2月28日(土)  大丹生(晴れ) 小潮

 久しぶりに大丹生に戻ることにした。西田のおじさん、おばさんから、「釣れとらんし、来んほうが・・・」ということであったが、我がHGの危機を救うべく出撃が決定された(救えるとはあまり思ってなかったけど)。自宅を5時過ぎに出発し、黒鯛釣り具には5時半過ぎに到着した。団子(小)、ボケ20、シラサ2杯、石ゴカイ300円、オキアミ、合計4750円。釣り具を出ると「和田さん!」という声がした。そこにはヨッシーさんとなおべえさんがおられた。なおべえさんとは久しぶりだった。元気そうでよかった。こんな所で声をかけてくれる人ができたのも、釣り仲間の拡がった証拠だなとうれしく思った。二人は吉田に行かれるとのことだった。「吉田の方が釣れそうやけど・・・」。しばらく話して大丹生へと向かった。

 大丹生には7時過ぎに到着した。おじさんはもう何か作業されていた。しばらく話をした。そして牡蠣を1000円分注文した。釣り師たるもの、明日のおかずは自分で釣るものだが、いきなり弱気な行動をとってしまった。出船。筏群には誰もいない。「大丹生独占だー!貸し切り状態。」(後で、桜井渡船のお客さんが2人来られた) まずはしゃくで団子をまき、長竿の準備。ボケで第1投。何かあたるがチヌではなさそう。ウキがしもるが入らない。誘っても同じ。あわせてみるとフグが釣れた。第2投をすると同時に短竿準備、投入。今日はアタリが少ないと予想していたので、長短両方使うつもりだった。いきなりアタリがあった長竿だが、あたらない。9時半頃までに、短竿でゴカイとシラサでアイナメ2匹。長竿で小ダコ1匹。餌をとられることはほとんどない。アタリはとらえたつもりである。

 9時50分、餌をオキアミにして投入。ウキにかぶせるように団子をまく。しばらくすると、今日初めて魚らしいアタリがでる。「おー!」じっくり待って、しっかりあわせた。「よっしゃ、のった!」重いが抵抗はない。「あれ、リールがまきにくい。なぜ?リールのトラブルか?チヌやったら、今から暴れるかも」あせってまく。しかし、魚は突っ込まない。「なんや、チヌと違うやん。」チヌでないことがわかると落ち着いた。そこで冷静になってリールがまきにくかった原因を考えた。「ガイドに糸が・・・。」竿先を見上げると、そこには折れた穂先がぶらさがっていた・・・。「やってしもた〜。」悲しい思いで魚をまきあげた。魚の正体は30pほどの良型カレイだった。

 11時頃、吉田に行っているトシさんから電話。長短両方使っていることを言うと、「それは難しいよ。集中できひんで」「その通り、長竿おれた・・・」。二人で笑った。しかし、初志貫徹。無理を承知で、その後も二刀流でやり続けた。釣れても釣れなくてもじっくり集中して穂先を見つめる方が好きだが、今の状況なら釣れる確率はあがると思った。それに今日一日長竿を振ることで、長竿病を押さえ、まっとうな掛かり釣り師にもどれる。

 しかし、忙しい。魚が釣れないのに忙しい。餌の交換、フグに噛まれたハリスの交換、糸のもつれをなおす、仕掛けを代える等々。長竿の方は5時過ぎまでに大きく口を開いて、目をまわしたような顔をしたハゼみたいなやつを、5、6匹釣っただけだった。短竿には小ダコ1匹。ラスト30分は短竿で勝負。5時45分頃おじさんが迎えに来てくれた。すると短竿に小さいアタリ。連続したアタリはなかったが、しっかり送り込んで大きくあわせた。しかし上がってきたのはウミゲムシだった。完全に戦意が消えた瞬間だった。

 帰りの船ではおじさんと釣り速に載せることをやめた話などをした。大丹生の宣伝をしたいが、残念ながらチヌが釣れることを証明することはできなかった。しかし来てよかったと思った。

 釣りを終え、舞鶴市内で吉田組のトシさん、なおべえさん、ヨッシーさんと釣り談義をして楽しく御飯を食べた。「釣りは一生の友達、そして釣りを通して知り合った人々もそうありたいと願っている。」

釣果:まあいいか