8月2日(火) 上佐波賀(曇り時々晴れ)
今回はF君と約1年ぶりに釣りに行くことにした。場所は上佐波賀。私個人としては今シーズン4回目のイガイ釣りである。当日は我が家に4時に集合し、現地に向かった。F君によると前日にF君の弟さんが17番で1枚の釣果だったらしい。F君は釣る気満々であったが、私は厳しい予感がした。現地には5時半頃到着し、すぐに出船し、3番に降りた。海を見ると釣れる気がしてきた。イガイを採って早々に第1投。反応はない。「まだまだ、これからや。」いつものように根気よくイガイを撒いては、落とし込んだ。
時刻は8時になった。「やっぱり、あかんな。」探ることにした。筏の右端でちょい投げして落とし込んでみる。着底後しばらくすると、当日初めて穂先が動いた。継続したアタリが続いている。チヌだと思った。「確実にあわさないと。あせるな。」押さえるタイミングを待つ。「うーん、あと一歩!」と念じるがアタリが切れた。少し待って回収するとイガイがなくなっていた。「・・・残念」その後も同じポイントでしばらく粘るが、反応はなかった。時間は経過するが、状況は変わらない。「疲れた・・・。イガイへの反応が今年はよくない。でも、一番の要因は例年よりチヌが少ない気がする。」釣れる気は全くしなかった。
完全にあきらめている訳でもなく、絶対釣ろうという気もなく、F君と話しながら、静かな時間を過ごした。11時半、突然F君の竿が曲がった。イガイの半貝らしいので、シマイサキだと思った。魚を見てF君が笑った。なんと27センチのチヌだった。「ほー、半貝で釣れたか。それにしても小さい。でも、今年はこのサイズが中心なのかも」また、静かな時間が経過した。12時半、大きめのイガイに反応がでたが、食い込みには至らなかった。「何が触ったのやろ」そんなことを考えていると、F君が大きくあわせた。「おー、チヌやん」結構な抵抗を見せて上がってきたのは37センチのきれいなチヌだった。「やるなー。この状況で釣るとは。価値ある1枚やな。」「2−0ですよ!」とF君が言う。かつては師弟対決だったが、最近はF君に勝った記憶がない。「もう、教えることはないな〜」
もしかして、このあと釣れるモードになるかと期待したが、アタリなく時間が経過した。正確に言うと釣り上げたF君には直後に1,2回アタリはあったらしいが。時刻は14時半になった。船頭には納竿は15時と伝えていた。「もう、絶対釣れない。竿下にはチヌはいない。」仕掛けを回収し、筏裏に移動して、釣り座から対角線の角でちょい投げした。
糸を適当に出していく。穂先に負荷がかかってないので、着底したと思い、少し巻くがまだ重みを感じない。「あれ?」リールを数回巻くとやっと重みを感じたが、根掛かりのように動かない。するとすぐにグッと手元に引きが伝わる。とっさにあわせた。「お!のった。チヌや」状況が把握できなかったが、とにかくチヌがかかっている。「ばれるな。頼む。」釣り上げたい一心で巻き続けた。そして、無事F君のタモにチヌが入った。「よし、釣れた。」久しぶりのドラマで笑ってしまった。おそらく落とし込み途中で食って走ったのだと思う。単なるラッキーだが、なんとか顔を見られてほっとした。そして、15時前納竿とした。これから時合いになるとは思えなかったので、未練はなかった。そそくさと片付けて帰路についた。帰り道もずっと話し続けた。次回の対決は団子釣りをしようと決めた。「イガイはもう疲れた。」
釣果:1枚(40p)