3月18日(月) 吉田(晴れ)
今回はアタリがたくさんあるのではないかという期待を持って、吉田に向かった。7時前に出船して、カセをかけてもらったのは、湾の出口に近い筏だった。ほとんどの筏では牡蠣ロープが引き上げられてしまっているが、その筏は最近まで作業していたのか、イガイなどが落ちていた。牡蠣の解体作業を行って、第1投は7時20分頃だった。1投目から、アタリがあるかもしれないので集中したがアタリはない。しばらくすると表層に小アジが泳いでいるのが見えだした。アジがいるのかと驚き、活性が上がる予感がしたが、それも10分程度だった。南風が吹き始めて潮が強く流れ出すと魚の気配は全くなくなった。外道もあたらない。やばい気がした。ただ時間は十分にある。吉田は午後勝負の釣り場でもあるので、根気よく牡蠣ゴミを撒いた。
一つの目安にしている10時になっても、チヌらしきアタリは一度もなかった。今回は後ろの筏に上がりやすかったので、牡蠣ロープのなくなった筏の中も釣ってみたりしたが、アタリはなかった。またもや厳しい条件の日にあたってしまったことはわかっていたが、天気は今シーズン最もよかったので前向きに考えてがんばった。根拠のない遠投を含め、いろいろやってみた。
昼をまわっても状況は改善されなかった。頭の中ではだめとわかり始めていたが、穂先が動くのではと想像すると緊張した。アタリが全くないなかでの、一撃をとらえるのはとてもスリルがあるからだ。もしかの1発を想像しながら、さらに粘った。そして・・・、何もないまま16時半の納竿をむかえた。せっかくの平日釣行がこんな結果になって、残念だった。当日は7,8人の釣り人がおられたが、40㎝ほどのが1枚上がっただけ。潮が悪かったということだ。「自然には勝てない。」
陸に上がるとそそくさと着替えて帰路についた。車から外の風景が目に入ってくる。遠くの山が見える。雄大な自然を見ると、釣れなくて情けなく思ってしまった自分が小さく思える。大した人間じゃないのに格好を考えるからそんなことを思う。そもそも人生を生きると言うことは、後悔を増やし、不安、迷いを抑えることの連続だと思う。釣りもそうだが、結果で一喜一憂するよりも自分の置かれている状況を楽しめることが大事だと感じた。
釣果:春は疲れる。リセットしてまた出発。