1月8日(土)   大丹生(曇り時々みぞれ)   中潮

 2005年の初釣りである。長浜、青井は依然好調のようであるが、初釣りは大丹生と決めているので、大丹生に行くことにした。天気予報では午前中はみぞれ、午後は曇り、最高気温は5度・・・、本来なら延期した方が身のためのような天気だが、風は弱いということなので出撃を決めた。天気予報は風の強さは信頼性が高いから。エサはと考える。例年ならとうにボケやシラサ、オキアミに移行している時期、悩むとしたら団子を買うかどうかの時期だが、今年は年末までサナギや丸貝で釣れた・・・、うーーんどうしよ。全部買えばよいのかもしれないが、やはり庶民の釣りにこだわらないと。結局丸貝は諦めて、ボケ、シラサ、サナギで勝負しようと決めた。

 当日は朝5時に出発した。黒鯛釣り具に到着した。風がないので、寒さはさほど感じない。団子(小)を購入。黒鯛から綾部への山越えは慎重に運転した。雪が結構残っているのに加え、みぞれも降り出した。「寒そう〜、こんな日に日本海に向かう自分は変人かも。」と思った。続いて高橋釣り具到着。シラサを1.5杯とサナギを購入。オキアミは前回の残りがある。両釣具店ではボケがなかったので、シラサとサナギで十分とは思ったが、最後にウスイに寄ってみた。やっぱりボケはなかったが、まだ予定の餌代まで余裕があったので、丸貝を300円買った。餌代合計3400円。

 大丹生には7時半前に到着した。誰もお客はいなかった。「黒鯛にも高橋にも誰もいなかったし、そらおらんわな。」ほとんど雨にちかいみぞれが降っていたが風は弱く、なんとかがんばれそうだった。おばさんとおじさんに新年の挨拶をして、8時前に出船した。おじさんがサービスで練炭まで貸してくれた。乗ったのは前回と同じ筏。小団子を5個投入して、仕掛けをつくり、釣り開始!海の中は予想に反して、外道がいっぱいいる。中心はフグとチャリコだ。シラサは全然もたない。サナギは落とし込むとまだもったが、ハリス団子にするとフグに発見されてボロボロにされる。1時間ほど打ち返したが、いやになってきたので、丸貝にする。しかし、丸貝は親指の爪ほどのがほとんどで、いつもつけるぐらいのは数えるほどにかなかった。しかも300円なので量も少ない。「サナギで勝負するしかないな〜。でも、丸貝つけてしばらく休憩や。」一番デカイのをつけて、ポケットのホカロンを握りしめた。「寒いな〜。・・・うぉ!」丸貝にコッとあたった直後、見事に押さえた。しかし、手はポケットに突っ込まれていたので、間に合わなかった。丸貝まっぷたつ。「しまったー。まさか丸貝食うとは・・・。でもチヌはいるぞ。」時刻は9時半だった。それからは手返しに丸貝も入れるが、まくほど貝ははないし、大きいのもないので、中心はサナギ。時合いかもしれないと思い集中しようとするができない。「腹が・・・うんこが・・・」おじさんを呼んで、陸にいったん上がったのは、10時15分頃だった。10分後筏に戻ると、丸貝と一緒に水を入れた桶に入れていたサナギが全部カラスに食われていた(袋の残りはクーラーに隠していたのだが・・・甘かった)。サナギも半分が失われた。「役に立つ餌、ちょっとしかないし・・・」

 相変わらず、シラサはすぐやられる。サナギハリス団子中心。11時過ぎから、状況が一変した。サナギハリス団子に明確なアタリが連発。「よっしゃ!あれ・・・。」「よっし!あれ・・・」数回素針を引いて、考えた。「どうもおかしい。チヌなら絶対かかってるはずや・・・、何?団子さわってるのか。チヌ???」その後もチヌと信じて、それっぽいアタリをあわせるがダメ。どう考えてもボラだと思ったが、経験上真冬に大丹生でボラがこんなに寄ったことがなかったので、なかなか自分を納得させられなかった。夏や秋なら、気合いの入る状況だが、逆に混乱してきた。さらにチャリコやフグの活性が高く、餌をさわってくる。「よーわからん」落ち着きのない釣りが続く。「チヌおると思うけど、アタリが・・・。とりあえずサナギには一度もチヌらしい噛み跡はない。チヌはまだなのか・・・。」12時過ぎに大きな魚をばらすが、スレだった。鱗があがってきた。「チヌみたいな、鱗やな〜。ボラだと思うが。チヌとボラの鱗の違いが分かればいいのやけど。」

