3月25日(月) 大丹生(曇り時々小雨)
雨マークが続いているが、何とか行けそうなので月曜日に大丹生に行くことにした。6時半頃到着し、出船した。天気は小雨交じりだが、風はないので寒くはなかった。乗った筏は2号。前日は牡蠣漁師さんの作業筏に向いで4枚釣れたらしい。前日の釣り人さんと同じく、隣の筏を向いて釣りを開始したが、何のアタリもない。8時くらいまでやってみたが、アタリがないので沖に向かって釣り座を変えた。実は雨に濡れた筏が滑りやすく、狭い釣り座でやるのが、ちょっと心配であった。釣り座変更後は時々フグアタリがでるが、活性があるいとはいえない状態だった。
沈黙する海に期待はしぼんでいった。今日も厳しい。すると9時40分頃、隣の筏に漁師さんが登場し、牡蠣の引き上げを始められた。引き上げられた牡蠣の量からして、持ち帰るのではなく、筏の上での作業が始まることがわかった。釣り座を再び隣の筏に向けてとることにした。距離は6メートルぐらいか、チャンスが到来した。この状況からの釣り座の変更は考えられないので、牡蠣ごみの大半を筏の間に一気に投入した。
10時頃より作業が始まるが、アタリはない。「潮が強く釣り座の反対に流れているわけでもない。この距離なら、ごみ掃除の効果がこちらにも効きそうやけど。それともピンポイントに寄っているのか。」牡蠣掃除のアシストがあっても釣れないとなると、いよいよ重症だと思った。そもそも、牡蠣チヌの最大のテクニックはいるところに落とすことだから。時刻が12時になると漁師さんが作業をやめられた。昼ご飯にもどるようだった。すると戻る前に午後からの作業に向けて、ホースで筏を掃除し始めた。勢いよく出る水に大量の牡蠣ごみが飛び散り、海面が茶色く濁った。その後、漁師さんは帰港された。私の経験ではエンジン音で魚はある程度散る。さらにホース噴射をすると散る範囲は広がると思っている。今まではアタリがでなかったところでもチャンスはある。「今を逃したら、もう今日は無理。最大のチャンス。」ところがその後、3投ほどするが、何の変化もない。「うーーーーん、なぜだ・・・・。ここにはいない。筏前方か!」船が止まっていたところより、更に左に大遠投した。糸を送りながら沈めていく。糸ふけがなくなり着底したのかなと思った瞬間だった。ひったくるようなアタリが出て、ほぼ向こう合わせで魚がかかった。「チヌや!」前回、前々回は完封されていたので、本当に久しぶりのヒットだった。ばれないように願いながら、緊張のやり取りが続いた。抵抗される度にドキドキし、やっと魚が見えた。「あれ、思ったより全然小さい。」すくったチヌは37.5㎝だった。型はとにかく釣れて安心した。「なかなかアタリ出せなかったけど、やっぱり牡蠣掃除には寄るよな。」今までの経験則が当たっていてよかったとも思った。時刻は12時10分頃だった。
その10分後、再び同じ位置に大遠投した。すると今度も着底するとすぐにコンコングーという典型的なアタリが出た。アタリを予想していたので、タイミングよくあわせた。「重い!」先ほどはサイズを間違えたが、今度は良型間違いなしと感じた。重量感はあるが、瞬発力のない引きで魚は上がってくる。そして、見えた魚は予想以上に大きかった。「やった!年なし。」
冬場の釣りで二枚釣れれば十分なのだが、この二枚の後は続かなかった。時刻は13時になった。漁師さんが戻って来られた。大遠投していたポイントには投げられなくなったが、ラッキーなことに午前中は背を向けて作業されていた漁師さんが、掃除を私の方を向いてはじめられたので、ポイントが午前中より1メートルほど近づく結果になった。自動餌撒き状態だ。するとすぐに外道のアタリが出始めた。3回ほどフグにやられたが、たぶんこの調子だとチヌアタリがでると思った。そして13時30分、小さなアタリをあわすとしっかりした重みを感じた。今度の魚も何度も抵抗したが、停泊している船の舳先ぐらいで掛け、魚は沖に走ったので、針外れ以外は怖くなかった。3匹目の胴体は太く、年なしかと思ったが計る前から胴より後ろが短いと感じていた。結果は48.5であった。
更なる追加を狙うがアタリはピタリとなくなった。牡蠣漁師さんはコンスタントに撒き餌をしてくれているが、外道すら反応しない。時刻は14時半になった。釣れる気はしなかったが、絶好の条件がそろっているので、釣り続けた。その後15時半までやって諦めた。当日は釣って当然の条件だったと思う。ただ、大丹生の牡蠣チヌはこのような条件を利用しないと厳しい。牡蠣漁師さんが多い分、牡蠣作業で明暗がはっきり分かれる。だから、今日の勝因は前日に引き続き、漁師さんが隣の筏に作業に来られることを予想したことだったと思う。牡蠣チヌは正攻法な釣りから少し遠い釣りなので、釣れてもちょっと微妙な感情があるなと思った。
釣果:3枚(53・48.5・37.5)