7月17日(土) 大丹生(晴れ)
各地でよい釣果が聞かれるようになった。がじろうさんが40オーバーを4枚上げた上佐波賀も心ひかれたが、このところの大雨できっと濁っているであろうから、またも濁りを狙って大丹生のカセに行くことにした。当日は2時40分頃家を出て、黒鯛釣り具店で、団子(小)、オキアミパック、サナギ、氷を購入し、大丹生に向かった。大丹生には4時半前に到着した。海をのぞくとさほど濁っていない。いきなり予想が外れた。4時40分、もう一人の釣り人と出船。「おじさん、最近どう?」「おう、昨日筏でも4枚釣れたど。型はたいしたことないけど。防波堤はまあまあのやつが、ちょくちょくあがっとる。」「そうか、筏でも釣れたんか〜。どうしようかな。カセに行こうと思ってたんやけど。筏の大きさはどんなん?」「大きいのは37、8」「へえ、まあいい型やん。どうしようかな、カセにしようかな。おじさんどう思う。」「筏でやりい。」この言葉を聞く以前に、船はすでに筏に向かってたのだが・・・。
乗った筏は、真ん中の列の避難箱付き筏だった。釣り座を筏中央にとり、小粒のイガイをパラパラ撒いた。「よし、やるぞ!・・・?えーーーと、竿は?ひえー、車かよ。」新車はトランクが小さいので、いつもと違い後部座席に竿を置いていた。幸い次の釣り人を乗せておじさんがすぐに筏にやってきたので、とりに戻って5時過ぎに釣り開始。まずはイガイの落とし込み。ハリは今回から6号にサイズアップ。オモリは5B。着底。穂先を見つめる。するとすぐに穂先にコンとあたる。「うん?」すぐにまたチョンチョンと触った。「チヌや。しかも1投目から。」コン、コン、コンコン。「うりゃ!」はずした。「あせってしまった。今シーズン、初めてのイガイへのアタリやもんな〜。びっくりや。おるぞチヌが。」すぐにイガイ投入。着底。「こいこい。」1分経過。「あれ?」上に誘い上げ、ゆっくり落とした。すると底から1メートル上ぐらいから触ってきた。更にゆっくり落とすと、穂先がグググゥとお辞儀した。「よし!ほら、おったぞ。」結構慎重なやり取りをした。チヌが、見えて、無事すくった。「・・・、あれ・・・。もしかしてこんなサイズばっかりか?」写真を撮る気にもなれないサイズだった。スカリに入れて、再びイガイを落とし込む。着底。1分経過。上に誘う。同じパターンで、穂先が入った。「よっしゃ!」今度はあわせた瞬間、重量感があった。「うぅ。」慎重に上げる。結構強いが、糸を引き出されるほどではない。上がってきたのはよい型だった。
「いい場所に上がれた。おじさんと前日の釣り人のおかげやな。今日はいけるかも!」その10分後、今度は着底後しばらくしてあたってきた。当たり始めてすぐにはよいアタリはでなかったが、30秒ほどした後、若干押さえたところであわせた。よい引きを見せてあがってきたのは、先ほどよりは小さいが、まままあの型のチヌだった。5時40分のことだった。
しかし、それからは、アタリがでにくくなり、放置した後に1,2度アタリがあったが、のせられなかった。あきらかに食いが渋くなっていくのがわかった。6時ごろからはアタリがでなくなった。6時20分、着底した餌をしばらく放置するとチクと触った。その後もコチョコチョ触るが、突いているような感じだった。口の中に入っているなら、とられてしまいそうな時間が経過したが、あわせたい気持ちを我慢した。1分は経過しただろう。アタリはずっと続いていたが、やっとクククーと穂先が入ったところであわせた。「よし、のった。ほんまになかなか食い込まないな〜。」上がってきたのは先ほどと同じくらいのチヌだった。そしてこのチヌを最後にアタリはなくなった。7時を過ぎたころから、団子を投入した。「団子に反応するチヌがいてくれ!」そんな気持ちだった。どんどん、魚の活性が落ちていく。朝のうちは、オキアミではすぐにアジがかかってきたが、中層にも何もいなくなった。魚の活性がない。8時、9時、10時と時間が経過する。風があり、多少はましだが、暑い。11時、ご飯を食べながら休憩したくなったので、おじさんを呼んだ。海辺の作業小屋で、筏群を眺めながら、そばを食った。風が気持ちよかった。自然は心が安まる。そして、いつの間にかうとうとしていた。
12時過ぎ、再び筏に戻った。やはりアタリはない。次々と筏や防波堤の釣り人が帰り始めた13時半頃より、少し状況が変化し始めた。まずは底より3メートルほど上にアジが戻ってきた。14時頃からは底でサナギハリス団子にアタリがではじめた。時々、ドキッとするほど、穂先が入るのだが、サナギは無傷。ウグイのように感じた。14時20分、よいアタリがでたが、かからない。「うーーーん、今のは・・・。夕方は期待できるかも。」しかし、期待に反して、1時間たっても、2時間たっても状況は同じ。アタリを見送って、餌を回収するがかじられていることはない。涼しくなった17時頃は、外道の活性が再び落ちて、オキアミが上がってくるようになり、18時納竿とした。なんとか、夕方の時合いを作ろうと努力したが、かなわなかった。
迎えの船には、がじろうさんが甥っ子と一緒に乗っていた。船上で今日の釣りの話しをしながら、船着き場に着くと、「和田さんですか?」と声をかけてくださる方が。「海坊主です。」私より大丹生に古くから通われているが、お会いするのは初めてだった。いろいろお話しした。今日は愛犬を連れてのご夫婦でのドライブだそうだ。「いいな。」と思った。海を見て、竿を出さないのは釣り人からすれば、我慢以外の何物でもないが、その我慢の向こうで見た海の景色と印象は心に残るものになるような気がした。私もそんなドライブがしたいのだが、なかなかできない。更に海坊主さん作の竿を見せてもらった。竿というより、芸術品のように見えた。きれいだった。太陽に多少やられていたので、失礼がなければよかったのだが、おかげで楽しい時間をもてた。18時30分、帰路についた。「雨の日を選んで、釣りに行った方がよい季節になったな。」と思った。
P.S 次の日、マーやんが17時に逆転の年無しをイガイでGET!おめでとう!!私は大丹生にあれだけ行って、10年は釣ってないのに・・・。
釣果:4枚(43・39・36.5・28p)