3月30日(月)     甲ヶ崎(晴れ時々曇り)

 今回はトシさんと甲ヶ崎に行くことにした。7年ぶりである。以前は行ってもセイゴを釣っていたが、今回は大チヌ狙いである。野村渡船さんでトシさんと合流し、6時前に出船した。釣り場は湾奥かと思ったが、近くに仏谷の児島の筏群が見える筏に降りた。筏が小さいので、トシさんとは別の筏にした。第1投はボケの落とし込み。スルスルスル、着底。「はや。水深は久美浜ぐらいと記憶していたが、もっと浅いぞ。4メートルほどか・・・。」なぜか、この水深はもの足りない。直下では釣れる気がしないので、ちょい投げで、前方の牡蠣筏を狙った。餌はボケと牡蠣を繰り返して使用したが、全くアタリはない。オキアミ入りの団子を打っても外道すらいない。晴れてはいたが、北風が結構強くて寒い。久しぶりの釣り場で釣れる気もせず、なんだか心まで寒くなってきた。船頭さんが何度も見回りに来てくれ、声をかけてくれるのが救いだった。

 時刻は15時になった。あまりの退屈さに完全に戦意を失いかけていた。すると牡蠣の半貝の落とし込みに反応が出た。「おお、魚がいる。フグか?」上げると餌がない。ハリスには傷がないので、フグではなさそうだ。次ぎも着底後、すぐに反応がでたので、適当なところで当日初めてあわした。気合いが入ると立ち上がってあわせるくせがあったので、いきなりハリが見えるところまで上がってきた。「浅いの忘れてた・・・。この水深で本当に大チヌかかったらどうなるんやろ?すごいことになりそうや。それが甲ヶ崎の魅力なんかな〜。釣ってみたいなー。」気持ちが前向きになってきた。牡蠣には頻繁にあたるがなかなかかからない。しかし16時にとうとうかけた。「なんか、かかったぞ!」2,3回巻いたら魚が浮かんできた。「うん?チヌか」そこには今年2匹目の携帯チヌ。「なんですか・・・。こんなんいるんか。でも可能性でてきたぞ。」それからは、魚の活性が更に上がり、ボケやオキアミにもアタリが出始めた。浅いためにアタリがダイレクトにでるせいか、大丹生での大チヌと大差ないアタリに見える。しかしどうも針掛かりしない。「正体は何なんだ。小チヌ?それとも・・・」結局、最後まで細かいアタリに悪戦苦闘しながら納竿となってしまった。納竿時間は18時半、もう真っ暗だった。でも最後に期待してやれたのでよかった。

 陸に上がると流石に疲労を感じた。トシさんと親切な船頭さんに挨拶して帰路についた。2時間半はかかると思ったが、意外と早く2時間で帰れた。これも、道路整備や大山崎にインターができたおかげだと思う。当日の帰路の303号線沿いや朽木では、暗かったので詳細はわからなかいが相当多くの工事箇所がまだあった。完成すればもっと早く走れるだろう。でも川や山が切り刻まれる風景はいつ見ても心が痛む。便利さを享受しているのにそんなことを言うのは矛盾しているのかもしれないが。自然と共生できる改造を望むだけである。

釣果:トシさんに餌代払い忘れ・・・