4月18日(金)    愛知川(晴れ)

 前回はいろいろ思い出すだけで終わってしまったので、今度はアマゴを狙ってもう少し奥に入ってみようと思った。6時頃、自宅を出発し、8時頃現地に到着した。茶屋川はどう考えても一人で行くには、心細いので御池川に入ることにした。御池川の上流にある最後の集落である君ヶ畑を目指した。道は舗装されているが、やはり山道は薄暗くて緊張する。君ヶ畑に到着したのは8時半頃だったと思う。この集落の随分上流で嘗ては釣っていた記憶はあるが、君ヶ畑の集落横の川でやることにした。車が1台止まっており、先行者がいることはわかっていたが、渓流を楽しめればよいので、気にしなかった。

    

 さすがに集落の横なので、巨石ゴロゴロではなく、川は通しやすかった。ところどころよいポイントもあり、平和に釣りができたが、なかなかアタリはでなかった。それなりの流れは人が攻め尽くしているので、いなくて当たり前なのだが、わかっていても少し辛くなってきた。集落の終わりあたりにさしかかったとき、当日初めてアタリがあった。コツというはっきりしたアタリが手元に伝わり、あわせたがのらなかった。「しまったー、当たったのに・・・。」ただ、この失敗が勇気を与えてくれた。「もうちょっと上流に行ってみよう!」
 道路に上がって、集落を歩いていると私と同世代くらいの住人さんが「釣れましたか?」と声をかけてくれた。しばらく、その方と話した。君ヶ畑は最盛期は600人ほどがお茶や林業に従事され、栄えていた。今も50軒ほどは民家があるが、住まわれているのは12軒らしい。その方も週末だけ、家の手入れに来られるだけらしい。昔の立派な家ばかりで、このまま衰退していくのは余りに残念に思えた。インバウンドも増えているので、何か村を活性化させる方法がありそうだが、簡単にはいかないのだろう。挨拶してその方と別れた。4月から時間ができて、ぶらぶらできるようになったが、見知らぬ人とちょっとした会話をすることが増えて楽しい。

  

 車に戻り、上流を目指した。ただ、行けるとこまで行くのではなく、5分ほど入ったところで、車が止めやすいところで降りることにした。入川道を下って河原にでると先ほどの場所より、遙かに渓流ぽい場所だった。それだけで満足だった。新しい足跡があったので、ここもまた先行者がいるが、釣り残しポイントをやるだけなので、別によかった。

   

  

 このポイントでもアタリは、なかなかでなかったが、細い流れで上手く流せた時、釣れなかったがアタリが出て、そのアタリから上手く流せば釣れる気がして、根気が続いた。最初の1匹が釣れたのは、たぶん11時頃だった。小さなアマゴだったがうれしかった。その後3匹追加した。

   

 やがて大きな堰堤が現れた。この場所で1匹追加して、納竿した。時刻は14時頃だった。

 

 車に戻って、ゴム長を脱ぎ、山を下りた。まだ時間が早かったので、愛知川本流に戻り、ぶらぶらと散策することにした。当日は夏日だったので、汗をかいたがまだ桜が咲いていた。写真には撮れなかったが、風に乗って舞う桜吹雪がきれいだった。ひとしきり歩き回って帰路についた。ダム下流の集落も歩いてみたかったが通過し、永源寺に立ち寄った。駐車場には車が数台しか無かった。降りると茶店の女性が拝観は16時まででもう入れないことを教えてくれた。せっかくなので、店じまいをしていたその茶店で団子を買った。100段ほどの階段を上がれば門前であることを教えてもらったので、ついでに上がってみた。すると券売所には人はいなかったが、扉は開いており、いくらでも中に入れた。ただ、門から10メートルほど入り、寺へと続く参道を見て満足することにした。階段を降り、車に戻った。そして、先ほどの茶店の女性の「お帰りなさい。」という声とまんじゅうをお土産に再び車を走らせた。

  

釣果:アマゴ5匹