3月26日(火)   上佐波賀(晴れ後曇り)

 今回はF君と上佐波賀に行くことにした。私は昨年末以来、F君は今年になって2度、大釣りをしている釣り場である。釣り場に到着したのは5時半過ぎ、船頭が来たのは6時20分頃、そして6時半過ぎに出船した。乗ったのは17番。その他には3番に2人、3.5番に1人、7番に1人の釣り人がおられた。ロープを引き上げ、釣りを開始したのは、7時前だった。まずは牡蠣の半貝を投下した。すぐに外道が触ってきて、餌がとられる。しかし、取られるまでにはある程度時間があったので、カワハギやフグではない。次はイガイを落とすが反応はない。F君によると外道の活性はだいぶ落ちているようだったが、私としては牡蠣でやるにはちょうどよいくらいの活性に感じられた。

 時刻は7時40分になった。左に流されて着底した牡蠣を竿下方向へやや引きずった直後にチョンチョンとはっきりしたアタリがでた。押さえるアタリではなかったが、すでに数分放置した餌で、そろそろ代えようと思っていたので即アワセした。するとまさかの重量感。引きも強い。上がってきたのは唇の端にハリがかりした49㎝の立派なチヌだった。「あのアタリでチヌだったのか。」牡蠣でのアタリはいろいろあるなとあらためて感心した。

                    

 次にアタリがあったのは、1時間以上経過した8時50分だった。着底直後にチョンチョン、ズボとあわせやすいアタリが出て、43㎝が釣れた。F君に放置するより、動かした方がよいと話すとすぐに40㎝強を釣った。しばらくしてまたもF君の竿が曲がって、今度は52㎝。師弟対決はこの段階でF君の勝利が決定した。時合いのように感じたが、私には連発してアタリがでない。ただ、近くにチヌがいることは確かだと思ったので、牡蠣掃除をして牡蠣ゴミを投入することにした。掃除を初めて5,6分経過した時だった。物音がしたので振り返ると、なんと竿が海中に落下していくところが見えた。尻手ロープをたぐって引き上げると魚に引かれて大バックラッシュ。この段階で釣り上げることは断念して、穂先の絡みをほどき、リールから糸を更に引き出して、とにかく巻ける状態にした。その間30秒ほどか。もうとうに魚がロープに絡んでいると思っていたがなぜかリールが巻けた。上がってきたのは49㎝のいい型のチヌだった。9時30分で3枚。当日は数を釣りたいと思っていたので、この調子で釣れればと思った。

                   

 しかし、この1枚のあとは、F君にも私にもアタリはなくなった。ただ、朝一に釣れたわけではなかったので、また時合いはあると思った。イガイでやる気にはなれなかったので、ひたすら半貝を落とした。次にアタリがあったのは11時30分だった。着底直後に典型的なチヌアタリで41㎝が釣れた。チヌアタリは少ないが、アタリがでるとすぐに食ってくる。活性というより、大釣りするほど、チヌがまだ寄っていないと思った。2度目の時合いを期待したが、この1枚の後は外道の方も大人しくなり、牡蠣が取られることはほとんどなくなった。

                   

 
 昼からは強く風が吹き始め、筏の位置も移動し、釣りづらくなった。晴れてはいるのだが、遠くの山がかすんでいる。黄砂が飛んでいる。アタリもなく厳しい時間が経過した。ただ、まだ上手くやれば追加はできると感じた。4枚目のチヌが釣れてから2時間半が経過した14時15分、10分ほど放置していた餌にコンコンと小さくあたった。そしてすぐにグゥーと穂先が押さえられた。「きた!」上がってきたのは40㎝のチヌだった。ここから更に追加しようと集中した。

          

 長時間放置して釣れたので、動かさない方がよいのかと考えてそれからは5分程度は必ず待ったがアタリはない。次にアタリがあったのは、着底後すぐだった。コツと小さくあたって、クィと引き込まれた。残念ならがかからなかった。その5分後、今度も着底後すく、コンとあたり、一撃で餌切れした。「チャンスは着底直後か。」その2投後くらいに着底直後のアタリをかけた。「小さいけど、コツアタリはやっぱりチヌやったんや。」満足の1枚になるはずだったが、このチヌは途中でばれてしまった。

 15時を前にして、やっと攻め方がしぼれた。放置は効率的でない。上に大きく誘ってもアタリはでない。たぶんチヌは少なくとも2,3メートルは浮いているようだ。落ち込み直後がチャンスなので、着底してもアタリがでないとすぐに巻き上げて、新たに落とし込んだ。それから納竿までの1時間弱で、典型的なアタリを1度失敗し、他にも小アタリを2度ほど出せたが追加はできなかった。もう少し早く判断しきれば、きっと追加できたと反省した。当日は17番で牡蠣を引き上げて3.5番に乗られた釣り人が40㎝後半から50㎝強の型揃いのチヌを8枚釣られていた。もうしばらくは上佐波賀の牡蠣釣りは釣果がでると思うが、行くことはないと思った。

              

釣果:5枚(49×2・43・41・40)