11月6日(日)    白杉(曇り後晴)

 今回は1年ぶりに後輩F君との釣行となった。場所をいろいろ探したが、結局、釣果は出ていないようだったが、人の多さの影響をあまり受けない山弘渡船に行くことにした。当日は我が家から4時前にF君と出発し、途中黒鯛釣具店で団子(大)、丸貝大袋、サナギ2袋を購入し、釣り場に向かった。道中、ウスイ釣り具の駐車場は車があふれ、5時過ぎに通過した吉田にはすでに多くの車が止まっていた。人の少ない山弘渡船を選んでよかったと思ったが、もちろん山弘渡船も満員で我々を含め、4組9名の釣り客だったので2番船での出船となってしまった。

 2号筏に渡って釣りを開始したのは6時半だった。山弘のおじさんによれば前日は4枚釣れたらしく、期待が持てる。まずは仕掛けを作り、丸貝を数個撒いた後、丸貝を落とし込んだ。するとほぼ同時に釣りを開始したF君の竿がいきなり曲がった。第1投で30p弱GET。いつの間にか腕を上げていた。続いて第2投でもF君はアワセを入れている。こちらはいっさいあたらない。さらにF君は第3投で、またもかけた。先ほどより引いているようだったが、残念ながら針はずれ。「おおー、釣り場選びは正解だったみたいやな!でも、こっちは全然あたらへんし。このまま丸貝の落とし込みをやっていてもF君の一人舞台や。」早くも団子を投入することにした。小団子を数個投入した後、5分ほどあけてサナギハリス団子を投入した。するとしばらくしてアタリがでた。「うん、なんと早いアタリ。チヌか!それともボラか?」適当にあわすのを自重し、よいアタリがでるのを待ったが、アタリは止まってしまった。餌を回収するとサナギの切れ方がチヌっぽかった。「これはいきなりきたか!」続いてもサナギハリス団子。これまたしばらくして触ってきた。団子ごと徐々に筏下に流されていく.。あと少しでついていけなくなりそうなところで、クィと押さえ、それからさらにクッと入った。あわせるとのった。結構な抵抗をみせて上がってきたのは30p中ごろのチヌだった。時刻は7時10分だった。「もう釣れたぞ!これはもしかして、いけるかも。」思わず、ほくそ笑んでしまった。F君も丸貝を割られたりしている。「チヌ、いっぱいいるかも。」魚をスカリに入れて、サナギハリス団子投入。またもや、アタリがでるが、はずしてしまう。しかし2枚目も時間の問題で釣れそうに思えた。その後も微妙なアタリを1,2度はずしているとF君がかけた。今度は30p強のチヌだった。「よーし、追いつくぞ!」大釣りできる海の状況に思えた。ところが、8時頃だっただろうか、アタリがなくなった。丸貝にはさわりもしない。サナギもほぼ原型が残っている状態になってしまった。「やば・・・、もしかして朝一パターンか。」そして嫌な予感は的中した。

 表層から中層まではアイゴと小アジ。底よりやや上にはサバフグとクサフグ。底は少量のカワハギがいるように思えた。オキアミはもたないが、丸貝やサナギは十分通用したので、チヌがいれば食いそうだったが、全くアタリはでなかった。でも、朝の状況からしてチヌは必ずいるのだから、いつかは時合いがくるだろうと期待して団子を継続して打ち続けた。残念ながら反応なし。「秋晴れのいい天気やのに。でも人のあふれる土日に、チヌアタリが何回かみられただけでもましか。」

                  

 同じような状況が延々続いた。外道はいるが、一切チヌの気配は感じられない。11時をまわったあたりから、2度、3度の時合いはないと思った。あるとしたら、夕方のワンチャンスのように感じた。あまりの暇さ加減に小アジをつけた釣りをしたい衝動に何度もかられた。おいしい魚が釣りたいと思った。しかし、ここでフィッシュイーター狙いをするとチヌのチャンスは確実に失うことはわかっていたので、なんとか我慢して団子を投入し続けた。時刻は14時になり、そして15時になった。そして日が傾き始めた15時40分頃、沈黙を破ってF君がかけた。しばらくのやりとりの後、ばれた。「残念やな〜。先遣隊やったかもしれんな。」F君も痛恨のばらしだとわかっていたと思う。ところが16時前、再びF君にチャンスが訪れる。丸貝へのアタリを見事にとらえた。「おおー、またきたか!」ばれた・・・。言葉をなくすF君だった。「アタリないかな〜、頼むしあったてよ。」サナギハリス団子をあきらめ、F君に習って丸貝の落とし込みを続けた。そして16時30分、とうとう丸貝にコツンという単発的なアタリがでた。「よし、食ってこい!」構えて待つこと1分ほどか、クッと押さえるはっきりしたアタリがでた。「うぉ!」はずした・・・。そして、これが最後のアタリとなり4時50分に納竿となった。

 陸に上がるとすぐに日が暮れ始めた。風もなく穏やかな夕暮れだった。釣果は満足できるものではなかったが、1日楽しく過ごせた。当日は1,3号は不調だったようだが、4号では30p台が3枚釣れていた。帰り道は、F君とずっと話していた。2時間の道のりが長く感じなかった。

                 

釣果:1枚(34p)