1月30日(土)    上佐波賀(晴れ時々曇り)

 金曜日に上佐波賀に電話してみると、19番と24番に釣り人が来て釣れているとのことだった。しばらく釣りから離れ、さらに寒さも手伝って、戦意が低下していたのだが、俄然行く気になった。当日は5時過ぎに自宅を出発した。凍結が怖いので、27号線を直進しようかと考えたが、黒鯛のマスターにもご無沙汰していたので、黒鯛経由で行こうと思った。店につくとオッチャンさんと出会った。今日は雁又に行かれるそうだ。マスターにも「久しぶりですね!」と声をかけてもらった。お二人としばらくお話しして、シラサ1杯とアオイソメ300円を購入して、店を出た。「釣りが取り持つ縁やな。」ありがたく思った。

 上には7時頃到着した。船頭さんによると予約した19番は昨日、良型が5枚釣れたそうだ。釣り方はシラサの中層釣りで、私は苦手だが、チヌがいることは確かだった。7時半出船。私の他には17番に一人釣り人がいるだけだった。17番の釣り人はお名前からオッチャンさんの掲示板でお見かけする「まこちゃん」だと思った。筏に乗るとまずは、イガイをパラパラまいて、イガイを落とし込んだ。反応なし。アオイソメ、シラサも反応はない。そこで牡蠣ロープを引き上げた。大きな牡蠣が山盛り。牡蠣を落とし込む。すると牡蠣には反応が出た。「ふ〜ん、外道いるんや。」小さいアタリがしつこく続いたので、適当にあわせてみた。たぶん、フグだろうとハリスを点検するが噛み跡はない。「うん?チヌだったのかも・・・。」再び、牡蠣投入。着底後糸ふけをとって竿をおくとすぐに明確にコンコンコンとあたった。油断していたので、反射的にあわせてしまった。「しまった。今のはチヌっぽかったなあ〜。いや、おそらくチヌや。しまったなあ。待てばよかった。でも、いきなりチヌアタリ連発やし、今日は釣れそうやな。」

 しかし、前回の教訓を生かせていない、この甘さがいけなかった。アタリは朝一だけで、その後はでない。全然、アタリがでない。「チヌはいるはずやけど。」9時ごろだったか、まこちゃんがチヌを釣られた。「チヌはまだ口を使ってくる。がんばろ!」気持ちを新たにするも、やはりアタリはでない。時間の経過と共に魚の生命反応が全く感じられない状況となっていった。「昼頃には状況が改善するやろ。」「14時ごろから変わるかも。」「時合いは夕方か。」時間だけが過ぎていく。もちろんその間、シラサやアオイソメで中層を狙うなどの工夫もやった。だが、外道がいる層を見つけはしたが、それ以上は進まなかった。16時になり、諦めムードの漂うなか、まこちゃんの竿が再び曲がった。見事良型GET。私一人しかいなければ、「潮が悪かった。」などと自己納得する理由を見つけられたかもしれないが、まこちゃんの釣りを目の当たりにして、完全に言い訳できない状況となった。少ないチャンスをとらえたまこちゃんと比較し、自分の釣りが悲しくもあり、悔しくもあった。そして何の盛り上がりもないまま17時納竿となってしまった。

 帰りの船ではまこちゃんと一緒になった。45p前後のきれいなチヌを2枚釣られていた。初対面だったがいろいろお話しした。話しているといつの間にか、穏やかで素直な気持ちになれた。釣れなかったことは渡船場に着く頃には、大したことではなくなっていた。岸ではがじろうさんが待っていてくれた。持ち帰った牡蠣を洗いながら、今日の感想を話した。そして17時半、牡蠣を土産に帰路についた。

 車の中ではいつもの音楽を聴きながら、いつものように回想した。「三好さんのブログの写真はきれいだな。たばこを吸う夢か・・・。昨年、一緒に釣りに行ったとき、そんな話しをしていたな。」「小泉さんは退院できたのだろうか。早く一緒に釣りにいきたいな。」「仏教は輪廻転生を苦と考えたのが、最近はよくわかるようになった。」「他国の貧民の救済に人生をかける人もいれば、他人をだましてでも金を得ようとする人もいる。自分はいったい何をなそうとしているのか・・・。」「そう言えば・・・・・・・・・・・・・・」

釣果:いつか、夢を叶えよう