11月4日(月)   山弘(晴れ)

 本当は3日に行きたかったが、強風予報だったので、順延して4日に山弘渡船にお世話になることにした。6時過ぎに他の釣り人とともに出船し、2号に上がった。海の色は2日の大雨の影響で、濁りが入って抹茶色をしていた。大丹生なら確実に釣れる色であった。しかし、ここは大丹生でないことがしばらくすると判明した。魚の活性が全然ない。平もあまり活性はなかった印象だったが、コーンはとられた。しかし、こちらはコーンも無傷で上がってくる。サナギへの反応は当然なかった。朝一はだめでもそのうちと考え、打ち返すが状況は変わらない。たまに微妙にかじられたコーンがあがってくるのが、ミクロな魚しかいないことをあらわし、なお悲しかった。9時になっても10時なっても同じだった。「なんじゃこれ・・・、ここまでだめなのか・・・。」

    

 1度もあわすことなく、時刻は12時になった。暑くなり、半袖でもいける気温だった。ベストコンディションに思えても、この状況。ついてないのか、水温の急激な低下なのか、どちらにしても可能性は感じなかった。そのような中、たまに穂先が大きく動くようになった。ただ、あたりがあってもサナギやコーンが取れれることはなかったので、スレアタリや団子への反応だった。少しましなサイズの魚はいるのかもしれないが、餌へのアタリがない以上、釣れることはないと思った。「久しぶりにチヌが釣りたかった。」と思った。

 13時半になった。納竿は15時を考えていたので、あと1時間だった。団子が途中で崩壊し、コーン4粒掛けを落とし込んだ。何事も中層で起こることもなく着底した。3分ほどが経過した時、当日初めて穂先が引き込まれた。なぜか置き竿ではなく、手持ちであったのでタイミングははずさなかった。手ごたえがあった。「もしかしてチヌ!いや、これはチヌ!」結構必死でやり取りした。上がってきたチヌは思ったより小さい35センチであったが、十分な引きであった。やっとの思いで釣り上げたチヌは青光りしたきれいなチヌだった。

    

 次の1投もアタリがでて、24センチの小チヌが釣れた。この時間に時合いになることは珍しいが、船頭さんに電話して16時までやることにした。しかし、このあとの2時間はよいアタリはでなかった。満足できる釣りではなかったが、帰りの船は11月にしては異常な暖かさで、風を受けて爽快であった。16時20分、釣り場を後にした。最近は夕方までやることがなかったので、車で走り始めると、山に沈み始める夕日がきれいであった。海岸沿いの道から左折して舞鶴市街に向かうと、夕日は車の背後になった。バックミラーに映る夕日をまた見た。そして、目を前方に向けると、左手の海辺の公園にいた女子高生ぐらいの子が、彼氏に抱きつこうとする場面が目に入った。一瞬のことだったので、彼氏の方は見えなかった。ただ、女子高生の方は慣れた感じではなく、遠慮がちなように見え、それが印象に残った。舞鶴には京都市内のように若者の遊び場がいっぱいあるわけではない。でも、ここにしかない青春があるように思った。

釣果:1枚(35)