2月4日(土)   大丹生(曇り時々晴)

 遅い初釣りとなった。当日は4時50分に起床し、大丹生には7時に到着した。すでに待っていてくれた船頭さんに挨拶をして、7時15分頃に小屋付きの筏に乗った。牡蠣の準備をして、7時30分頃より釣りを開始した。釣り人は私だけ(10時頃に防波堤にお二人来られた)、風があり、激寒状態、当然穂先はピクリともしなかったが、久しぶりなので、餌を付けて落とすだけで、心が落ち着いた。最初に穂先が動いたのは8時だった。外道のアタリだったが、予想より早く反応した。それから時々かすかに何かが触るようになった。8時50分、放置していた竿を上げるとハリがない。フグも登場して、さらに期待が高まった。そして、9時、デカフグを釣り上げた。そこから、活性が更に上がり、小さな突っつきアタリで、餌がとられるようになった。このときはその外道が何であるかはわからなかったが、後に同じようなアタリでアナゴが釣れたので、アナゴだったように思う。ところが、上がってきた活性が9時半頃になくなった。原因は意外とすぐに判明した。巨ダコGET。頭は拳以上はあり、足の太さも指2本くらいはあった。ここまで立派なタコは久しぶりだった。お土産ができた。

   

 そこからは再び外道アタリがまたでるようになった。牡蠣のアタリは、いろいろあるので、もしかしたらチヌかもと思って集中したが、あわせは決まらなかった。10時20分、その時は突然やってきた。外道のアタリに疲れたので、底で残っている餌をいつも以上に放置した。5分は経過していたので、餌が残っているかも自信はなかったが、穂先にアタリが出始めた。ちょっと驚いたが、途切れのないあわせられるアタリであった。タイミングを見計らって、渾身のアワセを入れた。「チヌや!」引きは強かった。ハリ外れはないと思ったが、傷があってハリスが切れる不安はあった。「切れんといて。」と願いながらのやり取りだった。やっとの思いで、すくったチヌはでかかった。「55くらいあるかも」と思ったが。計測すると51.5だった。しばらく大きなチヌを見てないので、目測が大きく違い、苦笑してしまった。ただ、初チヌが年無しなので、よいスタートには間違いなかったし、大丹生のゴールデンタイムに釣れたので、期待できる日になりそうだった。

  

 しかし、その後はアナゴを1匹追加しただけで、チヌアタリもでることなく、時合いは終了し、11時過ぎには全く反応のない海になってしまった。カップラーメンを食べたり、晴れ間がのぞいたタイミングを楽しんだりしながら過ごした。チヌも釣れ、お土産もできたので、十分満足していた。次に変化が出たのは12時半頃だった。しばらくすると2匹目のアナゴが釣れた。これからかと思ったが、30分ほどで何もあたらなくなった。ただ、10時、昼、15時の三度時合いがあるのは大丹生のいいパターンなので、もしかしたら夕方に時合いがあるかもしれないと思った。

   

 それからは、全然雰囲気のない時間が経過した。海は池のようになり、アタリはない。13時くらいからは、遠投と直下を半々くらいでやったが、14時半からは遠投中心に切り替えた。いろんな場所に投げるが、牡蠣が小さいので、狙いのところには届かなかった。遠投も諦めた。16時の納竿まではまだ少し時間があったので、40分ほど空けていた釣り座に戻って餌を落とした。すると餌が着底するやいなや、コンコンと強いアタリがでて、そのまま押さえた。全く予想していなかったので、何のことだかビックリしたが反射的にあわせていた。手応えは十分だった。「2枚目か!」筏下に向かおうとするので、引きは強いが糸を出さずに糸の強度を信じて引っ張り合いをした。何とか釣り上げたいとは思ったが、半分くらいはロープを覚悟してやりとりをした。筏のロープが少ないためか、魚は徐々に上がってくる。そして、筏下から現れたチヌは予想以上に大きかった。タモですくうと、なおその大きさが実感できた。1枚目よりかなりでかかった。

  

 びっくりした。すごいのが釣れたと思った。計測すると56㎝あった。こんな形で自己新記録がでるとは思わなかった。久しぶりの釣りなので、釣りを楽しみたい以外に大きな目標はなかった。そんな日にこういうことが起こるのかもしれない。時刻は15時20分だった。昼に感じた夕方の時合いがやっぱりあったんだと思った。

  

 計測や写真に時間を要してしまい、次の1投は10分ほどたっていた。次の1投にもアタリがあったが、アワセを躊躇して餌をとられてしまった。そして、次の2投にアタリがでなかったので、納竿することにした。すぐにやれば、もう1枚釣れたかもしれないが、心のどこかで「今日はもういい。」と感じていた。陸に上がるとがじろうさんが来てくれていた。がじろうさんに釣果を見せて、チヌは元気になってくれることを願って、2枚とも放流した。30分ほどがじろうさんと話し、釣り場を後にした。久しぶりに仕事のプレッシャーから解放された一日となった。

  

釣果:2枚(56・51.5)