2月15日(日) 大丹生(晴れ後曇り)
再び大丹生に行くことにした。当日は4時半に自宅を出発し、黒鯛釣り具店には5時頃着いた。しばらくするとオッチャンさんも来られた。オッチャンさんは土曜日に行かれることが多いが、流石にこの天気予報なので日曜日にされたようだ。挨拶を交わし、オキアミ、ボケ20、丸貝小袋1、石ゴカイ500円を購入し、先に店を後にした。そして、釣り場には6時半頃到着した。
渡船場で牡蠣を調達し、いざ出船。今日も筏には誰もいない。前回と同じ筏に乗った。牡蠣ゴミを撒きながら、牡蠣やボケを落とし込むが全く穂先に反応がない。同じ作業を繰り返した。釣り始めて1時間半が経過した8時20分、今日初めて穂先に魚の反応が出た気がした。朝から結構潮が流れており、餌が根掛かりをするなど、紛らわしい反応が穂先に出ていたので、アタリを確かめようと糸を張ってみた。するとコツコツと軽い反応が手に伝わってきた。「やっぱり、魚や。この感触、前回と同じやな。前回はこのアタリを失敗した後、次の1投でチヌ釣れたしな。もしかしたらチヌかもしれんし。」テンションを緩め、その後のアタリを待つことにした。しばらくすると細かいアタリが出始めた。はっきりと押さえ込むことはなかったが、最初のアタリなので、とにかく魚をかけてみようと適当にあわしてみた。するとあわせた腕が途中で止まった。思いもよらない重量感。「うお、チヌか!」魚はグイグイと引く。瞬間的な突進力はないが、とにかく重たい。引きは下へ下へという具合だったので、ある程度落ち着いてやりとりはできた。良型は間違いなかったが、上がってきたチヌは予想以上に大きかった。無事すくった。「よっしゃ!でかい。」良く太ったチヌだった。
早々に1枚釣れた。9時前には櫻井渡船の筏でも大型チヌが上がり、今日はいけるかもと思った。天気はとても2月とは思えない陽気だった。9時過ぎ、三重に行く予定だったが、仕事疲れで寝過ごしてしまったヒラマサさんから電話。大丹生に来られるとのことだった。夕方の時合いも十分期待できそうだったので、喜んでお待ちしている旨を伝えた。せっせと手返しと撒き餌だけは続けた。きっと時合いになれば、この撒き餌が効いてくるはず。ヒラマサさんと、1枚づつでも釣るための準備をしておこうと思った。しかし、アタリはない。11時過ぎ、ヒラマサさん登場。どんなに細かいアタリでもあわせようと、集中して穂先を見つめるがあわせられるアタリはでない。微かにさわることがたまにあっても餌はほぼ無傷のことが多かった。13時、ボケで小型のカレイが上がる。13時半にはゴミを撒き終え、牡蠣を中心にひたすら落とし込んだ。アタリは全くない。しかし、15時からの時合いを期待してがんばった。15時前、餌がとられる始めた。牡蠣に2度のアタリ。ハリがなくなったのでフグだと思うが、魚の活性は上がってきた。15時過ぎ、牡蠣にアタリ。コツコツと触った後、コチョコチョアタリが続き、穂先が若干入っていった。「よっしゃ、のった!やっぱりきたか!」さほど引きは強くないが30中ごろのチヌを確信した。そろそろ魚が見える。期待して2枚目をのぞき込んだ。するとそこに現れたのは巨大な黄色いやつだった。巨アイナメ。軽く30オーバー。「なんで、あんたはそんなにデカイの・・・。」がっくりしたが、きっとこの後チヌの時合いがくるはず。そう思って再度集中した。しかし、待てどもアタリはそっれきりだった。結局納竿まで・・・。朝はいけるかと思ったが、防波堤でもほとんど釣れておらず、海の調子は良くなかったようだった。残念だった。
岸に上がると寒い中、がじろうさんが来てくれていた。しばらくがじろうさんと話した。その後、白石湖に向かうヒラマサさんと別れ、帰路についた。帰り道、イルカの「なごり雪」を聴いた。雪が無性に見たくなった。雪景色が恋しくなった。釣りに行くなら、暖かい日の方がよいかもしれない。でも、その季節にあった風景に定期的に出会えることで、季節の流れを感じる。学生の頃に比べてはるかに早くなった時の流れを感じる。寂しく感じることもあるが、そう感じるからこそ一日を充実したものにしたいと思える。だから冬は、朝夕の突き刺さるような寒さ、雪をかぶった山、灰色の雲がたれこめる空でいいと思った。ところで、今日と言う日は充実した日だったのか。朝に出会ったオッチャンさん、乗船前に話した大丹生防波堤に行かれる方、昼間の変化のない海に一緒に釣り糸を垂れてくれたヒラマサさん、そして短時間のお迎えのために来てくれたがじろうさん、みんなのおかげで充実した一日になったことをあらためて感じた。
釣果:1枚(48p)