 餌をローテーションさせたり、この時期には珍しく団子に餌を包んだり、ハリス団子にしたり工夫したがうまくいかなかった。13時半、1メートルほど左の筏すれすれにサナギハリス団子投入。いままでとは違ったアタリ(のように見えた)。「かかった!引きからすると結構良型だ。今度はチヌだ!(と思うけど?)」しかし、20秒ほどのやりとりで、バレた。針はずれだった。「あ〜あ、今日はあかんな〜。海の状況やアタリのイメージができひんときは、全部中途半端や・・・。秋みたいな海やな、真冬なのに。」14時、大量に残っているシラサを底まき器でぶちまいた。「フグとチャリコが喜ぶだけやと思うけど。」その後はシラサの落とし込みの回数を増やしてみたが、すぐやられる。

 15時、シラサを落とし込む。とりあえず着底まではもったようだ。しばらくすると小さいアタリがでる。毎回の如く。放置する。あわせてものらないから。大きめのシラサなので、そろそろ尻尾だけかとイメージしていたとき、ちょっと大きくあたった気がしたのであわせた。「のった!?大きめのフグか。違う。チヌか!」あがってきたのは30p強のチヌだった。この時期にしては、期待はずれだが、ボウズを逃れてほっとした。うれしかった。「ふーー、やっと釣れた。」その後もシラサを中心でやるが続かない。「いることはいるのだが、こんなもんかな。今日は1枚か・・・。あと1枚でも釣れるとうれしいのだけど。」とぼーと考えていた16時頃、サナギハリス団子にアタリ。今までのチョンチョンチョンという団子へのアタリ、団子が切れた後、フワフワ、チクチクとさし餌にあたるアタリとは違った。団子ではなく、さし餌を引っ張ったアタリのように見えた。「うん。チヌか?丸貝で確かめよう。ちっこい丸貝しかないな〜。」極小丸貝が20個ほどあった。続いて丸貝ハリス団子投入。「あたった!くそ、失敗や。いるぞ!」次は丸貝を落とし込む。穂先を細かく振るわせるようなアタリがでる。「おりゃ!かかった、今度は絶対チヌや。」無事GET。35p強。時刻は16時15分だった。満足。ハリスを点検するとオモリの部分によれがある。しかし、このサイズなら切れないだろうと思い、丸貝ハリス団子投入。すぐにさわってきた。「信じられん。時合いや。いっぱいおるぞ!」穂先に集中していたその時、筏下より突然大きなペットボトルが流れ出てきた。迷ったが穂先から目を離して、タモですくった。すぐにタモを回転させてだそうとするが、ペットボトルの中に水が残っており、重くてでない。「くそ!ゴミを海にすてんなや。しかも残ってるやないか。」当然アタリははずした。丸貝を落とし込む。着底直後、ひったくるようなアタリでかかるが、あわせ切れような感じでばれた。「大きかったかも・・・、面倒くさからずなおすべきやった。」非常に後悔した。「底でバレたし、もうあかんかも・・・。でも一瞬やし、大丈夫かな。」丸貝ハリス団子投入。あたらない。「やっぱりあかんか・・。おっ!あたった!まだおる。今や!」同型GET。16時30分。爆釣モード。細かいアタリだが、頻繁にあたる。16時45分。もう1枚追加。16時50分、またもやかける。「5枚目や!うううう、強い。」久しぶりの巨チヌの感触。竿でためるが全然まけない。強烈な力で引き続ける。ためるだけで精一杯だ。魚は筏下に潜る。糸を出せば牡蠣ロープ。15秒ほどその状態だったであろうか・・・、2号糸が切れた。ロープにすれたのか、傷が入っていたのか定かではないが、久しぶりの巨チヌだった。「とれへんな〜。大きいのは賢いは。絶対筏下に一直線やし。」残念。がっくり。結びなおして、投入するが、完全にアタリは消えていた。「もうまわりは薄暗い。やめよ。」なんとも複雑なラスト1時間だった。納竿は17時15分だった。

 あがるとがじろうさんが待っていてくれた。ひとしきり、今日の釣りを話した。1時間ほど話していただろうか、巨チヌを最後にばらして、がっかりしていたが楽しい気分で家路についた。今回は餌選択から釣りまで、いろいろあった。ツキがあった部分となかった部分、すべてよい方に転べばすごかったが、まあこんなもんかなと思った。「次は2.5号まいてくるし。」大丹生に行くのが久しぶりに楽しみだ!

釣果:4枚(36.5×3・33.5p)