4月10日(土)  若狭本郷(晴れ) 中潮

 今回は当初、紀州釣りを予定していたが、トシさんから若狭方面への釣行の提案を受け、喜んでその計画にのることにした。もちろん場所の選択から、カセの予約まで一切トシさん任せである。そして、トシさんが選んでくれたのは、若狭本郷(本郷にはかかり釣りを始めた頃来たが10年ほど行ってない)、青柳のカセだった。釣果は全く上がっていなかったが、全然気にならなかった。むしろ初めての場所に行ける喜びと「トシさんが言うのだから釣れるだろう。」という期待が強かった。当日は2時50分に起床し、3時過ぎに出発した。途中、団子(小)、ボケ45、オキアミ、サナギ、合計4200円を購入した。林渡船さんには4時40分頃到着した。トシさんと若狭本郷の釣り場の話などをしながら出船を待った。

 5時半、釣り人25名ほどを乗せて出船した。若狭本郷は青柳、森の鼻、大浦からなっているらしいが、青柳はいかにも乗っ込みの時期には釣れそうな雰囲気のある場所だった。「今日は爆釣しまっせ。」というトシさんの楽観的推測が、より一層釣れそうな気にさせてくれた。トシさんが4号カセ、私が5号カセにおりた。朝一が勝負と、多くの人からアドバイスを受けていたので、さっそく仕掛けをつくる。竿1.5メートル、ハリス2.5号、針5号。オモリをどうするか少し考えたが、手前から探って、そのうち遠投する気でいたので、面倒くさいので最初から5Bを付けた。第1投はボケ。手前から落とし込みを始める。反応なし。たぐりあげて、また落とす。手前を探った後、糸を2〜3メートル引き出し、ちょい投げに入る。この作業を5,6回繰り返した。外道は全くいない。ボケは腹からみそが出ていたが、強引に頭まで、ハリを回した。今度はやや左前方に投げた。「この様子では、もっと遠投せな、あたらんやろ。」という思いから竿を竿受けに置き、着底をまった。すると着底間際にフワフワと穂先がなり、その後チョンチョンチョンといった細かいアタリが連続してでた。「うお!あたっとる。」あせって早合わせしてしまった。「しまったーーー。でも、チヌかどうかわからん。」(外道の状態からすると、後から考えるとチヌアタリだったと思う)

 第2投ももちろんボケ。着底直後がチャンスと思い、アタリがないとさっさと引き上げ、また落とし込んだ。2匹目のボケも腹からみそがでてきたが、1匹目同様、強引に付けなおした。正面に投げたボケが潮に乗って右にゆっくり流されていく。もちろん竿は手持ち。「結構流れるな〜。もう上げようかな」(潮が流れたのは7時頃までだった)と思いながら、穂先を見つめていると、突如穂先がグッと入った。反射的に即アワセ。「かかった!!!」結構な手応え。「チヌや!」釣りに来ているのだが、毎度のことながら、釣れるとびっくりしてしまう。必死のやりとり。カセのロープがどのように入っているか確認してなかったので、とにかく強引にまいた。「2.5号炸裂だー」良型だと思っていたが、案外あっさり上がってきた。しかし、引きの割に上がってきたチヌは大きかった。「うわ、デカ!」1発タモ入れ成功。「やったーーーー!」うれしかった。「みんなが教えてくれたように、ほんまに朝一に釣れるんや」アドバイスをくれた人に感謝した。トシさんも喜んでくれた。満足。時刻は6時10分頃だった。チヌを測った。46pはある。そして写真を撮った。



 しばらく余韻にひたった後、再び釣りを再開した。7時までにもう2回ボケをとられた。1回は全くわからなかったが、もう1回はアタリを確認できた。アタリは着底後すぐだった。まず典型的なコンと前アタリ。その後しばらくして、餌を引っ張るような軽いアタリがでたので、あわせてしまった。おそらく、ボケの頭をちょっとくわえた程度だったと思う。しっかり食い込むのを待つべきだった。1枚釣った満足により、集中力を欠いてしまった。7時半頃、渡船屋さんが見回りに来られた。私の釣ったチヌを見て、「よかったー。よかったー。青柳で初めて大きいのが釣れました。」とすごく喜んでくれた。写真を撮った後、魚拓をとってくれるということで、チヌを持っていかれた。親切で、丁寧な渡船屋さんだと感じた。仕掛けを回収するとボケが半分なくなっていた。あれまあ・・・。餌をとられたのはこれが最後で、その後はうんともすんとも言わない状態に海はなってしまった。潮も止まった。まさしく、久美浜状態。仕掛けを代えての大遠投を含め、いろいろやってみたがダメだった。12時の船でトシさんと共にいったん陸に上がり、飯を食べた。


 休養十分、14時より再び釣りを再開した。しかし、状況は相変わらずのようだった。団子を打ってはきたが、カセ下に寄ってくるとは思えなかったので、いろんな方向へ投げ続けた。アタリなし。16時半、静寂を破って、トシさんがかけた。結構引いている。しばらくのやりとりの後、45p弱の良型を取り込まれた。「流石やなー。集中力がすごい。」二人で喜んだ。私も再び時合いと思い、がんばった。17時に1度小さいアタリがあったが、竿受けに竿を置き、しかもカセの縁に足を上げていたので、とてもじゃないけれどアワセられなかった・・・。納竿は18時だった。当日は我々以外には3号カセの釣り人が1枚釣っただけだった。こんな状況のなかで釣れたのはラッキーだった。釣れたのは95%はトシさんの、そして残り5%は私の餌を食ってくれたチヌのおかげだと思った。しばらく談笑した後、おみあげの魚拓を持って家路についた。また、この釣り場には来ようと思った。

釣果:1枚(47.5p)