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11月5日(水) 大丹生(晴れ時々曇り)
再び大丹生に行くことにした。前回は完敗だったが、リベンジという気持ちはなかった。おそらく活性は低いだろうが、何かしらの変化はあるだろうし、それを楽しもうと思った。餌はサナギ、コーン、オキアミ、丸貝を買ったので、いろいろ試せる。出船は6時40分頃、私は2号筏へ、他の3人の釣り人は一文字に渡られた。小団子を3つほど落とし、仕掛けを作って、まずは丸貝を落とし込んだ。反応がでると大興奮なのだが、反応はなかった。次はオキアミコーン。着底後、しばらくすると反応はあるが、小魚のようだった。すぐにはとられない。外道の活性も大したことはなく、オキアミやコーンで十分釣りができそうだった。1時間ほど手返しを続けるが、チヌの気配は全くない。柔らかい餌に反応が無いときは硬い餌という逆転の発想はよく使う手だが、丸貝ではなく、サナギにしようと思った。反応があるコーンの抱き合わせにしようかとも考えたが、サナギの1個掛けにして放り込んだ。そして、側に寄り添うカモメに釣ってキープしておいた小魚を気絶させて投げると、一瞬で飛びつき器用に飲み込んだ。「こいつにとって、この魚はどのくらいの意味があるのだろう?少しでも腹の足しになるといいけど。」かわそうなカモメをよく見るので、少しよいことをした気持ちになった。
その後、ボーと穂先を見つめていると、穂先にチョンチョンとアタリがでた。「え?餌はサナギだよな。1度もかじられもしなかったのに、反応が・・・。チヌか?」アタリは続いたが、極めて小さいし、やや間隔もあく。あわせてものらないだろうし、穂先をやや下げて待った。穂先を下げると反応はでない。すると突然、すごい勢いで穂先が引き込まれ、重さが腕に乗ってきた。びっくりしたが、チヌを確信した。結構強い。何度も突っ込んだが、徐々に上がってくる。やがて姿を見せたのは、良型だった。無事すくったチヌは、ヘラブナのように体高があった。
良いチヌが釣れた。チヌがいること、口を使うことが早々に証明された。次も当然サナギの1個掛けでハリス団子で放り込んだ。するとすぐにアタリがあり、しばらく待つとこれまたすごい勢いで穂先が海面に突き刺さった。今度のチヌも引きが強い。先ほどより大きいと感じた。しかし、半分くらい巻き取ったころから筏下に入った。かまわず巻く。擦れているように感じたが、巻き取れるのでからまってはいない。進入角度を保ったまま巻き続けると、いきなり筏下からチヌが現れた。すくったチヌはこれまた良型で最初のチヌと同寸だった。良いチヌが連発し、アタリは大きい。活性が高いか、数が多い証拠。今日はすごい釣りになりそうな気がした。
次の1投をするため団子を握り、わくわくして顔を上げると、何と対面の筏に牡蠣漁師さんの船が・・・。「またか。」漁師さんにはもちろん罪はないが、否定的な感情が生まれる。その感情を前向きな捉え方をしておさえる。ただ、アタリはでない。そして、その後も海は沈黙した。冬場なら100%牡蠣作業の影響だが、この時期にどこまで牡蠣作業が影響しているかはわからない。偶然、潮が悪くなったのかもしれない。ただ、サナギには一切触ってこない。コーンやオキアミも同様で、外道もハリ掛かりしない状況が続いた
時刻は11時半をまわった。漁師さんの牡蠣を掃除する音だけが、不協和音となって心に響いた。「なんでかな~。でも少し前から、潮は動き始めたけど」すると底よりやや上にコーンを誘い上げるとチャリコがかかってきた。中層を意識して、団子とは別打ちで落とし込みを続ける。そして、落とし込みを始めて数投目、サナギ餌が着底して、一呼吸あって、前アタリも無く突然今度も穂先が凄い勢いで突き刺さった。まあまあの応えがあるのでチヌだと思った。このチヌも筏下に突っ込むが、お構いなしに巻き上げた。ところが、糸の角度からするとほぼ表層になって、牡蠣ロープにからまってしまった。振り返るとすぐ後ろの牡蠣ロープにからまったチヌが見えた。水深50㎝ほどのところにいたので、タモですくおうとしたが、ロープに絡まったチヌを片手ですくうのは難しい。やっとの思いでタモの中に入れて上げようとした瞬間、タモの中から上に泳ぎだしたチヌが逃げていってしまった。ハリス切れだった。チヌのサイズは40㎝弱だったように見えた。ばらしたのは残念だったが、残念な思いより牡蠣作業をしていても、団子釣りの時期なら釣れるということがわかった方が収穫だった。明るい兆しが見えたが、アタリは続かなかった。「う~ん・・・。」そして13時前に牡蠣作業が終了してもアタリはでなかった。
状況が変化したのは14時からだった。表層に10匹ほどのアイゴがあらわれたり、素バリをサゴシが追いかけてきたりした。底では団子や刺し餌のサナギや丸貝を触る魚もいる。チヌが拾えそうな雰囲気がしたので集中した。しかし、今回も時合いが遅すぎた。納竿までの1時間半はがんばったが、追加できなかった。この時期にしては良い型が釣れたのでよかったが、やっぱりアタリは数回だった。団子釣りをする期間に、もう少し活性の高い日に当たりたい。
釣果:2枚(46.5×2)