかに動く。15時ごろから多少アタリが大きくなる。そして、とうとう15時半にかけた。30pほどのウグイが上がってきた。このウグイを釣った後は、微細なアタリもなくなり、16時50分納竿となった。

 当日であるが、早上がりされた2番ではブログによると3枚上がっていた。4番の釣り人は中型を4枚上げていた。私は1度しかアタリをだすことができなかったが、ラッキーにも大型が釣れた。運以外の何物でもないが、大きいのが釣れてうれしかった。またどの筏でも、釣果は朝に集中して、午後からはし〜んであったらしいが、もう少しすれば本格的に釣れ出すのではと思う。ほとんどの時間は釣りとしては退屈だったが、よい天気の中、のんびりと時間を過ごせた。陸に上がるとがじろうさんが来てくれていた。おみやげをもらって、帰路についた。今年は黒鯛釣り具店の大会に初めてエントリーしようと思った。

        
     

 釣果:1枚(52p)