１２月２８日（土）　　　上佐波賀（雨後曇り）

　前日は滋賀県の東近江市に出張し、一日中、強風と横なぐりの雨の中で冷え切った。やっと仕事も休みになったので、釣りに行くことにした。当日は午前４時半頃に出発。綾部に入るころには小雨が降り出し、釣り場に着く頃には結構な雨になった。この雨の中での釣りを考えるとテンションが下がった。すでに駐車場には２台の車が止まっており、車から降りると先着の釣り人が話しかけてこられた。なんと久しぶりのまこちゃんだった。まこちゃんと話しながら準備をしていると、いつしか雨はさほど気にならなくなっていた。

　出船は６時半、私は３番に、まこちゃんとお連れさんは４番に上がられた。当然辺りは真っ暗、夜明けを待ってガイドに糸を通し、第１投は７時過ぎだった。牡蠣を投下、着底するが触ってくる魚はいない。２分ほど放置するが無反応なので、上に大きく誘ってみるが反応はない。再び放置すること２分。すると小さくチョンと何かが触った。その後もチョン、チョンと同じような間隔で軽いアタリが続いた。外道かチヌかわからなかったが、朝一からくる可能性もあるので穂先を凝視していると、チョンチョンしながら徐々に穂先が下がりやがて押さえた。重量感のある手応え。何度も突っ込むので大型であることはわかった。いきなりクライマックスのような状態だったので、逆に無心にやり取りした。無事にタモに収まったチヌを計測すると５１㎝だった。「いきなり年無しが釣れた。」

　　　

　１０分後、第２投を投下した。着底するが何も触ってこない。するとまた３分ほど経過したころに小さなアタリが出始めた。すでに釣れているので、無理に小アタリをあわせるつもりはなかったので、反応を見極めようと思った。「このまま、身切れしても仕方ない。」と思っていると一気に穂先が引き込まれた。グゥンと重さが腕に乗ってきた。結構な抵抗を見せて上がってきたチヌは、傷があってやや痩せていたので先ほどのより小さく感じたが、検寸すると５０㎝だった。「２投で年無し２枚釣れた。」あたればチヌ状態に感じたが、油断せずにチャンスをすべてとらえようと思った。さすがに３投目は無反応で、何のアタリもなく３０分が経過した。８時になると２０メートルほど離れた左前方の筏に船がやってきた。牡蠣作業が始まるのかと思ったが、１０分ほどで去っていった。その頃から着底後に外道のアタリが出始めた。そして８時３０分、着底とともに外道と違ったはっきりしたアタリがでた。そしてチョンチョン、グゥーと典型的なタイミングで穂先が押さえられた。このチヌも強い引きで、真っ黒い魚体の４８㎝であった。「型がよい。」

　　　

　９時をまわる頃からはフグが出始めた。ただ、着底前に取られるほどではなく、着底してから間もあるので、十分チヌの食うタイミングはあると感じた。そして、１０時頃からはヒイラギが登場。外道の活性は上がってきたが、チヌアタリはない。実は気になっていることがあった。それは朝に牡蠣筏に来た漁師さんが９時頃に戻ってこられ、２０メートル先の筏（下の写真の左にある）で牡蠣作業を始められたことだった。ただ、同じような距離にある４番のまこちゃんは９時過ぎと１０時半ごろにチヌを上げられていたし、自分も３枚釣り、筏下に多くのチヌがいたことは実感していた。「まあ、なんとかなるやろ。そのうち釣れる。」　しかし、楽観的な予想ははずれ、何のアタリもなく時間が経過した。それはまこちゃんも同じようだった。「そんなに牡蠣掃除でゴミ撒いてる様子ないけど、向こうに行ってしまったのかな～。」いったんは上がっていた雨も再び降り始めた。

　　　　

　釣れる気がしなくなっていた１２時半、漁師さんが作業を終了されるようで、筏の掃除を始められた。ゴミを蹴落としてさらにジェット噴射のホースで筏を激しく洗い始めた。そこら中に大量のゴミが吹き飛ばされているさまを見て、投げるには遠いと諦めていたが投げようと思った。大きめの牡蠣を投げるが着水地点は半分くらいのところで、筏近くとは言えなかった。餌は無事着底。しばらくするとアタリが出始めた。適当に合わせたがのらなかった。ただ、先ほどから見ていたヒイラギのアタリより明確だったように感じた。「もしかして。今のがチヌなら早アワセやな。」もう一度放り投げる。すると２０秒ほどでアタリが出始める。ラインと穂先がほぼ一直線になっている上に投げて糸ふけもある。久しぶりのアタリなので、合わせたい気持ちを抑えて、明らかに穂先が曲がるのを待ってあわせた。「のった！」体全体で合わせたが、かかった瞬間、ラインが伸びるような感じがした。「大物や。これも年無しやろ。」ところが１０秒ほどでハリ外れ。「えー、くそ。」急いでもう一度投げる。すぐにアタリがでた。「よし、またきた。」あまり引かないのでキングアナコンダかと思ったが、最後の方で抵抗したチヌも良型だった。

　　　　

　釣り上げた直後、漁師さんの船は帰港した。それから手間取ってしまい、次を投げるまでに７，８分を要した。すでにチヌは散ってしまい、アタリは外道に代わっていた。１３時になるとまこちゃん達は納竿され、私はその後自分の釣り座で１４時過ぎまで釣りをしたが、チヌアタリをだせなかった。そして次の日もあるので後片付けをして、チヌは３枚を筏で放流し１５時に帰港した。雨中の釣りだったが、まこちゃんとも会え、お友達の方も釣果が出て喜ばれていたようなので、よい一日になったと思った。

　　　

釣果：４枚（5１・50・48・46.5）