3月8日(金)    大丹生(晴れ)

 腰が痛いせいで、予定より早く目が覚めてしまった。仕方ないので出発した。途中黒鯛釣り具店でボケを10匹買い、釣り場には6時半過ぎに到着した。おじさんによると防波堤では良型が複数枚上がったらしい。筏は人が上がってないらしいが、気にしなかった。乗ったのは岸寄りの避難箱付きの筏だった。さっそく牡蠣での釣りを開始した。ゴミをどんどん撒きながら釣り続けるが、ほとんどアタリはない。午前中は1時間に1回程度のフグアタリがでるだけで、全く雰囲気がない。この時点で納竿は14時〜15時と決めた。ところが、13時半頃からアタリが出始めた。フグが多いが1投毎にアタリがでる。防波堤では4,5名の釣り人がいたが、14時頃から帰り始めた。私も納竿時間になったのだが、なんとなく釣れそうな気がしてやめられない。15時には防波堤には釣り人がいなくなった。寂しく思っていると、牡蠣にコツコツとアタリがでた。コチョコチョさわり続ける。30秒ほど触ったり止めたりしながらアタリが続き、コンツッツと穂先が少し入ったところであわせた。「のった!」途中ちょっと強く引いたので、小型のチヌを期待したが、上がってきたのは大丹生お約束の良型カレイだった。いよいよこれからと期待した。ところが皮肉にもカレイがあがってから徐々に活性が下がっていった。そして残念だが17時納竿とした。当日は風が吹いて多少寒く感じた時もあったが、一日を通して穏やかな春の陽を浴びながら釣りができた。

 帰り道、渋滞の中、ふと横を見ると、夕方の小学校のグランドで4人の男の子がサッカーボールを追いかけていた。それを見ると自分の昔を思い出したのか、それとも息子と遊びたくなったのか、「もっと早く切り上げればよかった。」そういう思いが浮かんだ。当日は、腰痛が限界だった。特に午前中は体全体がしんどかった。そういう状況も影響したのか、今度は「釣りも、仕事もがんばり切れないかもしれない。」と思った。「昔と同じようにはできない。」弱気な気持ちが私を支配した。そんな時、ここ数年で一番強く叱責した一人の男子生徒の顔が浮かんだ。彼は数日前に第一志望の国公立大学に合格し、その報告に私のいる部屋を訪れた。「おめでとう。よくがんばったな。」と言うと彼は何度も「先生のおかげです。」そう言った。彼からそのような言葉を聞けるとは思っていなかった。私は強く怒ったが、その後フォローしたわけではない。叱責をプラスに変えたとしたら、それは彼自身の力だった。彼がどう考えを変えたのか、きっと彼はそのことも話したかったのだろうけど、ただ「先生のおかげ」という言葉繰り返した。私は彼が学年を追うごとに人間的に成長してきたのはわかっていたし、それで十分だった。「君ががんばったんや。成長したのは君の力。そんな君の姿を見れてうれしかった。こちらこそ、ありがとう。」そう感謝の気持ちを伝えたかったが、「よかったな。」その言葉しかでなかった。涙が出そうになるのをこらえて何度も「よかったな」と言うのが精一杯だった。そんなことを思い出しながら車を走らせた。

釣果:「最後まで・・・・・・・でありたい。」