１１月２日（日） 大丹生（小雨後晴れ）
前々回に大丹生でイガイが付いているのを見て、イガイで釣りをしたくなった。先週は一杯だったので、上佐波賀に行ったが、今回は前日電話したところ、２台空いているとのことだったので、沖側の千歳よりの筏を予約した。当日は餌取り調査のためのオキアミだけを購入し、６時頃現地に到着した。しばらくして出船。イガイを採取して釣りを開始した。フロートには大きなイガイから小さいのまで、たっぷり付いており、更に餌にできそうな牡蠣もあった。筏の真ん中に陣取りイガイを落としこんだ。反応はない。１時間ほど経過しただろうか、何の反応もないので、大きなイガイの半貝を落としこんだ。微かに反応があるが、底には餌取りもほとんどいないようだった。牡蠣も試したが、これもなかなか取られない。「牡蠣でやれるやん。でも、今日はイガイの強烈なアタリを見たくてきたし・・・」イガイを中心にイガイの半貝、牡蠣を混ぜた釣りをした。７時半頃からは雨も降ってきた。大丹生の場合、集中力が切れる原因は、アタリがないと魚がいるのかを疑ってしまうことにある。実際、上佐波賀などに比べると、少ないことは間違いないと思う。しかし当日は筏に乗ってすぐに、前の筏のフロートをチヌが食んでいるのが見えたので、多少は近くにいると信じられた。９時までに釣れたのは、イガイの半貝でシマイサキが２匹。シマイサキが釣れる時は、あんまりいい日ではなかったような記憶が頭に浮かんだ。
９時２０分、がじろうさんから励ましメール。がじろうさんからのメールや電話でよく釣りは好転する。穂先に集中するが反応はない。するとふと当日はまだやっていない、探り釣りをしようという気になった。筏の右端に移動してイガイを落としこんだ。着底しても反応なし。雨と風が少し強い。正座をしながら穂先を見ていた。するとフワフワと微かに動いた。風で多少波があったので、アタリとは確信できなかったが、とりあえず竿を持って構えた。すると突然穂先がグゥーンとお辞儀しそのまま海に突き刺さり、すぐに手に重量感が伝わってきた。「きたぁーー！」あわせは完全に遅れていたので、二度あわせを入れた。魚はラッキーにも前方にでた。強烈に強い。雨で手元が滑るのもあって、何度も糸を引きずり出される。しかし引かれてすぐ糸を出すと魚が調子づくので、できるだけ竿の角度を保って、魚の思うようにさせないように耐えた。引かれるたびに糸が飛ぶかと緊張する。なかなか上がってこないし、手は滑る。ややパニック状態。あと三分の一位で、魚が方向を変えて筏方向へ。糸がたるんだせいか頭に糸が絡んだ。よくわからない状況だ。そしてもうちょっとというところで、急に重たくなった。糸の角度を見るとやや筏下に入っている。「やってしもた。ロープや・・・」がっくりしたがとりあえず巻くとなぜか巻ける。「あれ。」するとすぐに筏下からチヌがガバッと現れた。チヌのすぐ下に牡蠣が見える。「やっぱりロープに絡んでいる。やばい。切れる。」すくおうとすると再び潜られた。水面下８０㎝くらいにチヌがうごめいている。「切れるーーー。」チヌがロープから放れて泳いでいく場面が頭に浮かぶ。もう一度ロープごと持ち上げるより、水面下のチヌをすくいにいった。「はよ。はよ、はよしなー。」ロープに付いているチヌはすくいにくい。「ひぇーーー、はいった！！！」大パニック、大興奮の１枚だった。計測すると５０．５の年無しだった。牡蠣がついていない表層でロープに絡んだので、上がってきたようだ。すごく運があった。狙いの強烈なイガイへのアタリも見られて、大満足であった。
時合いかと思い、釣れた場所や元の釣り座も探ったが、アタリはでない。その後も延々アタリのない時間が経過した。１２時頃からは牡蠣や半貝は中層や底で取られるようになった。ハリスへの傷からフグがでてきたようだ。状況は好転していると思ったが、たぶんチヌが少ないのだろう、イガイへのアタリは、やはりない。「あかん。ここまでアタリがないと、牡蠣やイガイの半貝をメインにしたくなるな～。」
時刻は１４時を過ぎた。「夕方にならないとダメかも。」１５時過ぎ、西田の船頭さんが見回りに来られた。追加できていないことを言うと「これからきますよ。」と励まされた。なんだか釣れる気がした。声をかけられた時は筏の左端で竿を見ながら、だらけていたが、朝に釣れた筏の右端に移動した。イガイを落としこんで２，３分たったころ、コツコツと小さくあたった。「チヌや！」必ず大きくあたると思い、構えた。するとすぐにグゥーと押さえ込んできた。渾身のあわせ。「よしきた！」上がってきたのは４０㎝のチヌだった。最初のチヌが大きかったので、小さく見えた。でもサイズより、またいいアタリを見れたことがうれしかった。
日没前の1発もありそうだったが、１５時５０分 帰りに綾部の実家に帰っている、かつての同僚に会いに行くため、納竿とした。当日の釣りであるが、もともと数がでるとは思っていなかったので、十分の釣果だった。久しぶりに楽しい釣りもできた。しかし、撒き餌の量や餌の大きさ、釣り方など、まだまだ工夫の余地があると思った。また、今回の経験を試してみたい。
釣果：２枚（50.5・40）
