7月1日(日)    白杉(雨のち晴れ)

 今回はイガイで釣ろうと思い、山弘渡船に行くことにした。電話をした木曜日には3号で6枚釣れたらしい。当日は午前3時前に出発し、途中、丸貝1パックとサナギ1袋を買って渡船場にむかった。到着は5時前、すぐに出船となった。釣り人は私だけ。天気は朝から雨。前日の釣果を聞くと、すべての筏に釣り人が乗っていたらしいが、4号で1枚釣れただけだったらしい。1号筏に着くといつものようにトイレ付近に釣り座を構えた。前日の釣り人の団子の跡があったので、まずサナギを落とし込んでみた。反応はない。次はイガイを撒きながらの釣りに切り替えた。しかし、期待したがイガイにも反応はない。20分ほどやるが、一切アタリはない。外道の様子を知るために大きなイガイの半貝を落とし込むが、これにも何もあたらない。どうも魚がいないようだった。その後もアタリがないので、5時半過ぎに釣り座を離れて、筏の周囲に落とし込むことにした。まずは3号の方向まで大きく移動して、イガイを落とし込んだ。あたらない。早々に見切りをつけて、今度は岸向きで落とし込んだ。風が強く、糸ふけが出てやりにくい。なんだか、落とし込んでいる間に戦意がますます低下した。「昨日もあかんかったようやし。今日も気配ないで・・・。」着底したように思い、糸ふけをとった。一瞬リールに目をやり、次に竿をみるとスーと穂先が海中に引き込まれていった。「え!」と思うと同時にあわせた。明らかにあわせが弱かったので、二度あわせを入れて巻き取りを始めた。まあまあの手応えだった。「チヌや。チヌがきたぞ!いい型や。」ちょっと興奮気味なのがわかる。順調に半分くらい巻き上げた。そして、「よし、そろそろ」と思った時だった。穂先がはねた。「えええー、最初のイガイのアタリやったのにばらすか。」がっかりした。しかし、チヌがいることと、イガイを食ってくることがわかったので、やる気はでた。

 再び釣り座に戻ってイガイ釣りを継続した。時々イガイの半貝で様子を見るが、外道の気配すらない。「やっぱり全然あかんな〜。」7時くらいから、底から少し上で微かにイガイに何かが触るようになった。もちろん、とられたりすることはない。餌を代えると食うこともあるので、丸貝にしてみた。やはり微かに触るだけ。今度はサナギにしてみた。反応はない。しばらく放置した。アタリがないので、2,3分後、上に大きく誘って落とし込むと着底後すぐ、コチョコチョと触って少し穂先がお辞儀した。とりあえず、アタリがなかったのであわせてみた。「お!これはチヌでは・・・。」予想外だった。「あの弱くて小さなアタリがチヌやったのか。」上がってきたのは30p中頃のチヌだった。アタリがなくて苦労したが、時刻は7時半、まだまだ大釣りの可能性はある。本格的なアタリがでることを大いに期待した瞬間だった。

         

 それからは時合いに備えて根気よく、集中して釣った。「こい!」「次こそこい!」「・・・・・・・・・・・」5時間一度のアタリもない。「パーフェクトだ。」諦めかけたその時、今度はとどめの豪雨。すさまじい雨だった。1号筏は工事現場にあるようなトイレが付いているので、その中に避難した。「雨かかりません。まあ、漁師合羽やし、あんまり雨は気にならんけどな。」

        

 1時間ほどで雨は止み、今度は晴れてきた。大雨で状況が変化するかと思って粘ったが、変化はない。そしてギブアップ。15時半、納竿とした。「1枚釣れたし、イガイの目の覚めるようなアタリも味わえた。明日もあるので、よしとしよう。」晴れた空の下、帰りの渡船の風が気持ちよかった。

釣果:1枚(34.5p)