10月18日(日)    上佐波賀(晴れ)

 団子釣りに2回連続苦戦したので、落ち着いてできる、単純とも言うかもしれないが、イガイ釣りをすることにした。久しぶりに上佐波賀に行くことにした。当日は前回の餌の残りのサナギとオキアミを持って、自宅を3時40分に出発した。5時15分頃到着。しばらくすると船頭さんもこられ、5時40分に出船した。私は17番に降り、他の釣り人さんは21番、3番、4番、7番に乗られた。筏にはまだイガイが付いているが、フジツボと一緒にがっちりローブやフロートにくっついており、取るのに少し苦労した。6時過ぎより釣りを開始した。潮は緩やかに動いている。イガイ釣りは朝一が一つの勝負。集中する。すると数投目くらいに、チクチクと突くアタリがでた。構えて、やや押さえたところであわせた。ガンと手応えがあるはずだった。「あれ・・・」それから、2投目くらいにも突っつくアタリに、とっさにあわせてしまった。「なぜ、かからない?前回みたいに相手が小さいのか。それともカワハギか。」外道か、チヌかはっきりさせようと思い、大きなイガイを付けて投入した。すると着底後しばらくしてコチョコチョ触ってきた。「チヌや!」コチョコチョアタリは続いている。やや穂先に負荷かかかった状態で、触り続けている。「いけるやろ。」思い切ってあわせた。腕に重量感が伝わってきた。「よしきた!」すぐにチヌは強烈に引き始めた。糸を出してかわしたくなったが、竿でためた。最初に走らすと調子づくと考えて我慢した。1度目の突進は耐えたが、中層までは何度も強烈に引いた。「いきなり年無しか・・・。ばれるなよ。」しかし、中層からは魚が前に出てくれたので、少し落ち着いた。「この時期のチヌは強いから、年無しじゃないかも。」そして、魚の姿が見えた。「やっぱり。」それでも、よく超えた良型のチヌだった。6時35分に早くも1枚目が釣れた。「これはいけるかも。」

      

 ところが、アタリは続かなかった。まったく穂先が動かない。1時間たっても2時間たっても同じ。外道の様子を知るため、オキアミを落とすと時々チャリコが釣れたが、そのチャリコも9時過ぎにはほとんどいなくなった。落としこんだオキアミが、底に着き、5分放置してゆっくり巻き上げてもそのまま上がってくる。「表層から底まで何もおらん。完封や・・・。」朝一に釣れたからよかったが、釣れていなかったら、イガイ釣りに来たことを悔やんだかもしれない状態だった。10時頃、底付近でオキアミを大きく上下に誘っていると、突然穂先がククッとお辞儀した。「おおーなんか、ひいてるぞ。」上がってきたのは良型のアジだった。「よっしゃ。いいお土産や!」

      

 それからは2投に1投はオキアミでアジを狙った。12時までに3匹釣れた。海は無風で潮も動いていない。まるで池だった。「釣れる要素が全く感じられない。時合いがあるとしたら15時以降か・・・。それまで、ダラダラしとくか。」何か状況が変わるのを待つしかなかった。完全に諦めの境地に入っていた。12時15分、6時間近く微動だにしなかった穂先にアタリがでた。「えー、何か触ったぞ。」モゾ、モゾと2回ほど穂先が小さく動いたがそれ以上の反応はない。しばらくして上げてみるとイガイがなかった。「とられたのか?」急いで大きめのイガイを落としこむ。すると着底前から餌に触ってきた。着底。しばらくするとモゾモゾしながら若干押さえた。思い切って大アワセ。「きたぞ。」今度も良型間違いなしの手応えだった。1枚目と同じくらいは引くが、筏下への突っ込みがない分ドキッとする場面は少なかった。しばらくして、魚が浮いてきてびっくりした。「でか!!!年無しGET」タモのなかの魚をのぞいてビックリしていると、メール音がした。もちろんがじろうさんからだった。「さすが、がじろうさん。このタイミングで。」幸運の女神がじろうさんにも驚いた。「それにしても、突然釣れた。大きいのはまっ昼間に釣れることがあるというけれど。」

 その後13時にもアタリがあったが、これはコチョと触ったかと思ったら、すぐにクイと穂先が入った。あわせられなかった。「この調子でいくと、夕方に向けて活性があがってくるのか。」と期待した。しかし、その後反応はない。「やっぱり。たまたま、まわってきたら食うみたいな感じかな。魚はいっぱいはおらんようや。」時間は経過し、15時をまわっても、何も起こらなかった。16時過ぎに誘って落としこんでいる途中に穂先が引き込まれたが、あわせきれなかった。小粒のイガイが割られてあがってきた。「残念。あたりやったのに・・・。」そして16時40分、納竿とした。当日は朝一の2回を含め、穂先が動いたのは7回だった。大きいのも釣れたし、十分満足できる釣りだった。

  

釣果:2枚(51.5・47)