7月31日(火) 吉田(晴) 大潮
今回は半日の予定で釣行することにした。大丹生に連続して行きたかったが、どうも大丹生は長期戦になりそうだったので、大丹生同様ここ数年ろくな釣りができていない吉田に行くことにした。人もある程度は入っているだろうし、大丹生より勝負は早いと思った。当日は2時半頃自宅を出発し、黒鯛釣り具店で団子(小)、丸貝小袋3、サナギを購入した。その後舞鶴でうどんを食べて、吉田には4時15分頃到着した。先客がお一人4時半頃出船され、私は嵯峨根のおじさんが戻ってきた4時40分頃出船した。おじさんは沖側に船をすすめて、「右か左か、どちらにされますか?」と聞いてきた。私はどの筏を指しているのかわからなかったので、適当に「右」と答えた。「・・・・・(聞き取れなかった)は黒鯛の社長さんが乗られる筏で・・・・」とおじさんは話している。私はそれが右なのか左なのかわからなかったが、「じゃあ、その筏にのる。」と答えた。乗った筏は沖側の小屋無し筏だった。
まだ暗かったのでまず、竿に糸を通してからイガイをとろうと海をのぞくとイガイがついていない。全部はぎ取られている。徹底的にない。はいつくばってフロートの底に手をまわして得たイガイはやっとひとつかみ。刺し餌にできそうなものは10個ほどしかなかった。稚貝と小丸貝を撒きながらまず落とし込みから始めた。5時15分頃丸貝にアタリ。コチョコチョと当たってから、もたれるようなアタリがでたところであわせた。「よっしゃ!」と思ったが空振りだった。おそらくもう少し待てば、押さえ込むまでいきそうなアタリ方だった。「しまったー、あわてた。」チヌがいると思って更に落とし込みを続けた。しかしその後20分何のアタリもでない。ワンチャンスを逃した気がして後悔した。「さてどうしよう。まだチヌはいそうな気がするが、イガイはないし、丸貝も撒くほど持っていない。パラパラ撒きながらの釣りは長続きしない。」状況的に団子を投入し、サナギをメインに釣るしかなかった。5時40分、団子投入。すぐに底からはあぶくが上がってきた。表層にも大量の魚影。一気にボラとコノシロとウグイが大集結した。「すさまじい活性だ。」とりあえずサナギハリス団子で様子をみる。団子にガンガンあたってくる。刺し餌に対するアタリがほとんど判別できない。しかし、あげてくるとサナギはなかった。「ウグイの仕業?」もう一度サナギハリス団子。団子にあたってくるとハリス団子はアタリがわかりにくいが、それっぽいアタリがあったように思えたので、あわせてみた。「かかった。おーー、ボラかと思ったがこの引きはチヌでは?」中型チヌの引きを感じながらあげてきたが、あと1歩で姿が見えてきそうな所で針がはずれた。「あっ・・・、でもさっきのは・・・。」いそうで釣れない。焦りを感じる展開になってしまった。しかし、その後ハリス団子には明らかなボラのアタリしかでなくなった。団子へのアタックは更に激しさを増し、団子が下まで到達しない状態になった。仕方なく、団子は別打ちにしてサナギを落とし込むとひったくるようなアタリで連発してウグイが釣れた。「困ったな〜。」と独り言を言った時、朝に嵯峨根のおじさんが言われていた言葉を思い出した。「みんな、ウグイとコノシロに邪魔されたと言うが、黒鯛の社長さんはそんなことは言わずにチヌだけ釣る。」「そうや、ウグイがなんて言ってるようではあかんのや。でもなあ・・・ならばこれでどうや。」500円玉より一回り大きな丸貝を落とし込んだ。「ウグイめ、流石に口にはいるまい。でも、ウグイはあたらんけど、チヌもあたらん。」しばらく放置した。4,5分経過した頃、丸貝に小さなアタリがあった後、すぐに押さえた。「よしかかった!これはチヌやろ。」しかし、ボラを上げた時もにたような引きだったので、引きだけではわからない。