3月31日(日)    上佐波賀(曇り時々晴れ)

 もう一度、上佐波賀に行くことにした。当日は3時過ぎに自宅を出発し、黒鯛釣り具店でだいちゃんとそのお友達と合流した。ボケ15匹を購入して、釣り場には5時半に到着した。準備をしていざ出船。すでに秦さんらが19番に乗っておられたので、挨拶した。だいちゃんらが17番に降りられ、私は3番に上がった。後で24番にも2人組の方が来られた。まずは牡蠣ゴミをたっぷり撒いてから釣りを開始した。前回のことがあるので、朝一より集中する。牡蠣投下。反応無し。上に誘う。「こい!」反応無し。何投かするも反応無し。「あれ?」19番の秦さんの方を見ても、緊張感が感じられない。「場所の問題ではなく、魚の活性の問題やな。まあ、あせることはないわ。魚はきっといる。」

 初めて穂先に変化がでたのは7時のことだった。牡蠣ゴミ作業中だったので、もちろん失敗。「うん。きたか。」すぐに牡蠣を投下した。着底後、しばらくするとあたってきた。「よし、きたぞ!」タイミングをはかる。チョンチョンとあたったのち、クックィと軽いが穂先が入った。「よっし!」はずした。「あれ〜、かかったと思ったけど・・・。次こそ」その後もアタリはでるのだが、全然かからない。「??、チヌと思ってあわしてたけど、どうも違うな〜。吉田でヒイラギにやられていた時のアタリにちかい。でもヒイラギはいないはずやし・・・。」外道の正体がわからなかったが、ちょっと緊張感が緩んでしまった。「まあ、たとえ外道でも、活性が上がってくれば、チヌのチャンスも生まれる。がんばろ。」それからも、外道に餌をとられ、結構忙しい釣りが展開された。「なんかな〜。」

 このまま、正体の分からない外道に翻弄され続けるのではないかと不安が強くなってきた8時、牡蠣の着底直後にアタリがでた。そしてすぐに穂先が引き込まれた。外してきたアタリとそれほど違わなかったが、即あわせた。腕に重量感が伝わる。「おお!やった。チヌや。」かけたチヌは結構強い。ただ幸いにも筏下ではなく、やや前方に引いてくれたので、落ち着いてやりとりはできた。「ハリ外れるな。」やがて魚が見えた。「よし。」すくうと意外に大きい。「もしかして!」49pはあるのだが、いくら角度を変えても50pには届かなかった。「でもいいのが釣れた。1枚目の釣れた時間は前回と同じや。今日もいけるぞ、これは!」 

   

 その次の1投もアタリがでる。乗らなかったが、活性が更に上がってきそうだった。がじろうさんと余裕の電話を5分ほどして釣り再開。ところが・・・、アタリがでない。「あれ?」よく観察すると先ほどまで緩やかに湾口に向かって流れていた潮も止まっている。全然アタリがでない。ボケやゴカイには微かなアタリがでて、食いちぎられるがチヌではない。そして、全く静かな時間が流れ始めた。10時なっても、11時になっても状況に変化はなかった。だめなのは自分の筏だけではないのは、他の筏でも寒いのに昼寝者が続出していることからも想像できた。ほとんど惰性で釣り続けていた12時50分、牡蠣が着底すると同時にコンコンとアタリがでて、すぐに押さえた。反射的にあわせた。「チヌや!」先ほどまではいかないが、元気がある。上がってきたのは引きに比べれば、やや小さかったが、いいチヌだった。「なぜ、釣れたのか?こんなこともあるんやな。」

   

 その後、予想通りアタリは続かなかった。太陽も出てきて暖かくなったので、寝ることにした。そして16時半、見回りの船から「ワダサーーーン」と何度も叫ぶがじろうさんの息子の声が聞こえ、納竿することにした。迎えに来てくれた船頭さんが「大きないいスカリですねー。この前これがあったらよかったのにね。」と言われた。厳しい状況のなか、ラッキーにも2枚釣れたのだが、海坊主さんのスカリを満足させるにはあまりにも寂しいものだった。

   

 陸に上がってから、がじろうさん、秦さんと話した。特に秦さんとは久しぶりの再会だった。楽しかった。別れ際、秦さんが私の車の番号を見て、「和田さん、番号自分でつけましたか?」と聞かれた。ふと秦さんの車の番号を見て、思わず笑ってしまった。ほぼ同じ番号だった。チヌ師が考えそうな数字が2つ並んでいた。後ろ2桁は一緒だったが、最初の2桁が少しだけ私の方が強欲だった。その後、だいちゃんに挨拶をして帰路についた。みなさんのおかげで、楽しいひとときを過ごせたが、せっかくならもう少し魚の活性があって欲しかった。

釣果:2枚(49.5・39.5)