3月3日(火)    大丹生(曇り後雨)

 仕事も一段落したので、休みをとって釣りに行くことにした。4時半過ぎに自宅を出発し、途中黒鯛釣り具店でボケ10匹を購入し、大丹生には7時前に到着した。今回はいつもの沖の筏ではなく、周辺で牡蠣作業が頻繁に行われている真ん中の筏に乗ることにした。しかし筏にはロープが残り10本ほどで、この筏自体はもう作業が終了している感じがした。ゴミを撒いて、釣りを開始したのは7時20分だった。第一投から期待する。しかし、無反応。まだ、外道も寝ているのかと思ったが、30分たっても無反応。8時頃より、筏周辺を探るが、筏裏で1度反応がでたが、たぶん外道。筏との間でフグを1匹。いる所に入れれば、反応はでるが、どの場所も続かない。魚影は薄い。再び釣り座に戻って釣っていると9時頃、初めてのそれっぽいアタリがでた。チョコチョコと触った後、しばらくしてまたチョコチョコアタリが続く。穂先が押さえられるまで待っていると、しばらくして期待通り少し穂先が押さえられた。「よし!」大アワセを入れた。”ドン、プチ”一瞬の手応えを残して糸が切れた。しかも、竿の途中で切れている。高切れどころではない。更にガイドが4つほど割れている。何が起こったのか、全くわからなかったが、竿が一撃で崩壊したことは確かだった。「・・・、どうなったの・・・」仕方ないので、竿を代える。糸を通してハリを結ぼうとすると、何度も締めた時に、糸が切れる。結び方が悪いのかと思って結び直すが、5回ほど連続して切れた。それに糸がなんだか細くも感じた。不思議に思って糸を30p幅くらいで握って引っ張ると簡単に切れた。「2.5号やで・・・。不良品やん。」昔1度だけ、同じような不良品にあたったことを思い出した。でも、不良品と竿崩壊の因果関係は想像できなかった。

 その後、竿もリールも代えて再び釣りをスタートしたが、海からの反応はない。風で筏は流されるが、潮は動かない。しかも風向きだけはゴロゴロ変わり釣りにくい。時刻は10時になり、11時になった。丁寧な撒き餌は続けたが、何にもいない。「今日は流石に厳しい。竿もつぶれるし、こんな日はあかんやろな。」12時50分には、すべてのゴミを投下した。するとボケが2回ほどとられたが、すぐに静かになった。「ちょっとだけ、外道が動いただけか・・・。後は根気が続く限り、牡蠣を落としこむだけやな。」そう思った。時刻は13時20分になった。着底後、しばらくして、穂先にチョンと反応がでる。久しぶりの反応だ。構えるがその後は何も反応はない。「なんや。」そこにメール音がした。チョンというアタリだったが、状況が変化したのだから、がじろうさんからだと思った。携帯を見ると、やはりがじろうさんからだった。3分ほどかけて、さっぱりの状況を打ち、送信した。しばし放心していると、かれこれ10分ほど放置されていた穂先に突然コン、グゥという当日初めての明確なアタリがでた。置き竿にしていたので、アワセはワンテンポ遅れたが、手応え。「うぉーきたー!」強烈に引いてくる。「でかいぞ」その後は立ち上がって全身を使ってのやりとり。引きもさることながら、重量感がすごい。しばらくの緊張の後、ユラ〜と姿を見せたのは、一見して年無しとわかるチヌだった。「おおー、やった・・・。いきなり釣れた。がじろうさん、おそるべし!」釣れたこと以上に、がじろうさんとの相性のすごさに驚いた。

 

 写真を撮ったり、がじろうさんにメールを送ったりしているうちに冷たい雨が降り始めた。次の1投に10分ほどかかったと思う。変化なし。引き上げて餌を付け替えて、もう一度投入したのは14時前だった。すると着底直後からモゾモゾした反応がでる。確実にチヌアタリだと思った。なかなか、押さえないが1枚釣っていることもあり、冷静に待った。1分ほど経過して穂先が入ったところで、大アワセ。がっちりハリがかりした。結構な抵抗をして、上がってきたのはこれまた良型のチヌだった。いよいよ、時合い。スイッチが入ったと思った。

   

 しかし、ドラマはここまでだった。その後は再び潮が止まり、外道のアタリすらない午前中と同じ状態となった。雨の中、もう一度アタリを見ようとがんばったが、改善されるようには思われなかったので、16時過ぎにあきらめた。緊張できた時間は短かったが、満足できる釣行だった。

  

釣果:2枚(53・47.5p)