9月25日(日)    大丹生(雨後晴れ)

 釣行の予定はなかったが、佐藤さんと本当に久しぶりに釣行する機会ができたので、急遽土曜日の夜に釣行することを決めた。時間も遅かったので、いろいろ電話することもできず、大丹生に行くことにした。おじさんによると連休中も筏にはほとんど人が乗っておらず、したがって釣果も上がっていないということだったが、何とかなるように思った。当日は5時半に黒鯛釣り具で佐藤さんと待ち合わせ、いつものように団子(大)、丸貝2袋、サナギ2袋、氷を購入した。店内は釣り人でごった返していた。大丹生に到着したのは5時40分頃。ほどなくして出船した。筏群には岸寄りに一人釣り人がいるだけだったので、我々は筏群の真ん中付近の筏に乗った。しかし、人が少ないと思ったのは間違いで、その後次々と釣り人が到着し、櫻井渡船の釣り人も含め、7台の筏に9人になった。大丹生にしては大入り状態だった。

 天気予報は晴れと言っていたが、釣り開始から雨が降り始めた。前回の台風前の雨に比べ、気温が低いこともあって非常に寒い。さらにイガイ、丸貝には反応がない。サナギはカワハギによる小さな穴が2つほど空くだけで、外道の活性も低い。寒さとバブルパンチだった。人も上がっていないので、チヌは寄っていないと判断して、6時半には団子の投入を始めた。一度のアワセもなく時間は経過した。8時半頃から雨も止み、集中力があがってきた。釣れる時は9時から10時頃に時合いがあるので、期待しながら釣り続けた。するとちょうど9時に竿が曲がった。釣ったのは我々の筏の右手の櫻井渡船のお客さんだった。「おーー、チヌいるんや!」その10分後、今度は我々の前方の岸寄りの西田渡船の筏であがった。「おーー、やっぱりいるぞ。今度はこっちの番か!」期待するがアタリはない。カワハギの活性すら上がらなかった。「うーーーん。」昼までにアワセを入れたのは2回ほどだったと思う。天気も回復し、晴れてきたこともあって、是非とも1枚釣りたい気持ちは強くなったが、活性はあがらないし、チヌの気配はなかった。ただ1台、右手の櫻井渡船の釣り人だけはその後も調子が良く、チヌやボラを次々上げておられた。こちらは「どうしたら、いいのかわからん・・・。魚よ、来てくれ。」と願うだけであった。

 状況に多少の変化が現れたのは13時頃だった。団子を3,4分放置すると微かに団子アタリがでる。おそらくボラだと思ったが、とても控えめなアタリ方だった。明らかなボラアタリ以外はあわせる気で、構えるがボラアタリしかでない。14時半、集中力が切れかけた時だった。サナギハリス団子を放置していると突然竿が突き刺さった。かけた。引きは強かったが、糸を出すほどではない。徐々に巻き上げた。頭を振るごつごつした感触はなかったが、下へ下へと引くので、慎重にやり取りした。ところが半分くらい巻き上げたところで、急に筏下に突進した。ギュイーン、パシと糸が飛んだ。「あーーあ、でもなんかボラっぽい・・・」当日初めての魚とのやり取りで、ばらしたが気合いが入った。次は丸貝を落とし込んだ。ボラを避け、いれば確実にチヌをかけるつもりだった。そして作戦は見事に的中し、チョンチョンとした細かいアタリがしつこく続いた後の押さえ込みをとらえた。「よし、やった!・・・はぁ?ゴミか?いや、さかな・・・。」しばらくして、ヌボ〜とボラが上がってきた。「丸貝食うなよ。」がっかりしたが、状況は確実に変化したと思った。ここから、なんとかチヌにたどりつきたいと強く思った。「1枚釣る!」 しかし、思いとは裏腹に状況は尻すぼみ。アワセを入れることもなく時間は経過した。そして17時、まだあと1時間くらいはやれたかもしれないが、根気が切れてしまい、残念ながら納竿とした。筏群では櫻井渡船の筏以外は目立った釣果はなかったと思う。カセでは新しくつけた方で数枚釣れていたようだった。

 当日の感想だが、佐藤さんと久しぶりに竿を出せたことはとてもよかったのだが、それだけに釣りたかった。特に釣り場選びを怠ったことは非常に後悔した。気になっていた釣り場は他にあったし、面倒くさがらず電話して状況を聞いておけば、きっと違う選択と結果があったと思う。次回はもっと下調べした上で佐藤さんと釣りに行きたい。

釣果:おごれる者、久しからず