9月12日(土) 大丹生(雨)
約3週間ぶりに釣行できることになった。このところ晴れた日が続いていたが、生憎の雨予報。しかし、この季節の雨なので、さほど気にはならなかった。当日は3時20分頃、自宅を出発した。曇っているためか蒸し暑く感じた。その後、黒鯛釣り具店で団子(大)、サナギ2袋、丸貝小袋1つ、氷を購入した。舞鶴に入ると雨が降り始め、雨の激しく降るなか大丹生にはまだ暗い5時20分頃到着した。夜が明けるまで、車の中で一休みするつもりで、駐車場に向かうとそこには車が6台ほど止まっている。「うぉ、すごい人や。」みなさん、雨が降っているので車で待機されているのかと思いきや、そうではない。暗い中、出船されたようだ。「予約してないし、筏空いているのか・・・」渡船場に行くと、ちょうど釣り人を乗せて出船する西田のおじさんがおられた。なんとかしてくれそうだった。西田渡船は基本早い者が優先。雨だとか暗いだとか言ってられなくなり、出船することにした。
乗った筏は一番岸よりの筏だった。まずはイガイの落とし込みから。反応はない・・・、というより、釣り以前の問題が。「寒い。」Tシャツに長袖ジャージ、その上に薄いゴアテックスの合羽、その上に最近購入した漁師合羽。本来なら暑くて汗をかきそうなのだが、寒い。もちろん、漁師合羽なので、浸水はしてないだが、雨が冷たく、風で更に冷える。7時には帰りたくなった。雨は降り続く。釣りの方は団子を投入し、サナギをメインでやるがアタリはない。9時には体力の半分以上を消耗したように感じた。「せめて、昼まで粘ろう。」まったくアタリはなかったが、10時頃よりたまにサナギに触るようになった。と言ってもチヌアタリではない。11時、試しにイガイの半貝と落とし込むと着底前に穂先が突き刺さった。上がってきたのはシマイサキ。その後、イガイの半貝でハタ2匹、シマイサキ1匹、サナギでチャリコを釣る。「外道は一通りいるやん。ちょっとずつ状況はよくなってるかも。」たまにサナギを突く状態は12時以降も継続した。そのうち、ズボっときそうな気がした。寒いが粘る。13時半、サナギハリス団子への細かいアタリをあわせた。「うぅうう、来たぞ。うぉおおおおー」かけた魚はすごい勢いで右に突っ走った。「60か!こんな突っ走り経験したことがない。」必死のやりとりで、突進を止めた。巻き上げにかかると意外におとなしい。「あれ・・・?」上がってきたのはスレ掛かりのボラだった。「あ〜あ、おかしいと思った。気配がなかったので、てっきりチヌやと初めは思ったが・・・。」残念だったが、チヌに近づいているようには思った。雨は間断なく降っている。その後も集中してやったが、状況はそれ以上の進展はない。「やっぱりここまでか・・・。もう体力も限界。」
14時20分、気分転換に筏の裏面に移動した。朝8時と10時にイガイを撒いておいたポイントだ。12時までに何度かはイガイを落とし込んだが、アタリはなかった。今度は大イガイを付けてみた。着底するもアタリなし。上に大きく誘った。3回目だっただろうか、誘ったあと、コツコツというアタリがでた。初めてのイガイへのアタリだった。大きなイガイだったので、もう少しはっきりしたアタリを待ったが、反応はない。上げてみるとイガイがない。「やっぱり、チヌアタリやったんか!?」再びイガイを落とし込む。微妙に穂先が引っ張られる。「うん?クラゲのスレ・・・」回収するとイガイがない。再びイガイを落とし込む。今度はコツコツクッとあたるも、のらなかった。「今のは確実、チヌや。こんなに連続してあたるんや。きっと何枚かいるぞ。チャンス到来!」今度は小さめのイガイを落とし込む。そろそろ着底かと思った時、穂先が突き刺さった。「うぅ!かかったぞ!チヌや。」必死にやりとりする。「頼むから、はずれないで!」何度かの突っ込みをかわして、すくった。「やったー!とったぞー!」苦労してやっと釣れた。むちゃくちゃうれしい1枚だった。寒い中、がんばったのが報われた気がして、満足した。
チヌの写真をとって、すぐにイガイを落とし込む。3ヒロほどのところで、餌に触った気がして、止めてみる。するとコツコツ小さくあたった後、ククックと押さえた。残念ながら乗らなかった。「今のはチヌのような。浮いているのか。」再びイガイを落とし込む。今度も先ほどより深い5〜6ヒロほどであたってきた。「やっぱり、上にいる。正確に言うと、浮いているチヌが多いということかも。」しかし中層でのアタリをはずしているうちに15時が過ぎ、アタリがでなくなってしまった。釣り座に戻ってサナギで勝負する。一度よいアタリでサナギが取られたが、後は反応がない。サナギがそのまま上がってくる。イガイも試すがアタリはない。15時半をまわった。16時半には納竿しようと思ったので、最後は釣り座ではなく、釣れた裏面での落とし込みにかけることにした。まずは釣れた左隅に落とし込む。反応無し。今度は筏中央に落とし込む。だめ。立ち上がったまま、仕掛けを誘い上げ、筏の右端まで3メートル移動し、再び竿を下げる。いつもなら、巻き上げてから移動して、もう一度落とし込むのだが、面倒くさかった。おそらく餌は斜めに沈下していったと思う。竿の曲がっている角度からして、底から1メートルほど上あたりを沈んでいたと思うが、いきなり穂先が突き刺さった。「きたー。」かかった。今度もまたすごいアタリだった。手応えも十分。魚は前方に走ったので、ハリはずれがこわかったが、巻き上げは少し余裕があった。チヌがやや前方に浮いたので、海面でばしゃばしゃされたが、うまくすくえた。「よっしゃ!」15時50分だった。
その後16時15分頃まで筏の裏面でがんばるがアタリはでなかった。釣り座にもどるとサナギに大きなアタリが出てチャリコが釣れたが、16時40分納竿することにした。「疲れた。」雨はまだ降っていた。当日はカセを含めて短竿師には目立った釣果はなかった。ただ、防波堤のフカセ釣りの釣り人は釣果を上げていたそうだ。中層をうまく釣れば釣果がでたのかもしれない。釣ったチヌは2枚とも撒いたイガイをしっかり食っていたので、底でもチヌは捕食していたとは思うが。筏からあがるとがじろうさんが来てくれていた。今日は厳しい天気だったが、秋のよい季節にまたのんびりと一緒に糸を垂らしたいと思う。
釣果:2枚(44.5・42p)