12月28日(金)     白杉(雨)    中潮

 昨年はできなかったが、恒例の忘年会が28日に決まった。いつもは忘年会の翌日に釣りをするのだが、休みがとれたので、28日からトシさんと竿を出すことにした。当日は4時半に自宅を出発し、黒鯛釣り具店には5時過ぎに到着した。店に入るとオッチャンさんがおられた。「あれ?いつもと違う曜日ですね。明日行かれるのかと思ってました。」「いえ、休みがとれましたので」「そうですか!」自分も休みをとって釣りに行こうとしている訳で、驚くようなことではないのに・・・。団子(中)、丸貝小袋1、ボケ30、サナギ、アオイソメ300円、合計4100円を購入し、しばらくオッチャンさんとお話しして店を出た。舞鶴市内に入り、オッチャンさんも寄られるだろうと思い、吉野家に入ろうかと思ったが、うどんを食べたかったのでいつも通りなか卯に入った。うどんを食べ終えたころ、オッチャンさんが店に。「あれ?吉野屋に行かれるのでは?」「いえ、最近はここに来ているんです。」「そうでしたか!」と、またも同じような質問をしてしまった。どうでもよいような質問ばかりしてしまったが、オッチャンさんはいつも丁寧にそしてにこやかに返事をしてくださる。そして、一足先に店を後にした。その後、コンビニで弁当を購入しているとトシさんが来られ、一緒に白杉に向かった。

 今回の渡船屋さんは一本松渡船さん。初めての渡船屋さんだったが、気さくで親切な船頭さんだった。前日の釣り人は4時半頃からアタリがあったと話されていた。雨がすでに降り始めていたが、7時前に出船した。乗った筏は時々お世話になる田上渡船さんの筏の3つほど先の筏だった。辺りを見回すと白杉の筏群にいるのは我々だけだった。「白杉の筏独占や。」「掃除も仕事もせんと釣りしてるようなのは、我々だけということでしょ。」とトシさんが言った。釣り開始は7時10分頃だった。まずはボケで落とし込む。反応なし。アオイソメも反応がない。「う〜ん、何もおらんのか?外道がたくさんいると船頭さんは言ってたけど。」反応がないので、イガイを潰して撒き始めると、反応がすぐに出始めた。チャリコ、フグが釣れる。7時40分、筏中央でイガイを取っていたトシさんと話していると、ガタンと音がした。横を見ると、トシさんの竿が飛び跳ねている。穂先はもちろん、大きく曲がっている。久しぶりに見る豪快なアタリ。「チヌや!」トシさんが戻ってやりとりを始めた。上がってきたのは40p中ごろの大きなチヌだった。見事GET。「いいな〜。」さっそくチヌがいることが確認されたので、俄然気合いが入る。しかし、アタリは連発はしなかった。イガイパラパラ攻撃で粘ろうかと思ったが、前日の釣り人はサナギであたったらしいし、筏には団子の後もあったので、団子を投入することにした。8時15分頃より団子投入。ボケやイソメには時々アタリがあるが、フグやウミタナゴのようだ。30分もするとサナギハリス団子にアタリが出始める。一瞬緊張したが、どうもアタリが違う。上げてみるとサナギは無傷。丸貝ハリス団子も同様のアタリがでる。最初はウミタナゴかあるいは歯のない魚が餌を触っているのだろうと思ったが、どうも団子にあたっているようだ。「うん?何?」9時半、団子が切れているのにしつこく丸貝をさわってくるので、タイミングをはかって適当にあわすとのった。まあまあの重量感だが、引きは弱い。上がってきたのはなんと35pほどのボラだった。「ほお〜、ボラがいるのか・・・。」チヌのアタリはないが、ボラをはじめ、いろんな外道が時間を追うにつれ、多く集まってくるのがわかった。「状況はいい!」12時半、2本目のボラを上げる。この頃になるとボケやイソメはすぐに外道にやられてしまうようになっていた。最初弱々しかったボラのアタリも、結構強くなってきていた。14時、500円玉くらいの丸貝をハリス団子で投入。ボラがすぐにあたってくる。団子をきって50pほど餌をずらした。餌にはあたりはない。しばらく放置して少し上に誘う。着底とほぼ同時くらいに当日初めて穂先がクッと入った。即アワセ。「かかった!チヌや。やっぱりおったか!」慎重にやりとりした。まあまあの型を予想していたが、上がってきたチヌをみて、ガク。「なんじゃ、ちいさ。」でも、うれしかった。「今日はいいぞ。まだいるで。これから!」写真を撮った。



