3月20日(木)    吉田(晴)

 今回は近所のS君と釣りに行くことになった。彼は10年程前の教え子で、かかり釣りは初めてであった。釣り場は吉田。本当は大丹生に連れていきたかったが、大丹生での牡蠣は全く正攻法ではなく、いそうな筏に牡蠣を投げるのは、かかり釣りの面白さから離れている。前回の吉田は、直下で釣れるかの下見を兼ねての釣行だった。しかし、結果は絶望的な状況であったので、S君にはおそらく今日は日向ぼっこに終わると言っておいた。とは言え、S君は当然釣りたいだろうから、一通りをレクチャーした。竿の操作、アタリの出方、あわせのタイミング、やりとりの方法などを話した。

 釣り場には7時半過ぎに到着し、前回の残り牡蠣を持って、他の釣り人と8時頃出船した。乗った筏は前回と同じ筏を予約しておいた。まずは牡蠣を2個ほど撒き、S君の仕掛けをつくった。その後、牡蠣の付け方を解説しながら、牡蠣を付け投入した。着底したが、当然反応はない。朝一は来る可能性が結構あることを伝え、自分の竿のセットを始めた。2分ほど経っただろうか、「当たってます!」との声。見るとS君の穂先が動いている。「それ、チヌアタリや。まだ、まだ、待って!まだ、まだ、今や!!」S君の穂先を確認すると魚の重みがのっている。「巻いて」S君がぎこちなく巻き始める。スピードが遅いせいか、逆に魚が暴れない。やりとりからはサイズがあまりわからない。やがて水面下に白い魚体が見えた。「でかい!」一発で私がすくったチヌは48㎝であった。

 「なんと、初釣りの1投目で48㎝・・・こんなことがあるのだろうか。」S君はといえば、何が何だかわからないようであった。ナビゲーターとしては最高の仕事をしたのだろうが、S君のかかり釣り人生を考えるとよくない気がした。実際、S君曰く、「渋い表情で、全然喜んでくれてなかった」そうだ。とにかく、筏選びは正解だったことが判明した。私の予想では乗っ込みチヌがウロウロし始めているので、まだ続くと思った。積極的に手返しをした。ロープを1本頼んで上げてもらい、牡蠣ゴミを投下した。「よし、こい!」

 ところがアタリはでない。前回同様、全く魚の気配が感じられない。「この時期の釣りはこんな感じ。」とS君に説明しながら、根気よく釣った。S君は時々、質問をしながら頑張っていた。あっという間に昼になった。だめな気がしていたが、若いS君はまだまだやれそうなので続けた。14時頃からは釣りの話しではなく、牡蠣の食べ方を説明する時間が多くなった。そして16時に納竿した。私はノースイング終了。明らかなフグアタリが3回ほどあっただけであった。釣り人は全員で8名ほどいたが、釣れていなかった。

 帰りは春の陽気を感じながら車を走らせた。特に疲れは感じなかった。ただ、S君がかかり釣りの世界に興味を持ったかは定かではなかった。

        

釣果:4月からはオールドルーキー