「でも、餌からしてやっぱりチヌしか考えられない。」早く結果が見たくてどんどん巻き上げたが、後少しというところで魚の引きが変わってしまった。「ありゃ〜、ロープや。どうしよ。」糸をゆるめてもとれない。仕方ないので強引に引っ張ろうと思ったが、思い直してひっかかったと考えられるロープをあげると、糸の張りがゆるんだ。「やっぱりこのロープか!」竿を置いて、だめもとでロープを1メートルほど引き上げると再び穂先をたたく引きが現れた。「はずれたぞ!」竿を持って再び巻き上げるとすぐにチヌの顔が見えた。「やっぱりチヌか!」しかし違うロープにまたからまったが、運良くまたもはずれた。やっとの思いですくった。「お〜、やった。こんな幸運もあるんや。」とても興奮した。30p中ごろの大きさだったが、大きさにかかわらず、最初の1枚は緊張するしうれしい。7時半のことだった。パターンを見つけたと思い、大きめ丸貝で同じ方法を試すが、アタリはでない。丸貝やイガイにはアタリはないが、サナギに変えると時々微妙なアタリはでる。あわせるようなところまでいかないが、切り口はチヌっぽい。多少の気配を感じながら時間は経過した。
9時頃、背後の筏にもう一人釣り人が来られた。9時半、背後の筏におられたもう一人の釣り人が良型を釣られた。餌はサナギらしい。団子無しの釣りをされていた。9時40分、今度は9時に来られた釣り人が良型を釣られた。これまた団子無しの釣り。餌はイガイらしい。こちらは団子を打っているので、すさまじい外道でなかなかアタリが見極められない。「こんな状態では、釣りにくい。やっぱり団子無しの落とし込みに歩があるのか・・・。でもしたくてもイガイがないしな〜。残念。」10時10分、それまで迷いがあったが、本格的に団子釣りで勝負することにした。「なんでもかんでも寄せまくれ!」手返しよく団子を投入。餌は団子に包まず、サナギを落とし込んだ。ウグイが中層でかかることもあったが、底まで到達することもある。10時20分、またも9時に来られた釣り人がかけた。「悲し・・・。ただ餌を落とし込む方がいいのか・・・。団子に寄ってくるチヌもいるはずやのに。」そう思っているとサナギに極小アタリ。当日はそのようなアタリがあっても、餌が無傷のことが多かったので、そのまま見送った。2分ほど経過しただろうか、突然凄いスピードで穂先が入った。ボラかウグイの吸い込みアタリと思ったが、反射的にあわせた。結構な手応えだが、確信は持てない。「自分だけボラ釣るのはいややな・・・。」と思ったが、上がってきたのは良型チヌだった。「お!やった。あれがチヌアタリやったんか。あんなアタリ、いままでもあったような・・・?」2枚目を上げたことで、チヌがそれなりには寄っていることを確信した。
その後も、はっきりしたアタリはでないが、時々微妙なアタリがある。極小アタリで小丸貝がなくなったり、サナギがかじられたり、落とし込みで底から1〜2ヒロ上で鋭角的なアタリがあったりと。すごい外道の状態はそのままだったので、釣りにくい状態は変わらなかったが、そのなかでチヌアタリを見極めようと釣ることが、とても楽しかった。久しぶりに期待しながら釣りを続けられる状況にあたったが、11時45分、おじさんが迎えに来られて納竿となった。
おじさんによると私が納竿した時点では手前の方では釣れてなかったようだ。釣れても小チヌが多いらしい。当日は沖側がよかったということだろう。2枚目のチヌを家でさばくと腹はイガイでいっぱいだったので、イガイパラパラ釣法は効果的であることは間違いない。私の背後のお二人の釣り方もそうだった。しかし、団子でも十分よい釣りができる可能性はあると思った。今年は団子釣りをほとんどしていないので、そろそろサナギや丸貝での団子釣りをしてみたくなった。
釣果:2枚(40.5・34p)