3月27日(月)    平(晴れ時々曇り)  中潮

 3月21日に岸本さんが大型2枚を釣られたとの情報をもらった。一昨年撃沈した平に2度目の挑戦をしようと思った。当日は4時過ぎに自宅を出発した。餌は団子、ボケ30、シラサ1杯、オキアミ、合計4000円。餌の多くは大浦釣り具で購入した。その後、渡船場に向かった。渡船は6時半と聞いていたが、到着後すぐにおじさんが出てきてくれた。出船は6時前だった。釣り人は当然私一人。岸本さんの釣果の後も、2,3人来られただけらしい。乗せてくれた筏も岸本さんが釣られた筏。もちろん、おじさんは丁寧に釣り座も指定してくれた。

 いざ、釣り開始。ボケとオキアミがアタリ餌と聞いていたので、ハリは5号を使用した。まずはボケの落とし込みからはじめた。糸を出して筏の半面をすべて探るが無反応。何もいない。団子を投入しても状況は変化しない。30分ほどその釣り座で釣った後、早くも竿とタモを持って、探索開始。平の筏は口の字型なので。順々に落とし込んでまわっていく。餌をさわる魚はいない。そして隣の筏が正面に見える、最後の面にきた。2投、3投とするが反応なし。「今回は不発やな。それにしても上佐波賀同様なんもいいひんな〜。もとの釣り座に戻ってコツコツやるしかないな。」餌を回収しようと竿をあげると何かかかった。「は〜?根掛かり?」と一瞬思ったが、すぐに強烈に引き出した。「おおおー、結構いい型かも。」強いことは強いが、強烈な突っ込みはなかった。しかし上がってきた魚を見て、びっくり。「おー、思ったよりでかい!」40p台後半に見えた。「年無しじゃないけど、いい型。」ラッキーで釣れたけど、うれしい。時刻は7時だった。とりあえず写真をとった。



 2枚目を狙って同じ場所でやるが、アタリはなかったので、釣り座に戻る。団子にオキアミをまぶして投下したり、数少ないシラサをまいたり。落とし込みも手返しよくやった。ボケもオキアミも1度もとられない。「・・・・・・・・、なんですか・・・・・」釣れる気がしなかった。潮は筏と平行して流れるので、今の位置の方がよいが、見切って8時頃釣れた面に移動した。「フィーリングを大切に!」だ。隣との筏の距離は4メートルほどか。



 場所移動した後も、同じ状態が続いた。9時20分。それまでボケとオキアミをメインにしていたが、シラサを付けた。一昨年はがじろうさんがシラサでいい釣りをされている。糸を2メートルほど出してちょい投げ。着底とともに穂先がボッコーンと突き刺さった。いつものごとく置き竿で、放心していたのでアワセは遅れた。一瞬手応えを感じた後、はずれた。「しまったー。また、やってしもた。あたるか〜、いきなり。」100パーセントチヌだったので、後悔。「まだ、おるかも。」もう一度ちょい投げ。「お!餌触っている。でもアワセどころがない。」あげると頭がかじられている。大きめのシラサでもう一度投入。着底直後にフワフワとなり、かすかに穂先に重みがある。「アタリや。」しばらくしてクッと一瞬穂先がお辞儀した。「よし、かかった。チヌや。」先ほどより小さいが、40pほどのよい型だった。



 しかし、2枚を釣った後、再びアタリがなくなる。というより、ボケもシラサも全く無傷。根気よくシラサを投げる。団子を投入する。アタリは1度もない。時刻は12時45分。前アタリを見逃したのか、またもや突然が穂先が突き刺さった。「おーー、よく引く。またもいい型や。」海面をわったのは2枚目と同じくらいのサイズ。40アップだ。「気配なく、ボコやな。緊張してあわせる楽しみがないな〜。」と贅沢な思いがでた。その後も基本はシラサ。1杯しかなかったので、団子投入の合間に小さいもの時々7,8匹撒く程度で、大きいのを刺し餌にした。午後14時になった。舞鶴湾遊覧船がすぐ近くを通った。船のお客と目が合う。「『何してんにゃ、こいつ。』と思われているのだろうな。あれはチヌを狙っている筏釣りですとか解説されているのかな〜。」と考える。遊覧船が通ったあと、波がやってきて筏が揺れた。竿は置き竿なので筏の上下とともに動いている。その揺れの中、再び穂先が突き刺さった。揺れが誘いになったのか。上がってきたのは40p後半、1枚目より若干小さいように思えた。



