11月16日(日)    大丹生(晴れ)

 今回はF君と大丹生で再びイガイ釣りをすることにした。F君との師弟対決は1年ぶりだが、このところ連敗続きだ。当日はマムシ500円だけ買って、6時過ぎに出船した。乗った筏は前回と一緒。早速、イガイや牡蠣を採取して釣りを開始した。「いたら、きっと釣れるよ。」

         

 採取したイガイは2週間前より成長していたが、釣りをするには様々なサイズがあり、全く支障はなかった。前回釣った年無しの胃袋からは、大きいイガイの殻が多くあったので、今回は大きいイガイを付けようと考えていた。最初の変化は7時頃だった。餌を回収しようとしたら、餌がなかった。「取られたのか?はずれたのか?」半信半疑のまま、釣り続けると7時半頃、フワフワしたアタリが出たように見え、やがて少し押さえた。あわせたがのらない。「アタリか?餌が潮に押されただけなのか・・・」いそうな雰囲気を感じたが、その後はアタリがでない。8時、がじろうさんからメールがあり、そろそろ時合いなので探り釣りをするようにとのことであった。そうしようと思ったが、先にF君が筏裏に動いた。F君は真ん中やや左、私は右端で落としこみを始めた。F君がイガイの大きさを聞いてきたので、「大きい方がいいと思う」と答えて、しばらくすると「きましたー!」の声。見るとF君の竿が大きく曲がっている。緊張のやり取りの末に上がってきたのは、大型だった。「でかいな〜、やったやん!」その後も、F君は気配を感じているようで、時々あわせている。私の方はアタリはない。8時半頃であっただろうか、筏の左端で再びF君の竿が曲がった。今度も強烈に引いている。上がってきたのは正真正銘の年無しだった。あっけにとられた。「すごい・・・」その後もF君にはアタリがあるようだった。仕方ないので、F君の釣り座に割り込むことにした。8時50分、イガイを落としこむ。しばらくするとコツコツと小さなアタリがでた。「きた。確実に。」穂先を下げてタイミングをはかった。小さなアタリは続き、やがて徐々に強くなり、潮に押されて筏下に入る寸前に押さえるアタリがでた。「よし、かかった!」必死でやり取りする。やっとの思いで上げたのは良型。ヘラブナのように体高のあるチヌだった。1枚釣れてほっとした。さらに「これはもしかしたら、すごいことになるのかも」と思った。

       

 しかし、時合いは9時で終了したようで、その後はアタリはでなくなった。ただ、F君の方は元の釣り座に戻ってからも時々アワセを入れていた。同じ場所で1時間に3枚釣れたのだから、筏下にはある程度の数のチヌがいたはずなので、F君に単発的なアタリがあることは不思議ではなかった。ただ時間の経過とともに潮は全く動かなくなり、海面は池のようになっていき、F君へのアタリも消えていった。餌を代えてマムシでやるとチャリコがかかってきたり、牡蠣の半貝を引き上げてくるときに良型カワハギがついて上がってきたりと、外道はいるようだったが、底でイガイに触ってくる魚はいなかった。時々あぶくも上がってくるので、大きい魚もいたのかもしれないが、どうも中層にいるようだった。もう一度時合いがありそうなので、粘るが打開策が見つからないまま時間が経過した。そしてぽかぽか陽気になった14時半納竿とした。追加できなかったが、二人とも釣れたので上出来だと思った。ただ、釣りの師匠としての威厳は、対決する度に崩れてきていると感じた。帰路もF君と楽しく話しながら帰った。あっという間の一日だった。次回行くときは牡蠣の季節だろうか、またイガイでやることになるのだろうか。もう師走がそこまで来ている。「1年は早い。」

       (F君釣果 51・48)  

釣果:1枚(46.5)