１月３１日（日） 上佐波賀（曇り後晴れ）
天気予報を見て、前日の午前に予約をした。すると夜にまこちゃんから連絡があり、まこちゃんも上佐波賀に行くということだった。一緒に乗せてもらいたかったが、予定の偶然の一致が判明したのが遅かったので、現地で落ち合うことにした。当日は青イソメを買って、渡船場には６時２０分に着いた。そしてまだ暗い６時３０過ぎ出船となった。私は１７番、まこちゃんは３番。そのほかに３．５番、４番、屋根付きにそれぞれ１名の釣り人が乗られた。屋根付きと４番は団子釣りのお客さんで、３．５番は違う筏の牡蠣を運んで使われていた。牡蠣掃除をしてさっそく釣りを開始した。朝一のアタリを期待したが、アタリはない。開始して１時間が経過した８時、明確なアタリがでた。ハリがなくなったので、フグ。しばらくしてアタリがあり、またハリがなくなった。「次はチヌ！」を期待したがそれからアタリはでない。しかし８時半から９時の間に、３．５番と屋根付きではチヌが釣れた。「やっぱり時合いか。こちらはフグで、向こうはチヌか・・・。」時合いは短く、９時以降はどこの筏もアタリがないようであった。「暇」
全くアタリのない時間が続いた。１０時半頃、牡蠣の引き上げの帰りに、大島さんがイガイを中心とした牡蠣ゴミを届けてくれた。刺し餌の牡蠣の数は足りそうだったので、このゴミを撒きながら、適当に一日は過ごせると思った。時刻は１１時半になった。ふと後ろを振り返ると、まこちゃんがあわせるところが見えた。やり取りをそのまま見続ける。大物間違いなしの引きが遠目にもわかった。こちらが緊張するような攻防が数分に及んだ。そしてまこちゃんが釣り上げた魚をタモごとこちらにかかげた。思わず拍手。「食ってくるんや。」しかし、こちらは気配を感じない。１２時になる頃には、焦りと疲れを感じるようになっていた。落ち着いて穂先に集中するためと雰囲気を変えるために、買い物かご１杯くらいあったイガイをすべて踏みつぶして一気に撒いた。「あとは釣るだけや。」まこちゃんはその後２匹を連続追加。「うーん、すごい。」
１２時半、再び大島さんが筏に来られ、先ほど引き上げた牡蠣からでたゴミを、今度は買い物かご４杯分くらい置いていってくれた。「どうするこの大量のゴミ・・・」アタリを出す案がさっぱり浮かばなかったので、せっかくの好意なので撒くことにした。踏みつぶしてられないので、驚異のドカ撒き。「うーーーん、こんなことしていいのだろうか。何のポリシーもない展開になったけど、もうええわ。」頭の中が真っ白だった。その後、じっと海面を見つめること３０分、徐々に落ち着いてきた。すると何となく右斜め前が気になった。当日は潮は右左と方向が変わったが、右斜め前は潮下になることが多かった。ちょい投げすること数投目、コツと明確なアタリがでた。無心で穂先を見つめた。コツコツと突いているがじっと待っていると、明らかに穂先が入った。「よし！あれ？」タイミングはバッチリだと思ったが、なぜか素バリであった。でもほっとした。「チヌアタリがでた。」アタリが一度もない情けなさから解放された。
その後も釣り座の右を集中的に探った。そして１４時、右に釣り座を移動して正面に投げることにした。すると着底後すぐアタリがでた。アタリは続いているが、焦らず待てた。待つこと３０秒ほどで、穂先がグゥーンと曲がった。「のった！」久しぶりのチヌは強い抵抗はなかったが、うれしかった。「やせて小さいけど、初チヌゲット。」
１４時に釣れたので、ドラマを起こすにはまだ十分時間があると思った。集中力は復活していた。しかし、納竿の１７時までドラマは起こらなかった。14時以降、３回牡蠣にチヌが触ることは触ったが、２回は絶対かけられない一瞬のアタリ。最後のアタリはあわせるチャンスはあったが、待ちすぎてとられた。しかし、１４時に釣れたアタリから考えると待つべきだったので、仕方なかいと思った。初チヌは放流し、帰りの船にのった。まこちゃんのチヌは立派な年無しで５３㎝、あとは４０台と３０台であった。また、屋根付きの釣り人も何枚か上げられたようだった。１７時半まで、渡船場でまこちゃんと二人で話し、帰路についた。
帰路、綾部安国寺より舞鶴道にのった。そしていつものように1980年代から90年代のヒット曲のはいったＣＤをかけた。もう1年くらい同じＣＤを聞いている。先行車の赤いテールランプを見ていると吸い込まれそうになる。「このまま居眠ったらあの世行きやな。」そう思った。しかし、曲を流しているとすぐ他のことを考える。「あの頃から２０年がたった。いろいろあったけど、あっという間やった。もう一度同じ時間がたったら、その時はもう釣りをする体力もないやろう。」高速を降りるまで回想は続いた。そして現実に戻る。「人生は短い。だから周りに居る人を大切にしよう。会いにいかなくちゃ。」
釣果：１枚（34㎝）