 「今日はすごいな。こんないい型ばっかり釣れる。それにしても今の1枚はあの元気なシラサのおかげやな。5,6回あげても、いつも手を広げとった。当たればチヌ、しかも無警戒に食ってくる。」訳あって今回は年無し以外ならチヌを逃がしてやろうと思っていた。こんなときに限って釣れるものだと思った。その後、再び退屈な時間が訪れた。「年無し釣れへんかな〜。今日みたいな日は可能性あるように思うのやけどな〜。」時刻は15時になった。本日のアタリ餌のシラサをやめて、大チヌに目立つように巨大なボケに代えた。投げにくいので、直下に落とした。3分ほど見ていたがアタリはない。もともと風邪気味で疲れた。竿の横に座って、更に1分見た。「ちょっと、横になろ。限界。疲れた・・・。」横になって10秒もしない内にコトと音がしたように思って、体を起こすと竿が落ちかけている。揺れで傾いたのか、魚が持ち込んだのかわからなかったが、竿まで戻りあわせた。「おお!!!かかっている。これもいい型や。」良型はすぐにわかったが、今までのより強い気がした。半分くらい巻いたときにすごい突っ込みを見せた。今日初めてバレるかもと思った。「大きいぞ!2.5号を信じて巻きまくれ。」上がってきたチヌを見て、びっくり。一目で年無しとわかった。無事タモ入れ成功。「やった!!!!!!苦節4年。HPを作ってから初めて釣れた!」しばらくチヌにみとれ、写真を撮った。「でかいな〜。年無しは。」



 その後17時半まで釣るがアタリはなかった。十分満足していたので、戦意もなかったけど。迎えに来たおじさんは、私の釣果を見て、驚くとともに喜んでくれた。筏から上がってしばらくするとがじろうさんが来てくれた。仕事を終えてすぐ来てくれた。今日の喜びを誰かに話したかったので、とてもうれしかったし、がじろうさんも自分のことのように喜んでくれた。その後記念撮影をしようとしたが、チヌが暴れまくり大変だった。さらに検寸も大変。鱗が飛びまくり、早くしないと魚が弱ってしまう。2番目に大きいのは、普通にはかっても49センチはある。何とか角度を変えて50pないかと思った。がじろうさんが頭を押さえてくれたおかげで50pに到達!計るとすぐリリースしてやった。渡船屋のおじさんが、逃がすなら欲しいと言われたので、3番目に大きいのともう1枚はあげた。もう1枚はリリース。本当は全部逃がしてやりたかったが、おじさんには昼間、デジカメが充電切れ寸前だったので、電池を買ってきてもらったり、5時納竿のところを5時半までやらせてもらうなどお世話になったから。

 渡船場にいた他の漁師さんが上手だとほめてくれた。上手?・・・、確かに釣りは釣ったものが上手。釣れる釣り場で、釣れる餌で、釣れる場所でやることも上手の重要な要素の1つだと思う。でも私は遠出は苦手だ。今回は岸本さんが教えてくれたから、平に行ったまでのことだ。岸本さんに感謝したい。平も人が入れば、チヌも警戒心を持つだろう。今がチャンスかな。形のよいチヌだったので、帰りに久しぶりに魚拓をとろうと釣り具屋に持ち込んだが、鱗が飛んで悲惨な魚拓になってしまった。テンションが下がった。自己最高記録のチヌが釣れたときはそうならないように注意したい。ちなみに最後のチヌの腹には、10匹ほどのオキアミとシラサ、ボケが少量入っていた。外道がいないので、撒き餌はすべて底にたまっていたと思うが、海の中はどんな状況だったのだろうか?うまくやればもっと釣れたのか・・・。

  

釣果:チヌ5枚(53・50・48・40・40p)