7月1日(日) 大丹生(小雨) 大潮
長い間ご無沙汰しているので、大丹生に行こうと決めた。釣り場速報を見ると相変わらずのようだが、もうそろそろ釣れ出すだろうという期待感もあった。さらに前回経験したイガイ釣りを大丹生でやってみようと思った。当日は2時15分に自宅を出発し、黒鯛釣り具店では、丸貝、サナギ、オキアミ、氷を購入。弱気の虫がでてこないよう、団子は買わなかった。
出船は4時半ごろだった。沖側の筏に乗った。海坊主さんからカセの情報を頂いており、筏がダメならカセに移ろうと考えていたが、カセ周辺には防波堤の長竿のお客さんが集中していて、残念ながら落ち着ける状況にはなかった。まずはイガイをとって、パラパラやりながら落とし込み開始。穂先が突き刺さるイメージが頭から離れないが、全く穂先は無反応。「あせらない、あせらない。8時までにアタリがあれば大丈夫。」そう言い聞かせながらがんばった。8時になったが気配ゼロ。「昨日マーやんは9時半からアタリがあって、よい釣果をあげられた。まだまだ諦めたらあかん。」時刻は10時になった。「あかん・・・。」11時になってもアタリはない。大丹生で釣れないと他の釣り場と違って、つらい気持ちになる。まるで広島カープの試合を見ているような気持ちになってきた。「なんでそうまで悲惨な負け方できるのかな〜、脚本家でも考えつかんほど最悪の結末やし(どうしてここまでチヌがおらんかな〜、前向きな釣り師でもお手上げやし)」「いっそ広島ファンをやめられたら、毎日こんな不愉快な思いせんですむのに・・・(いっそ釣れる大丹生の復活なんてこだわり忘れられたら、毎回こんなに落胆せんでいいのに・・・)」「今年もBクラスか、立て直せるとは思えへん。(今日も撃沈か、チヌがいることを信じられへん。)」
妙なあせりを感じながら釣り続けた。他の人がバンバン釣ってるのに自分が釣れない状態の方が、大丹生に限って言えばまだましである。他にも4人の釣り人がいたが、竿が曲がっている様子はない。雨は終日降っていたが、午後2時頃ころからは強くなった。避難箱に入って雨を避けた。避難箱の中にはソファーの一部のようなクッションが入っており、よい枕になった。そして雨音を聞きながら眠ってしまった。起きたのは2時半過ぎだった。一眠りしたことで、気持ちも落ち着き冷静にもう一度穂先を見つめた。「一時合いあれば、2,3枚は釣れる。この時期、2,3枚釣れれば上出来や。がんばろ!」気持ちの切り替えはできたが、海の状況はそのままだった。キス、タコ、ヒトデ、地球を釣った。どんどんチヌから離れていく。チヌの気配は当然ない・・・。18時、諦めておじさんを呼んだ。大丹生4連敗が決定した。迎えに来てくれた西田のおじさんによると、筏群の真ん中に乗られていた釣り人が1枚釣られたそうだった。それを聞いてなんだかほっとした。「よかった。7月下旬になれば、きっと釣れるやろ。あと少しの辛抱や。」
18時15分頃、大丹生を後にした。車の中で当日の釣りを振り返った。予定に反して、途中でイガイを大量に撒いたりしてしまったが、この時期に初めて落とし込み一本で一日やりきった。しかし初志貫徹したのだが、冷静さを欠いた釣りだったと思った。なぜなら、山弘と大丹生では条件が明らかに違っていたし、その予想もついていたのに、違いを無視してしまったから。イガイはどこのチヌでも食べるが、山弘と大丹生では反応の度合いはおそらく違いがあるだろう。団子についてもそうだ。私は団子釣りは好きだが団子信者ではない。団子を打った方がいい時もあれば、団子を打たない方がよい時もあると思う。今の大丹生ははっきりわからない。そして最大の違いが筏周辺の魚影の濃さだと思う。団子を使わない釣りには重要な要素だと思う。食性の違いがあるかもしれない大丹生の数少ないチヌに餌を食わすには、撒き餌の量や餌の種類、釣り方などもっと工夫した方がよかった。釣り方の順番やその釣りを見切るタイミングなど、経験を積まなければなかなかうまくいくものではないが、思いこみや期待だけで一日押し切るより、いろいろ考えながら一日の釣りを組み立てて行く方が充実感が残ると感じた。今回は結果的には満足のできる釣行ではなかったが、いろいろ勉強になってよかった。次回の予定は堂の浦。考えるほどの経験も知識もないので、トシさんに頼りっきりの釣りになるだろう。なんとか、3年ぶりの堂の浦のチヌに会えるようがんばってみたい。
釣果:次回の舞鶴では、イガイにこだわりつつも柔軟にがんばってみたい。