8月21日(金)    大丹生(雨のち曇り)

 今回は特に行きたい釣り場がなかったので、大丹生の筏に乗ることにした。3時に起床して、黒鯛釣り具店で団子(中)、サナギ、丸貝を購入して釣り場には5時過ぎに到着した。縦貫道がつながってからは速くなった。到着後しばらくして出船。乗ったのは沖側の小屋の骨組みが残った筏。釣り開始は5時50分頃だった。まずはイガイの落とし込みからスタートした。手頃なイガイが大量に筏に付いており、今年はやろうと思えば、ずっとイガイでできそうである。パラパラ撒きながら、釣り続けること1時間、一度のアタリもない。今年の大丹生はあまり魚影が濃いイメージがないので、イガイで釣るならまだまだ粘って、チャンスが来るのを待たないといけないと思った。しかし、今回も団子を買っているので、使わないともったいないし、団子で釣ってみたい気持ちもあった。イガイを続けるが迷ったが、団子に切り替えようと思って、ラストは当日最大のイガイを付けてみた。すると、イガイが着底と同時にスーと穂先が引き込まれていった。あまりにもあわせやすい大きな当たりにびっくりしたが、あわせた。「お!チヌや!」抵抗をみせて上がってきたのは良型のチヌだった。無事にタモ入れに成功した。苦戦すると思っていただけに、あっさり釣れた気がした。「ひょっとして、結構釣れるかも・・・。」しばらく、タモのなかのチヌをみた。「ちょっと大丹生のチヌとしては尾びれがきたないな・・・。」そんな感想を持ったが、1枚目なので写真を撮ることにした。カメラを持ってタモの中のチヌの頭の向きを変えるため、チヌをひっくり返そうとした瞬間だった。魚が大きくはねた。押さえようとしたが、筏に再び着地してもう一度大ジャンプして、海に帰っていった。どんよりした気持ちになった。このような経験は記憶にないので、うまく表現出来ないが、チヌとの勝負に負けた気がした。この気持ちを切り替えるために、もう一枚早く釣りたかったが、アタリはでない。その後、8時までイガイでやったが、1度のアタリも出せなかった。

 8時からは団子を投入し、サナギハリス団子中心の釣りに代えた。団子釣りに代えても、それらしきアタリはでない。動揺を引きずっている自分に言い聞かせた。「油断したことは確かやけど、あっぱれなチヌと思おう。ただ、釣りの勝負には勝った。あのチヌは釣り上げたのだから、負けじゃない。」そう考えると、落ち着いた。9時になった。すると今まで全く無反応であった、穂先に明確なアタリがでた。あわせるとのったが、何か違う。上がってきたのはアコウであった。「まぎらわしいな、サナギを食うなよ。」すぐに団子投入。するとまたもや明確なアタリ。「またアコウか・・・。」あわせるとまたもやかかった。「おお!」引きには迫力はないが、ある程度の重量感はある。「お、チヌや。」35p。今度はタモのなかでしっかり写真を撮った。

    

 連発したアタリに時合いを感じた。「よーし、釣るぞ。」と思ったが、アタリは続かない。というより1時間経過しても全然だめ。「なに・・・?」状況的に想像しにくいが、はぐれチヌだったようだ。時刻はもう1時間が過ぎて、11時になった。いつもより釣りたいという気持ちが持続できていたが、さすがにアタリがなさ過ぎて疲れた。釣り座をちょっと離れ、冷たいお茶を飲んで、ふと目を釣り座に戻すと、なんと竿が海に引き込まれていくところだった。戻ってあわすと手応えあり。竿の引き込みからすると大物だと思ったが、案外引かない。ただ、チヌには間違いなかった。上がってきたのは先ほどと同型だった。しかし、このチヌもはぐれチヌだったようで、アタリは続かなかった。再び時間が経過していく。

 13時からは、たまにボラが団子を突いた。ただこのボラも、単発的にやってきて突く程度で、魚の活性そのものはあまり上がっていないようだった。「うーーん、厳しい。」当日は釣れるかなと思っても、すぐにしぼんでしまう、つかみ所のない状態であった。ところが15時になると状況が一挙に好転した。なぜかボラの活性が持続し、そのなかにチヌアタリが混じるようになった。サナギに明確なアタリがでる。ところが、なかなかかけられない。当日初めて、竿下にチヌを感じた。ただ、いつ時合いが終了するかわからなかったので、なんとか早くかけようとし、それが失敗を招いた。その中にはチヌじゃないアタリもあったと思うが、5、6回は15時半までの30分ではずした。そして16時からまたアタリ始めたが、用事があり16時半に納竿した。最後の1時間半は釣れなかったがとても楽しかった。大丹生はやっぱり永遠のライバルだと思った。

    

釣果:3枚(40強?・35・34.5)