11月18日(土)     下佐波賀(曇り)  中潮

 今回はトシさんとご一緒することになった。場所はトシさん任せで下佐波賀に決定。滅多に行かない釣り場だが、行けば大方撃沈している。釣行前日はいつもは、釣りのことを考えながら寝るのだが、今回はなぜか仕事のことが頭に浮かび寝苦しかった。しかし、朝起きると意外にすっきりしている。時刻はっと・・・6時?「うおーーーーー!出船の時間やーーーー。なんでやーー。どうなってるんやーー。目覚ましは2個とも鳴らんかったんかー。トシさんに電話しな。」「トシさん、すみません。寝過ごしました。今からすぐ出発します。8時過ぎには行きますから。」あわてて着替えて出発した。まずは縦貫道を疾走した。黒鯛釣り具店で、団子(中)、シラサ1杯、サナギ、丸貝を購入。合計3590円。先を急ぐが、すでに通勤時間帯に入っており車が多い。出来る限りの工夫をして、下佐波賀には8時に到着した。「起きてから2時間で到着!」なぜか、多少の満足感があった。
 
 8時10分に出船。途中、平には1組2名、上佐波賀は3番に1名だけだったので、下佐波賀はトシさんだけかと思っていたが、4台の筏に2名から3名乗られている。「なぜ?」トシさんともうお一人乗られている筏(2−1)に上がった。さっそく準備をして丸貝の落とし込みから始める。反応なし。すると裏面の相乗りの方が魚をかけられた。残念ながら途中でばれてしまったが、間違いなく良型のチヌだった。「よし、チヌはおる。がんばろ!」丸貝の落とし込みは早めに切り上げ、団子を投入する。丸貝やサナギは全く反応がない。シラサは時々かじられる。キスとフグが釣れた。相乗りの方は、その後も1度ばらし(?)、9時半頃に30pほどのチヌを釣られた。こちらは反応はない。
 10時頃、サナギを手繰り上げていると、1メートル半ほど上で、コツと強い手応えがありとられた。「何や?まさかチヌ?浮いているのか?」チヌではないにしても、魚が浮き気味なのかもと思い、上を狙おうかと思っていると、トシさんがかけた。上がってきたのは30p強のチヌだった。餌はシラサで底で釣れたそうだ。8Bの錘で上から落とし込む。落とし込む途中で穂先が突っ込んだ。「きた!ん?あんまり強くない。小型のチヌか?」上がってきたのは、良型アジだった。「アジが回ってきたのか。」もう一度落とし込む。またも良型アジ。今度は団子に包んで投入。シラサが団子から抜けるとすぐに、かけられそうなアタリがでる。一気に雰囲気がよくなってきた。「いけるかも。」と思ったが、魚の活性は1時間もすると全く落ちて、もとの静かな海に戻っていった。

 その後はハイペースで団子を打ち返した。トシさんは秋の大感謝祭と銘打って、シラサを定期的に撒かれていた。しかし、我々のサービスに反応するチヌはいない。14時半、しばらく放置していた丸貝にコチョコチョと何かさわった。そして押さえるというより、クッと引っ張るような小さなアタリ。次のアタリであわせようと構えるがそれっきりであった。当日、丸貝はいっさいさわらなかったので、チヌかなと思って餌を回収すると、丸貝がぺしゃんこに潰されていた。「やっぱり、チヌか。」これからかと考えて、気合いを入れる。しかし、その後はアタリがない。「はぐれチヌか・・・。あれが今日最初で最後のチャンスやったんやろな・・・」あのワンチャンスで釣るのは厳しい・・・。

 3時、相乗りの方が納竿された。たぶん常連さんだろう。もう少し下佐波賀のことなどお話できるとよかったのだが、背中あわせだったので機会はなかった。二言、三言挨拶をしてお別れした。3時20分、本来なら最後の集中する時間帯だが、全く釣れる気がしない。裏面の方のメインの餌はサナギだったので、もしかしたらシラサや丸貝なら釣れるかもと思い、裏面に旅立った。シラサを落とし込む。小さなアタリであっという間になくなった。少なくとも団子を打ち続けた自分の釣り座よりはるかに外道の活性は高い。今度は丸貝に代えて落とし込んだ。この時間帯に竿一本を持って、しゃがみ込んで人の釣り座で糸を垂らす自分がちょっと悲しかった。「筏の上から釣るのが筏釣り。格好にこだわらなくても、まあええや。名付けてハイエナ釣法!いや、ネーミングがもう一つか・・・」などと、どうでもよいことを考えながら穂先を見ていると、何かがかすかにさわった。「うん?」その後もさわっているようなアタリが時々でる。1分ほど経過すると若干はっきりしたコチョコチョアタリが連続してでた。思い切ってあわせた。結構な手応え。「お!やった、かかった!」トシさんがタモを持って駆けつけてくれて、無事GET。30p強のチヌだった。「トシさん、こっち側の方がよさそうですよ!」トシさんも場替え。スカリを出してチヌを入れ、再び丸貝投入。すると2分ほどすると、またさわってきた。今度はコチョコチョアタリの後、しっかり押さえた。失敗。丸貝の残骸が上がってきた。「しまったー。でも群れでいる!」トシさんも丸貝に変更。ノーシンカー丸貝釣法!私の方はいるとわかれば、早く底に落としたいので、8Bで落とす。しばらくすると、トシさんの竿が曲がった。「流石、早いなー。」良型間違いなしの引きだ。上がってきたのは40pほどのチヌだった。「やっぱり結構な群れでいる。」今度は私の丸貝にアタリ。1枚目と同じようなアタリであわす。「よっしゃ、のった。」先ほどより一回り大きなチヌGET。次の丸貝は、微妙なアタリでなくなった。ならば巨丸貝投入。目立つのか、すぐにアタリ。小さいが先ほどよりアタリがはっきりしていたので、あわすがのらなかった。「あ〜・・・、早かった。丸貝の大きさ忘れていた。」トシさんにもアタリは出ているようだ。気配を感じる時間帯は4時過ぎまで続いたが、4時20分頃になると日もすっかり傾き、アタリも遠のいてしまった。5時に迎えの船が来た時は、すっかり日が暮れていた。帰りの船で、「最後みたいな時合いが、3時間ぐらいあったらいいのに。」と言うと、「それは贅沢やな。」と、トシさんが言った。二人で笑った。

 当日は他の筏でも、パラパラとは釣れていたようだった。1,2枚釣られた方が何人かはおられたと思う。個人的には、トシさんと話しながら、楽しんで釣りを出来た上に、40分ほどだったが最後にチヌのアタリを楽しめたのでよい一日になった。しかし、チヌ釣りは不思議だ。全く気配がなかったのに、裏面では釣れた。場所がよかったのか?偶然時合いに移動しただけで、元の釣り場でも釣れたのか?それとも・・・。釣れたチヌはサナギを食っていたので、団子の効果があったことは確かだと思う。しかし、団子の投入量では裏面の方より私の方が多かった。打ちすぎなのか・・。季節的には落ちに入っているのだが、外道の状態は冬。次回は団子量をセーブして、冬の釣りをイメージしてやってみようかな。


釣果:2枚(38.33p)