7月11日(金) 大丹生(晴れ)
今回はがじろうさんと久しぶりに会って、近況報告をすることを目的に舞鶴に行くことにした。今まで何回もこのような宿泊はしたが、多くは飲んだ翌日に釣りをして帰ったが、最近は夕方までやることはほとんど無いので、先に釣りをすることにした。自宅を3時50分頃出発し、途中、団子やオキアミ・サナギを買うため黒鯛釣具店に寄った。すると久しぶりに丸貝が売っていた。親指の爪大40個ほどで400円だった。餌代は極力安い方がいいし、無駄になりそうだったが久しぶりに見たので買ってみた。大丹生には5時半頃到着し、筏へ2名送った後の2番船でカセに乗った。筏ではコンスタントに釣果は出ているが、カセでは人も釣果も少ないようだったが、カセでやりたかった。
6時前より釣りをスタートした。最初の2投ほどはイガイを使ってみたが、すぐに団子釣りに切り替えた。オキアミでやるとすぐにハッキリしたアタリでマハタやガシラ、キジハタが釣れてくる。そして、表層には豆アジが群れ始めた。オキアミは早々にやめて、コーンとサナギをメインにする。穂先の揺れから魚が底にいるのはわかるが、サナギやコーンを押さえるアタリはでない。6時40分頃からは団子を突く反応が出始め、6時50分にはサナギが食われた。「チヌが寄ってきたか!?」そして7時、怪しいアタリに思い切ってあわせた。肩でドンと止まる感覚があった。動かない。根掛かりかと一瞬思ったが、強い引きが始まった。ものすごく強い。ただ、魚が前方に出たので、魚の引きにあわせて糸を出せる状況になった。なんとかなるように思った。糸を出しながらやりとりするが、15秒くらいで気が付いた。これがチヌならでかすぎるし、たぶん、糸がもたない。やがて2.5号が吹っ飛んだ。「あ~あ、チヌちゃうな。巨ボラか・・・。」その後、団子アタリは一層激しくなり、団子アタリの正体はボラだと確信した。刺し餌のサナギやコーンはほとんどの場合、無傷で上がってきた。「チヌもいそうやけど」
7時半、ボラの団子アタリが煩わしくなったので、団子と刺し餌を別打ちすることにした。どうせなら、ボラが一番触りにくい餌がよいと思い、丸貝を付けることにした。丸貝が着底するが予想通り何も触ってこない。しばらく放置した。作戦と言うより、息抜きという感じだった。当たってくることは期待していなかった。ところが、2分くらいした時、明確な前アタリの後、押さえた。タイミング良くあわせるのは難しくはなかった。「かかった!うん・・・、強い。」先ほど巨ボラの引きを体験しているので、慌てることはなかった。しかし、カセでは大物をかけてもほとんどは一文字の柱などに擦れてばらすので、「ばれても仕方ない・・・。」という諦めは終始あった。ところが、切れることなく、徐々に上がってくる。とれるかもしれないと思ったのは、魚の姿を水面下に確認した時だった。「でかいぞ、年無しや!」カセで初めて年無しを釣った。丸貝を買ってよかった。
次の一投も丸貝でやった。アタリがでたように思ったが、乗らなかった。団子にチヌが寄ってきたように感じたので、丸貝ではなく、サナギで釣ろうと考えた。ボラの吸い込みアタリもあるので紛らわしいが、時々サナギやコーンを取られるので、チヌもいるように感じた。次か釣れたのは1時間後の8時半だった。餌はサナギコーン。39㎝であった。さらにその1時間後にやはりサナギコーンでもう1枚追加した。よいペースだと思ったし、魚の活性があるように感じた。
天候は9時までは曇天で過ごしやすかったが、晴れてきた。パラソルの下に隠れ、体力温存を考えた。10時に船頭さんが見回りに来られた時に聞くと、小屋付きで8枚釣れているそうだったので、その枚数を目指すことにした。ボラの団子アタリはずっと続いていたし、すでにサナギで2枚釣ったので、そのうちサナギで穂先が突き刺さるアタリがでる状況になるだろうと漠然と思った。ところがそれらしきアタリがでない。時刻は経過し12時になった。このころより、風が強まった。毎度のことだが、子どもプール用パラソルにはきつい風だったので、パラソルをたたむことにした。強風のおかげで暑さはましだが、直射日光はきつい。ちょっとでも体調に不安がでれば、やめようと思った。
追加できないまま、時間は経過した。13時頃、やる気を失っていると、背後にカモメが2羽やってきた。すぐに気が付いたが、そのうちの1羽の足先がなかった。おそらくテグスが絡んで、腐っておちたのだろう。釣り人のせいで、苦しむ鳥を大丹生ではよく目撃する。サナギを撒くと一生懸命食べた。ある程度サナギを食べさしたが、鳥にとってサナギがよいかわからない。そこで表層の小アジを釣ることにした。チヌ針4号では難しかったが、何とか1匹与えることができた。
14時になった。そして、あることに気がついた。昼頃から頻繁に根掛かりしていることを。タコも2杯釣れている。「あきらかに竿下に大きな障害物がある。場所を移動するべきでは?」なぜこんなことに気が付かなかったのか、不思議だった。たぶん、早々に年無しが釣れたことや暑さに気をとられたことが、釣りに対する思考を停止させた気がする。1メートルほど右を釣るようにすると、あれほどなかったアタリがでた。14時10分頃には、24㎝の小チヌが釣れた。ただ、疲労もたまってきてたので、やめることにした。釣り座を早くに移動し、さらに丸貝やイガイの貝系を中心にやれば、良型を狙えた気がした。残念な面もあったが、15時に迎えに来てもらい納竿した。年なしを含め2枚は放流した。
それから西舞鶴に車を走らせ、、16時にチェックインした。西舞鶴のホテルを予約したのは訳があった。以前より1度行きたかった商店街にある古い銭湯に行くことだった。ホテルのタオルを持って、歩いて銭湯にむかった。当日は風があり、さらにアーケードのある商店街を歩くのは暑くなく、とても気分がよかった。週に1,2度、こういうことができれば、幸せだと思った。ただ、店の数より、商店街を歩いている人の方が少ないのが寂しかった。銭湯は昔のままの銭湯で、よい雰囲気だった。10人も入れば、満員となる小ささだったが、時間が早かったので、4人ほどしかおらず、のびのびと湯船につかれ、出てからはジュースを飲み、涼んでから銭湯を出た。満足した。また来た道を引き返した。舞鶴は趣の残ったよい街だと思った。
18時45分、がじろうさんがホテルに迎えに来てくれた。歩いて5分ほどの店に行った。がじろうさんが選ぶ店は、いつも落ち着ける。前菜が出てきたが、見た目がすごくきれいで、味もとても美味しかった。魚料理が中心だが、どれもこれも美味しい。なぜ舞鶴にはこういう店がたくさんあるのだろう。京都にあっても人気はでると思うが、飲食店が多いので知ってもらうまでが大変なのかなと思った。料理を食べながら、がじろうさんと話し続けた。時刻は21時半をまわった。料理もお酒もなくなったので、店をでることにした。風があり、気持ちよい夜だった。二人でホテルまで歩き、そこで別れた。同じ1日でも今日のような日は特別。特別な日を少しでも増やせる生き方をしたいと思う。
釣果:3枚(51.5・39・34)