9月21日(月)   千歳(晴れ)

 千歳は舞鶴の中では最も深い釣り場なので、当初は水温の上がる真夏の暑い時期に行くつもりだった。しかしこの夏はいろいろあって釣りどころではなくなってしまい、ようやくこの連休は落ち着いたので釣りに行くことにした。当日は餌を買いに寄った黒鯛釣り具店も人が多く、千歳にある親海公園にもまだ薄くらい5時半の時点で多くの釣り人がいた。しかし、筏釣り客は意外と少なく、4人で6時に出船した。私だけが筏に乗り、他の釣り人は鉄板に降りられた。6時過ぎより釣りを開始した。最初はオキアミでやったが、無傷で上がってきた。「この時期に何で」と思ったが、30分ほどで表層にコノシロが現れた。このペースで状況が改善されればと願ったが、底の雰囲気はあまり変化しない。初めて底でボラの団子アタリがでたのが8時半であった。これからと思ったが、9時半頃を最後に表層のコノシロはいなくなり、ボラの弱い単発的なアタリも10時半頃になくなった。オキアミはしばらく放置すると皮になったので、コーンやサナギをメインでやるが、10時くらいにチャリコが釣れただけでアタリは全くでなかった。あまりにも厳しい展開の時、私はたまに変な言葉が口から出ることがある。今回は気がつくと「この、すっとこどっこいがー」とつぶやいていた。普段、全く使った覚えのない「すっとこどっこい」なんていう言葉がなぜ出たのかわからないが、あまりのクソ状態に気持ちが切れかけているのは感じた。

 時刻は12時40分になった。鉄板を見回りに行く渡船を見ると帰りたくなった。ダメ元でオキアミをハリス団子で放り込んだ。着底後、穂先を注視したが1分以上が経過しても反応はない。この時間帯でオキアミも残る。「死の海」という言葉が浮かんだ。「もうやめよか・・・」と考えた直後に、コンコンクゥとあわせられるアタリがでた。あわせられるアタリだったので、とにかく次はどんな魚でもかけてやろうと思い、少し餌持ちをよくするためオキアミコーンを投下した。するとすぐに明確なアタリで魚がかかった。「チャリコか?いや、チャリコより強いし、頭を振っている。チヌと思うけど。」果たして上がってきたのはチヌだった。小さなチヌがとてもうれしかった。

    

 「オキアミだったから釣れたのか?」次もオキアミコーンをハリス団子で投入するとすぐアタリが出て、今度はハタが釣れた。すぐに同じ餌で団子を投入すると、またアタリが出て、今度はチヌが釣れた。「入れ食いモードか。オキアミでやっていたら、もっと早く入れ食いになったのか?」この答えは意外と早く出た。この後、1度紛らわしいアタリが出た後、アタリはなくなった。ほんの短い時合いだった。アタリはなくなったが、チヌがいることはわかった。追加を狙おうと気持ちは上向いた。風は多少強かったが、気温はちょうどよかったので、本当は筏で寝たかったが頑張った。

   

 ところが、粘れどアタリはでなかった、14時になり、15時になった。もう無理かなと思った15時半、サナギハリス団子が着底とともに突き刺さった、まあまあの抵抗をして上がってきたのは40㎝弱のチヌだった。

  

 今度はサナギで攻める。2,3投後、明らかなチヌアタリを外した。時合いだと思ってワクワクした。ところが、またもアタリがなくなった。なんでこうなるのかはわからなかったが、チヌが去った気がした。納竿の17時までやれば、もうワンチャンスあったかもしれないが、帰りの渋滞を考えると早くやめた方がよい気がして、16時半に陸に上がった。当日は自分が予想していた秋の海とはかけ離れていたが、その中で状況に対応して釣果を上げることが釣りの面白さだと感じた一日になった。

  

釣果:3枚(39・33・31)