 しっかり撒き餌をして、それに寄ってきた状況なので、ほかにもチヌがいることは間違いと思った。集中する。しかし、ボラはさほど大きな問題ではないのだが、フグの活性がヒートアップしてきた。ボケやイソメは瞬殺。丸貝でやればよいのだが、親指の爪ほどの丸貝しか無く、フグに食われてしまう。もちろん、サナギも食いちぎられる。なかにはきれいにきれたサナギがあがってきたこともあるので、チヌアタリも混じっているように思うが、アタリがとりにくい。もどかしい部分もあったが、このような状況は久しぶりだったので、楽しくもあった。餌はサナギ中心で、なんとかアタリをとらえようと頑張った。「適当な大きさの丸貝があったらな〜。」

 15時、トシさんの竿が曲がった。上がってきたのは私と同型のチヌだった。餌はボケらしい。「え、こっちはボケはもたんけど・・・。」でも、試しにボケを落とし込む。着底。「お〜、無事や。フグはどうしたんや?」しばらくするとフグと変わらぬ小さなアタリ。「やっぱりな」と思い、適当にあわすとのった。すると結構引く。先ほどのチヌよりはやや強い引き。「おおお、チヌや。よっしゃ2枚目や。あれがチヌやったんか?」しかし、残念ながら後少しというところで、針はずれ。続いてボケを落とし込む。またも極小アタリ。あわすとのった。今度もフグではなさそうだが、弱い。上がってきたのはチヌだったが、22pほどの小チヌ。「こんなのがおるんか・・・。なんだかよくわからないが、入れ食いモードか。」しかし、次のボケは再び瞬殺。フグが再び元気になった。「なんの餌で勝負すべきか。アタリは極小でもチヌの可能性はあることはわかった。どのアタリがチヌなのか。」驚異的なフグの活性のなか、がんばるがうまくいかない。4時過ぎ再び、トシさんがボケで中型を上げる。当日は終始雨が降り、空には雨雲が厚くかかっていたため、もう相当薄暗い。焦る。それまでもイガイは何度か試していたが、アタリはでなかったが、このまま柔らかい餌で勝負していても、チヌアタリをとらえられないと思い、アピール度を上げる意味でも大きなイガイで1発勝負に出ることにした。落とし込むがアタリはでない。「やっぱりあかんか・・・。」と諦めて穂先を見ていると、急に穂先が入った。失敗。「あいた〜、しまったー。」最大のチャンスを逃し、ショックを受けているうちに、4時半をまわり、もう完全に暗くなりアタリもでなくなった。体力的にも冬の一日中の雨状態はきつかった。残念な思いは強く残ったが、4時50分納竿とした。チヌはいただけに、何度かのチャンスをものにできなかったのが悔しかった。

 陸に上がると雨は一層強く降り、その中で大急ぎで着替えて、荷物を積み込んだ。渡船屋さんで、暖かいお茶を一杯頂き、挨拶をして白杉を後にした。感じのよい渡船屋さんだったので、また来ようと思った。その後東舞鶴の駅前のウエーブというホテルに到着したのは5時40分。6時40分には大雨の中、がじろうさんがホテルに来てくれて、3人で居酒屋に出かけた。9時半頃まで、飲んで食って楽しいひとときを過ごした。居酒屋をでると雨は上がり、星が見えていた。明日からどんどん天気が悪くなっていくという予報だったが、なんだが期待がもてそうでよかった。10時、ホテルに戻り風呂に入った。のんびりとした気持ちだった。また明日も釣り。楽しみ。「明日は大きいの釣れるかな〜。」


(トシさんの釣果。44.5p頭に3枚)

釣果:1枚(29p)