5月14日(土)    白杉(晴れ)   中潮

 木曜日の夜、前回訪れた山弘渡船さんに電話してみた。ここは筏が2基しかないので、あいていないと思ったのだが1基あいているとのことだった。予約の入っている筏はやはり前回の爆釣筏だった。しかしもう一つの筏でも2,3日前長竿ではあるが4枚釣れたそうなので、行くことにした。当日は3時に自宅を出発した。餌は団子(小)、ボケ30匹、オキアミ、シラサ1杯、サナギ、合計4500円。

 私を含め2人の釣り客を乗せて、5時10分頃出船した。筏に乗ってすぐボケの落とし込みをするが、何の反応もないのでさっそく団子を打った。長竿師の赤土の撒き餌をイメージして、団子は軽く握り、途中でばらけるようにした。ボケを中心に、オキアミ、シラサをローテーションして打ち返すが、釣れてくるのはハオコゼ、ヒトデ、ゴミだけだった。7時20分頃、8Bのオモリでシラサを落とし込み、上に誘い上げると着底とともに穂先がスーと入った。空振り。もう一度、シラサを落とし込む。同じように誘いをかけるとまたも穂先が入った。「ヒット!」しかし、手応えがあまりない。上がってきたのは、20pほどの良型チャリコだった。ハオコゼよりましと思い、集中するがこれっきりアタリはない。オキアミ、ボケは無傷であがってくる状態。シラサは反応はでないが時々外道にかじられる。チヌの気配もないので、外道でもアタリをみたいのでシラサをつける。

 8時40分、シラサハリス団子投入。するとシラサに反応がでた。しかし、チョコチョコといった感じで、ハオコゼのアタリと大差はない。そのまま待つと、だんだんアタリははっきりしてきた。5秒後くらいに少し大きなアタリがでたところであわせた。「お、かかった。んん、ちょっと引くな。何やろ。ちょっとましなチャリコやな。」しかし、あがってきた魚を見てびっくりした。「チヌや。小さい。なんでこんなやつがいるんか。」25pだった。連敗は脱出したのだが、チヌとは思ってなかったので、何の感動もない連敗脱出だった。「このサイズがもういるのか。たくさん筏下にいるかも。」その数投後、もう一度だけシラサであわせられるアタリがでたが、かからなかった。そしてまた反応のない海に戻っていった。

 12時、がじろうさん登場。前日メールにてお誘いしたら、午前中で仕事を切り上げ来てくれた。がじろうさんが来るまでチヌを寄せておく予定だったが、さっぱりだったのが申し訳なかったが。どの餌にも反応のない時間が続いていた。1時15分頃、サナギをつけてみた。サナギハリス団子投入。すると着底後しばらくして、シラサを外道がさわるような細かいアタリで、穂先がお辞儀した。まったく期待してなかったので、竿をおいており、アワセが遅れた。「う・・・、餌はサナギ。アタリはチヌっぽくなかったけど、サナギをとるような外道はいないはず。もしかしたら・・・。」次もサナギハリス団子。着底。潮で若干団子が流される。着底してから1分ほどが経過したとき、突然穂先が突き刺さった。「よっしゃ来たー!手応え十分。」しかし、一瞬のやり取りの後、ハリがはずれた。「・・・、大きかったのに。残念すぎる。相変わらずあかんな〜。」これが当日唯一のチヌの気配を感じた一瞬だった。かけるところまでは、うまくいったのだが詰めの甘さは変わらない。その後も夕方の時合いを願って、いろいろ工夫しながら釣り続けたが、海からの反応はなかった。

 5時10分頃、もう一つの筏の釣り人が帰られた。我々は6時まで釣ると山弘のおじさんに告げ、釣り続けた(本当は5時過ぎが最終だったらしい)。5時45分、ボケ餌を投げ込み、片づけを開始した。シラサを捨て、ゴミの始末、釣り座に水を流して、スカリを上げて釣果の写真を撮った。

   

  その間10分ほどだったろうか、カメラ片手にふと竿を確認した瞬間、穂先にガンガンとアタリがでた。あわててあわせた。タイミングはもちろん遅かったがかかった。「おーー、何やいったい。」上がってきたのは、まさしくチヌ。自分のタモの上にはスカリなどが散乱しとれなかったが、すぐにがじろうさんがタモを用意してくれていたので、無事すくった。写真をとった。今まであんだけ苦労したのに釣れず、10分もほったらかして釣れる。釣りはわからない。しばらくすると迎えの船が来て、納竿となった。



 当日の状況であるが、おそらくパラパラとはチヌがいたのであろう。餌に寄ってきたチヌは意外と無警戒に餌を食うので大きなアタリがでる。バラシた後でも、ボケハリス団子やシラサの落とし込みに突然大きなアタリが単発ではあるがでた。あれもチヌの可能性はあった。アタリ餌もアタリ方もバラバラだったが、それをとらえる集中力が大切だった。でも、口で言うほど突然のアタリをかけるのは容易ではなかった。13時間、久しぶりに長時間釣りをしたが、がじろうさんのおかげで短く感じた。「釣りは一人でも楽しいが、仲間と釣ればなお楽し。」一様連敗はストップしたので、次はもっとよい釣りをしたい。

釣果:2枚(32・25p)