1月29日(土) 大丹生(曇り時々晴れ)
1月5日に出勤して以来、1日しか休みがなかったため、初釣りが例年になく遅くなってしまった。釣りに行こうと思い、金曜日に大丹生に電話すると、西田のおばさんが「いつから人が、来てないのかわからない。」と強い口調で答えてくれた。まあ、そんなことはよくあることなので、さほど気にはならなかったが、土曜日の天気予報がよくない。ひどい目にあいそうな気がしたが、ここで出撃しないとズルズルいきそうなので、行くことにした。
当日は凍結が怖かったので、6時に出発した。黒鯛釣り具店にも挨拶したかったのだが、やはり安全第一で27号を走った。途中でイシゴカイ500円を購入し、大丹生に到着したのは8時過ぎだった。西田のおじさんに挨拶して出船。おじさんのおすすめで、沖側の2番目の筏に乗った。最近、牡蠣をすべて上げたらしい。牡蠣を上げたばかりの筏はよいのだが、牡蠣ロープが1本もないのはあまり好きではない。でも、おじさんがすすめてくれる時は素直に従うことにしている。この筏は以前は避難箱がついていたのだが、吹き飛んでしまったそうだ。真ん中の筏の避難箱も崩壊していた。吹雪いたら避難箱で、練炭にあたりながら、うどんを食べるつもりだったが、計画が崩れた。しかし、予報に反して天気はよく、晴れ間ものぞいていた。
釣り開始は8時半頃。まずは期待の第1投。牡蠣を落とし込む。反応なし。「何にもいないのか・・・。やはりロープがあったほうが・・・。」今度はイシゴカイ。着底。チョンチョン、ズボ。「お!」上がっていたのはチャリコだった。「大丈夫や。魚いる。撒き餌が効いているぞ。」今度は牡蠣。チョン。チョン。「おお!アタリや。おりゃ!」のらなかった。その後も、牡蠣は1投ごとにアタリがでる。最初は緊張したが、どうもフグのようだった。数投すると良型のフグが釣れた。その後、チャリコとフグの猛攻が延々続いた。たまりかねてイガイを付けるがこれには反応はない。仕方ないので牡蠣の連投。ハリの消耗が激しい。11時20分、牡蠣にあたり。まだ、餌が残っているので、放置するとまた当たるので、あわすとのった。上がってきたのはカレイだった。「う〜ん、ハリスにフグの噛み跡がある。フグの後にカレイか。少しフグもおとなしくなったのかな。」12時過ぎになると、確かにフグはおとなしくなったが、肝心のチヌのアタリもでず、単に活性が低くなっただけの状態と化した。
天気はよいが魚の気配を感じない時間が過ぎた。さらに13時半にはサングラスを釣り座に落としてしまった。人工物を落とした釣り座は離れるようにしているが、どうも釣れる気がしないので、そのまま釣った。ロープのない筏の中も時々探ったが状況は同じだった。15時頃より風が強まってきたが、危険を感じるほどではない。15時半、隣の筏で牡蠣の収穫作業をされていた漁師さんが戻られた。筏の裏面に移動して漁師さんの作業されていた場所に牡蠣を投げ込んだ。着底してしばらく待つがアタリはでない。餌を回収した。風が強く吹いていたので、放り込む時にできる糸ふけで、道糸が筏や筏同士を結んでいるロープに絡みそうだったので、そのポイントはあっさり諦めた。釣り座に戻った。前回、上で釣ったチヌは牡蠣で釣れたのだが、牡蠣ゴミの中のゴカイをたくさん食べていたので、今度は6号のハリにイシゴカイを2匹つけ、5Bを2個付けて、釣り座の左に竿を持って移動して、隣の筏の間に放り込んだ。
着底して2分ほど経過しただろうか、風が正面近くから吹き、釣りにくい。それに全然釣れる気もしなかった。釣り座に戻るため、リールを巻き上げた。「うん、根掛かった。ちぇ、いわんこっちゃない。」すると穂先が動いた気がして一瞬巻くのやめて穂先を見つめると、急に穂先が海面に引き込まれた。「お!魚や。カレイか?」と考えた時には猛烈な突っ込みにかわった。糸を引っ張り出される。普段ならこの段階でバラシが決定なのだが、魚が走った筏は自分の乗っている筏で、ロープがない。フロートで切れないように竿を海中に突っ込んでやりとりした。魚はさらに走り、筏を通過して釣り座の沖に行く。隣との筏の間のロープの下を竿をくぐらせて釣り座正面に向いてやりとりした。「ラッキーや。この状況なら、釣り上げられる。」と感じたが、ハリが外れるのが怖かった。ふー、ふー言いながらやりとりした。何度も何度も魚は突っ込んだ。いつもと違って多少は糸を出せる状況だったので、無理せず引き上げた。そして、とうとう筏下よりチヌがゆら〜と出てきた。「でかー!よっしゃ、釣ったぞ−!」写真を撮った。口の皮1枚、さらに外からかかっていた。巻き上げの瞬間に反射食いしたのか。
「60pあるのとちがうやろか!」メジャーをあてて計測した。「あれ?10p足らない・・・。最近、大きいの見てないから、随分目算が狂うな〜。でも年無しや。」ラッキーだけの1枚だが、いろいろやってみるものだなと思った。満足した。その後は釣り座に戻って釣りをしたが、再びフグの活性が上がっており、次々ハリをとられる始末だった。やはり外道の活性があるときが、チヌも狙い目なのだろう。1時間が経過した17時前納竿とした。船着き場にはがじろうさんが来てくれていた。船からスカリを高々と上げて合図した。久しぶりに迎えに来てくれたがじろうさんによい釣果を見せられた。「がじろうさん、大丹生いっぱいチヌおるかも。」「え〜、そんなことはないでしょう。」「・・・うん、そうやな。」まあ、ともかく大丹生で10年ぶりぐらいに年無しが釣れてよかった。寒風吹きすさむ中、しばらくがじろうさんと話した後、大丹生を後にした。西田のおじさんも歓迎してくれた。2枚目の年無しを狙ってまた今年も大丹生に来ようと思った。
釣果:1枚(50.5p)